『YAMAGUCHI 1979』『LYON 1979』も衝撃も覚めやらぬ中、さらな震撼のライヴアルバムが新発掘。その震撼作に封じ込められているのは「1979年４月27日：神戸中央体育館」公演。先日リリースされた『YAMAGUCHI 1979』と同じく、“JAZZ TOUR”の日本公演を記録したオーディエンス録音です。しかし、その衝撃度は『YAMAGUCHI 1979』さえも遙かに凌駕する。山口公演は秘匿されてきたとは言え、存在は知られており、実査に手に入れているコア・コレクターもいました。しかし、この神戸公演は違う。一言「存在する」とだけ言うコレクターはいるものの、その中身は一切不明。（恐らく聴いたことがないのか）音質や曲目どころか一体何分の録音なのかさえ分からない。まさに噂の中にしか存在して来なかったのです。そんな半ば幻想の録音は、本当に実在した。しかも、２本も!! 本作は、その２本のオーディエンス・マスターをすべて収録したライヴアルバム。世界中のQUEENマニアを震撼させる初登場音源なのです。その詳しい内容の前に、まずはショウのポジション。これまで当店でご紹介してきたコレクションと併せ、日程で確認しておきましょう。
・４月13日：日本武道館『BUDOKAN 1979 1ST NIGHT』・４月14日：日本武道館『BUDOKAN 1979 2ND NIGHT』・４月19日+20日：フェスティバルホール『DEFINITIVE OSAKA 1979』・４月21日：実践倫理記念会館・４月23日：日本武道館『PRIDE AND JOY』・４月24日：日本武道館
・４月25日：日本武道館『BUDOKAN 1979』・４月27日：神戸中央体育館 ←★本作★・４月28日：名古屋国際展示場『THE PLEASURE CHEST』・４月30日＋５月１日：福岡九電体育館『MEMORIAL GYM』・５月２日：山口県立体育館 『YAMAGUCHI 1979』
・５月５日＋６日：真駒内アイスアリーナ ※注：各日とも代表作のみ。
先述の通り、本作は神戸公演の記録２本を収録したもの。ただし、その構成はちょっと複雑。ディスク１-２は２つのマスターを駆使した長尺ライヴアルバムで、ディスク３は短い「RECORDER 2」を全部収録しています。なぜ、こうした構成になっているのか。それぞれ踏みこんでご紹介していきましょう。
【ディスク１-２：RECORDER 1中心の長尺ライヴアルバム】
まず登場するのは、２本の録音で最大限ショウを再現したライヴアルバム。オープニングから本編セット最後の「Tie Your Mother Down」まで収録しており、残念ながらアンコール・パートは２本とも録音されていませんでした。 メインとなるのは長尺録音の「RECORDER 1」。ただし、これは長尺とは言っても中盤で録音がストップしており、４曲分「You're My Best Friend」「Now I'm Here」「Teo Torriatte」「Don't Stop Me Now」が録音されていなかった。そのパートは短尺録音「RECORDER 2」で補完してあります。何も知らないで聴くと中間部で音質が変わるわけですが、これは録音の質による差し替えではなく、あくまで録音漏れのパートを補完したものなのです。このディスク１-２のポイントは何と言っても長尺録音「RECORDER 1」の素晴らしさ。モノラル録音ですし、開演時には歪みも感じられ「まぁ聴けるだけありがたいか……」と思うものの、「We Will Rock You」が流れ出すとあきらめが喜びに変わる。サウンドがサッと晴れ、クリアさがグンと向上。しかも、演奏音が骨太！もちろん、サウンドボードと間違えるようなタイプではなく、あくまでヴィンテージ・オーディエンスなのですが、それでも距離感のない芯がディテールまでクッキリとしたままグイグイと目の前に迫る迫る。それでもまだ音揺れがあるのですが、それもショウが進むほどに改善していき、３曲目「Somebody To Love」に入る頃には、ほとんど気にならなくなります。本作は世界初登場の貴重度こそが衝撃なわけですが、それさえ忘れる素晴らしいサウンドなのです。しかし、やはり世界初登場の衝撃は強烈。改めて思い出すのが「We Will Rock You」後に語るフレディの言葉「こんばんは。いかがですか。私たちは神戸にまた来れて嬉しいです」。クッキリ鮮やかに「神戸」と言う日本語に録音の重みをずっしりと感じる。さらに「Let Me Entertain You」の後でブライアンが「お元気ですか？しばらくですね。５年、５年です、OK」と語る。この「５年」とは初来日の神戸公演の事を言っているのでしょう。本当は４年前なのですが、「よねん」「ごねん」の発音が微妙で「おねん」になってしまっている。そんな微妙な発音までクッキリと分かるサウンドなのです。
