デイヴ・ギルモア9年ぶりとなるソロツアー、“RATTLE THAT LOCK WORLD TOUR 2015/2016”の最新ライヴアルバムが到着しました。先日、4,500人規模のプレビューショウをお届けしましたが、今回は“RATTLE THAT LOCK WORLD TOUR 2015/2016”本編の2日目となる「2015年9月14日ヴェローナ公演」の客席アルバムです。プレビューショウとセットリストは同じですが、今回の現場は1,6000人を収容できる野外会場“アレーナ・ディ・ヴェローナ”。このアリーナ会場は、古代ローマ時代の闘技場跡地を利用したもので、1913年から世界最大規模の野外オペラ会場です。幾多のオペラ劇場とは違う、古代ローマ時代の大理石遺構が醸し出す独特な雰囲気が世界的に有名ですが、それだけでは100年以上も音楽会場として愛されることはありません。それ以上に素晴らしいのが音響で、“バックスタンド席にいてもステージ上の息づかいが聞こえる”と言われるほどなのです。その優れた音響は、本作からも十分に伝わってきます。楽音はダイレクトでアルペジオの1音1音まで輪郭が際立っており、とてもではありませんが、野外とは信じられない。低音から高音まで豊かにバランス良く、クリア極まる楽音が耳に流れ込みながら、同時に聞こえる観客の拍手や合唱、大歓声の広がりは雄大で、果てがどこまであるのか分からない。まるで、小さなホール会場にミニチュアのような観客を1万人詰め込んだようなスペクタクルなのです。「Money」イントロの効果音が鳴った時、サックスブロウが轟いた時に巻き起こる、どよめきのリアルさと近さと大きさ………これほどの会場ゆえに、通常のオーディエンス録音の常識では計り知れず、録音ポジションさえも想像が付かない異次元の超高音質サウンドです。そんな音響の中で繰り広げられるコンサートは、まさに音楽と観客と一体となった音楽世界を描き出している。この時点ではまだ発売になっていない「RATTLE THAT LOCK」からの新曲では、初めて聴くであろう観客は細部に至るまで耳をそばだてた静寂が支配。代わって、ピンク・フロイドのレパートリーでは、人生を懸けて愛してきた想いを込めた合唱で共に歩む。先にも書きましたが、この“アレーナ・ディ・ヴェローナ”は、人類史のつまった雰囲気たっぷりの会場。そのムードが演奏と観客を包み込んでいるのが見事に伝わってくるのです。本作がどういう形で後世に残っていくかは今後の録音事情にもよりますが、まずは、ひとりでも多くの方に9年ぶりに始動したデイヴ・ギルモアの“今”をお届けしたい、ご体験いただきたい。そのためのリリースです。ギルモアが「もうピンク・フロイドは終わった」と断言した以上、本作で聴ける演奏こそが“あの続き”に他ありません。広大で親密で幻想的な“不思議の国のハイクオリティ・サウンド”。秋の夜長を豊かにしてくれる魔法のライヴアルバムを、ぜひあなたに。
Live at Verona Arena, Verona, Italy 14th September 2015 TRULY PERFECT/ULTIMATE SOUND
Disc 1(66:17)
1. Introduction 2. 5AM 3. Rattle That Lock 4. Faces Of Stone 5. Wish You Were Here 6. A Boat Lies Waiting 7. The Blue 8. Money 9. Us And Them 10. In Any Tongue 11. High Hopes
Disc 2(79:04)
1. Astronomy Domine 2. Shine On You Crazy Diamond Pts. 1-5 3. Member Introductions 4. Fat Old Sun 5. On An Island 6. The Girl In The Yellow Dress 7. Today 8. Sorrow 9. Run Like Hell 10. Time 11. Breathe(Reprise) 12. Comfortably Numb
David Gilmour - guitars, lead vocals Phil Manzanera - guitars, backing vocals Guy Pratt - bass guitars, vocals Jon Carin - keyboards, guitars, vocals Kevin McAlea - keyboards Steve DiStanislao - drums, percussion, backing vocals Theo Travis - saxophones, clarinet Bryan Chambers - backing vocals