
極上ライヴ・イン・ジャパンがオリジナルDATサウンドで登場です! 本作は“DANCE OF DEATH TOUR”の大ラスを飾った日本公演のうち、「2004年2月7日:大阪城ホール」公演のライヴアルバム。当時は、SONATA ARCTICA、ARCH ENEMYを引き連れての“IRON MAIDEN FESTIVAL”として実施されました。まずは、そのツアー日程から確認してみましょう。
・2月5日:北海道厚生年金会館 ・2月7日:大阪城ホール 【本作】 ・2月8日:さいたまスーパーアリーナ
【全世界の“ツアーNo.1”サウンド】
本作最大のポイントは、何と言っても極上究めるサウンド。これまで、この大阪公演はコアコレクターの世界で4種類の記録が知られており、その中でもベストとして知られている録音………と言うのも事実なのですが、実はそれどころではない。“DANCE OF DEATH TOUR”というと南米のFM/SBD音源が有名ですが、本作は世界のコンプリーター達から「それらSBD群と同等以上の評価」を得ている超・名録音なのです。オーディエンス録音にして、そこまでの次元に達したのは本作とロサンゼルス公演の2本だけ。つまり、“大阪録音のNo.1”なだけでなく、“日本No.1”、ひいては“全世界のツアーNo.1”でさえある名録音中の名録音なのです。それだけの録音を成し遂げたのは、90年代から大阪で随一と知られていた名手。先日、MEGADETHの『OSAKA 2001(ZODIAC 211)』が驚異的な異次元サウンドで大絶賛を賜りましたが、あの異常作と同じ人物。MEGADETHをお聴きになっていない方なら、KANSAS『OSAKA 2001』やRAINBOW『OSAKA 1995 1ST NIGHT』、AC/DC『OSAKA 2001』はいかがでしょうか。どれか1本でも耳にされていれば、その巧みの録音術を実感して頂けると思いますが、本作はその名手コレクションでも特級の1作なのです。しかも、本作はそんな名手のオリジナルDATからダイレクトにCD化したもの。当時からバツグンのクリアさで知られてきましたが、更に一段と鮮やか。これまではロサンゼルス公演や南米FM/SBDと並んでの“No.1”だったわけですが、本作の登場をもって“単独No.1”評価を勝ち取ることになるでしょう。
【80年代以来のキャッチーなライヴ】
そんな見目麗しいサウンドで描かれるのは、21世紀MAIDENでも格別にカラフルな名演。ブルース・ディッキンソンが復帰してより、プログレッシヴで重厚な世界観を描くようになったIRON MAIDENですが、その中でも『DANCE OF DEATH』だけはちょっと違う。80年代を思わせる分かりやすい名曲が多く、本作でも一発でサビが脳ミソにこびりつく「Wildest Dreams」「Rainmaker」「No More Lies」を披露。「Dance Of Death」「Paschendale」「Journeyman」といった重厚長大な曲にしてもキャッチーなフレーズが散りばめられ、長さをまるで感じない。特に「Journeyman」は、IRON MAIDEN初となるアコースティックな大作なのです。21世紀MAIDENでも猛烈にライヴ映えする曲ばかりなのですが、その後ツアーではほとんど演奏されず、「Rainmaker」に至ってはこの日本ツアーが最後のライヴ演奏になってしまったのです。もちろん、新曲以外もポイント。80年代の大代表曲群はいつも通りに素晴らしいものの、もっとも目を惹くのは「Lord Of The Flies」でしょう。『THE X FACTOR』の隠れた名曲ですが、ディッキンソンの歌声による蘇り方がハンパなく格好いい! オリジナルではブレイズ・ベイリーが抑えた歌い方で“陰の叙情”を醸していましたが、ブルースはそこに壮大な昂揚感をたっぷりと流し込む。特に凄いのはサビ。一気にオクターヴ上げ、メロディが本来持っていたスケール感を存分に描ききるのです。ブルースはこれまでも「Man On The Edge」「Sign Of The Southern Cross」「Futureal」「The Clansman」といったブレイズ時代の曲を歌ってきましたが、この「Lord Of The Flies」は似合う/似合わないの次元を超えている。まるで別の曲かのように大化けさせて魅せた名唱なのです。
【ドキュメントとしても最高の1本】
本作は見事な音楽アルバムとして素晴らしいだけでなく、ドキュメント・アルバムとしても最高。実はライヴ序盤の「The Trooper」の後で機材トラブル(バスドラ?)があり、5分ほどショウが中断してしまうのです。なかなか次曲が始まらない中でブルースが観客に謝罪するのですが、その後が最高に可笑しい。ニコ・マクブレインも前に出てきて、なにやらブルースと2人でウィリアムテルのミニ・コントを始めるのです。「これは危険なんだ」「クラシックの名曲をやるぜ」などと語っていたかと思うと、頬を叩いて「Overture To William Tell」を演奏。これはテレビ出演などで時おり披露するブルースの特技なのですが、「何をするんだ?」と固唾を飲んでいた会場に響き渡るコミカルなマウス・パーカッション。場内は一気に爆笑に包まれ、そのまま大作「Dance Of Death」に雪崩れ込むのです。どんなバンドにもトラブルは付きものですが、普通は語りやかけ声でシラけないようにするのがせいぜい。ところが、ブルースは隠し芸まで持ち出して会場を沸かし、シラけるどころか盛り上げて一体感まで引き出してしまう。見事なプロ根性……いえ、敬意を込めて「芸人根性」と呼ばせて頂きます。何よりも、サウンドボードも裸足で逃げ出す極上録音。そのオリジナルDATサウンドで80年代も彷彿とさせるカラフルなライヴに浸れる音楽アルバムです。その上に、トラブルを見事にフォローするショウマンシップまで詰まったドキュメント・アルバムでもある1本。ただの「大阪の想い出」の次元ではない“DANCE OF DEATH TOUR”の大代表作。
Live at Osaka-Jo Hall, Osaka, Japan 7th February 2004 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) Dance Of Death Japan Tour 2004
Disc 1 (59:23)
1. Doctor Doctor 2. Intro. 3. Wildest Dreams 4. Wrathchild 5. Can I Play With Madness 6. The Trooper 7. Overture to William Tell 8. Dance Of Death 9. Rainmaker 10. Brave New World 11. Paschendale 12. Lord Of The Flies
Disc 2 (52:18)
1. No More Lies 2. Hallowed Be Thy Name 3. Fear Of The Dark 4. Iron Maiden 5. Member Introducion 6. Journeyman 7. The Number Of The Beast 8. Run To The Hills
Bruce Dickinson - Vocal Steve Harris - Bass Dave Murray - Guitar Adrian Smith – Guitar Janick Gers - Guitar Nicko McBrain - Drums