序章から12年。「SYMPHONIC LEGENDS」第1部として、2008年、遂に発表された「UNDER A DARK SKY」…。 壮大なコンセプト連作「SYMPHONIC LEGENDS」3部作は当初、第1部「SOLDIERS OF THE GRACE」第2部「EUROPA EXFAVILLA」第3部「HIROSHIMA DE PROFUNDIS」(数ヵ月後には第3部のアイディアが変わり「SYMPHONIC ADAPTATIONS」ともウリが言っている)として順次発表される予定でしたが、その3部作からの抜粋で成る序章(「PROLOGUE TO THE SYMPHONIC LEGENDS」)が1996年にリリースされて以降もウリのアイディアは溢れつづけ構想はさらに膨らみ、創作活動とレコーディングの妥協なき音世界の探究に時間を要したのです。そして、待望の第1部発表に伴うUNDER A DARK SKYジャパン・ツアーは、2008年11月7日広島、9日名古屋、10日大阪、11日・12日東京、計5公演行われ、3公演目の大阪公演以外は音源化されていました。そしてこれまで、空白であった大阪公演が初の音源化となりついに登場です!この重要な音源を記録していたのは、本編と同じ西日本最強テーパー氏!全パートが鳴るとやや高音きらびやかな音像に聞こえますが、鳴っている楽器数が少ないときには抜群のクリアネスかつ最適な音圧で、非常に優れた音質を誇っています。幕開けから「Sky Overture」「Firewind」と疾走感ある曲の連発で、オーディエンスの意識がステージに引き込まれるのに加速がつきます。ちなみにこの曲順は大阪だけ(「Sky Overture」(大阪と11日東京公演のみ。残りの公演オープニングは「The Sails Of Charon」が日替わり。「Firewind 」(大阪と12日東京公演のみ)。聴衆を一気に引きつけたところで新作「UNDER A DARK SKY」から6曲つづけて披露。スタジオアルバム同様、ヴォーカルはマーク・ボールズとリズ・ヴァンダール。これだけでも豪華なのに、そこに曲によってはギターのニクラス・トゥルマンがメイン&バッキングヴォーカルで加わりツイン~トリプルヴォーカル体制。ほのかな哀愁の「Stay In the Light」では魂の安寧をウリがエモーショナルに歌い込みます(よく巧いヴォーカリストを雇ってるのに、それを差し置いてなぜウリ自身が歌うのだ?という批判的声を聴きますが、ウリの声でしか表現できない曲イメージがあってその歌声ではじめて曲が完成する、替え難い要素ではないでしょうか)。17分におよぶ大作「Tanz In Die Dammerung」では緩急、静と動のコントラストが目まぐるしくスリリングに展開していきます。冒頭、ウリのアコースティックギターから愛娘アカーシャのゲストヴォーカルに引き継がれ(Akasha=天空、 Dawn=夜明け、Roth=赤、の意。なんともウリらしいモチーフにちなんだ名付け方です)、すぐにマークの朗々としたクラシカルな歌唱に引き継がれていきます。この曲ではマーク、リズはあえてドイツ語の歌詞で歌い、重々しい響きを醸し出すことに成功しています。中近東的でエキゾチックな曲調が不安と焦燥を煽りながら加速していく様は、どことなくサン=サーンス作曲の歌劇「Samson et Dalila(サムソンとデリラ)第3幕Baccanale(バッカナール)」を彷彿させます。ソロタイムを挟んで後半はSCORPIONS在籍時の曲のオンパレード。「Life's Like A River」を聴けば、「ギターを歌わせる」ということの真の意味が実感できるでしょう!またこの曲は2015年、そして最新2019年来日公演では披露されることのなかったという点でも貴重です。2008年ジャパン・ツアーのミッシングリンク、大阪公演を検証するための逸材、「Under A Dark Sky Japan Tour: Osaka 2008」。
Live at Namba Hatch, Osaka, Japan 10th November 2008 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters)
Disc 1 (74:28)
1. Sky Overture 2. Firewind 3. Land Of Dawn 4. The Magic Word 5. Inquisition 6. Letter Of The Law 7. Stay In The Light 8. Tanz In Die Dammerung 9. Keyboard Solo 10. Bass Solo 11. Drum Solo
Disc 2 (65:18)
1. Fly To The Rainbow 2. 'll Burn The Sky 3. The Sails Of Charon 4. Polar Nights 5. Pictured Life 6. Catch Your Train 7. In Trance 8. Life's Like A River 9. All Along The Watchto r 10. Band Introductions 11. Little Wing
Uli Jon Roth - Guitars, Vocals Liz Vandall - Vocals Mark Boals - Vocals Nillas Turmann - Guitars Lars Lehmann - Bass Michael Ehre - Drums Corvin Bahn - Keyboards