マクラフリンが80年代半ば、マハヴィシュヌ名義で再活動を始めた時期、1986年7月1日毎年スイスで開催されている「ESTIVAL JAZZ」フェスティバル」に出演時の模様を、FMオンエアー・マスターからの、オフィシャル・クオリティー、ステレオ・サウンドボード音源にて、コンプリート収録。まず再編後2枚目のアルバムとなる『Adventures In Radioland』をリリースした時期で、マハヴィシュヌ・オーケストラといってもかつての70年代とは違い、80年代のオリジナル・ナンバーを全編披露したセットリスト。そしてその支える2人のボトムが強力で、まずジャコ・パス亡き後のスウェーデンのスーパー・ベース・プレイヤー、ジョナス・ヘルボーグは、この再編マハビシュヌでキメメキ頭角を現すことに。そして現在世界最高峰のスティック技術を持つと言われるダニー・ゴットリーブはパット・メセニーなどとの競演でも知られ、あのバディ・リッチが、スティックにおいては自分より上と認めた、まさにテクニシャン・ドラマー。そして70年代の暴発ジャズ/ロックに比べ、ポップな側面もあるものの、屈強なポトムの上で、エヴァンスのサックスとベアードのキーボードがが縦横無尽に掛け合い、もちろんマクラフリンもバンド・アンサンブルを引き締めながらも要所で超絶プレイを披露。 よってやはり聴きこむにつれ、時代を反映した未来へと向かう独自のサウンドであったことを再認識させられる1枚。
DISC 1 : 1. It`s Up To You/2. The Juice Is Loose/3. Nostalgia/4. The Wall Will Fall
DISC 2 : 1. Jozie/2. Diana/3. It`s The Pits/4. Alternative Man/5. The Wait
[Estival Jazz Festival 1986 : at Padiglione Arte Casa, Lugano, Switzerland July 1st 1986 : Stereo Soundboard Recording]
◇ John McLaughlin - electric & acoustic guitar, Bill Evans - tenor & soprano saxophone, Jim Beard - keyboards, Jonas Hellberg - electric bass, Danny Gottlieb - drums