【ディスク３：短いRECORDER 2を全部収録】
そんな長尺ライヴアルバムに続くのは「RECORDER 2」の全景。こちらはオープニングから「Love Of My Life」まで、60分カセットいっぱいに録音されていました。上記のディスク１-２でも４曲分が補填に使用されていますが、こちらも貴重な新発掘。本作は、そのすべてを永久保存しているのです。その「RECORDER 2」も素晴らしいヴィンテージ・オーディエンス。クリアさや密着感にかけては「RECORDER 1」に譲るものの、こちらはステレオ録音なのが嬉しい。もちろん、サウンドボードではないので演奏がグルグル回るようなことはありませんが、神戸中央体育館に広がる喝采の立体感、臨場感をリアルに感じられる。そして、安定感。「RECORDER 1」は徐々に改善していくとは言え、音揺れがありましたが、こちらはビシッと安定している。「Don't Stop Me Now」の冒頭で一瞬（約１秒）だけ別の上書き録音が入ってしまうものの、それ以外はじっくりと世界初公開の現場に浸りきれるのです。そして、そのサウンドで描かれる１曲１フレーズに至るまですべて初めて耳にする演奏ばかり。逆に聞こえてこない所さえ重要で、大阪２日目や翌日の名古屋では披露した「If You Can't Beat Them」は、やはり神戸では演奏していなかった。そんな事実までも含め、これまで存在の噂以上ではなかった音楽、世界中が初めて知るノートが延々と続く。まさに衝撃のライヴアルバムなのです。そんなディスク３には、最後にボーナスを１トラック収録しています。これは演奏ではなく、某音楽誌のインタビューで録音された読者に向けたメッセージ・コメントです。４人が一言ずつ語るだけなのですが、その声は実に若々しい。これだけでも40年の重みを感じる貴重な音源です。
「RECORDER 1」をメインに、約102分に渡ってショウの大部分を聴けるディスク１-２。そして、同時発掘された「RECORDER 2」を完全収録したディスク３。いずれも世界が初めて知る衝撃の新発掘マスターです。“JAZZ TOUR”の現場から40年が経とうとしている2019年に現れた新たなる秘宝。
★1979年神戸中央体育館公演 初登場 山口以上にレア。現存する2ソースを収録。
Live at Kobe Central Gymnasium, Kobe, Japan 27th April 1979 Recorder 1 モノラル
Disc 1 (62:57)
1. Intro. 2. We Will Rock You (slow/fast) フレディ「私たちは神戸にまた来れて嬉しいです」 3. Let Me Entertain You ブライアン「お元気ですか？しばらくですね 5年、5年です。」 4. Somebody To Love 5. Death On Two Legs 6. Killer Queen 7. Bicycle Race
8. I'm In Love With My Car 9. Get Down, Make Love 10. You're My Best Friend * 11. Now I'm Here * 12. Teo Torriatte * 13. Don't Stop Me Now * 14. Dreamers Ball 15. Love Of My Life
*Recorder 2 (Trks 10-13: Not recorded on the original tapes by Recorder 1, so the tracks were patched using Recorder 2's recording)
Disc 2 (39:20)
1. Member Introduction 2. '39 3. It's Late 4. Brighton Rock 5. Guitar & Drum Solo 6. Brighton Rock(reprise) 7. Keep Yourself Alive 8. Bohemian Rhapsody 9. Tie Your Mother Down
Recorder 2 ステレオ
Disc 3 (60:20)
1. Intro. 2. We Will Rock You (slow/fast) 3. Let Me Entertain You 4. Somebody To Love 5. Death On Two Legs 6. Killer Queen 7. Bicycle Race 8. I'm In Love With My Car 9. Get Down Make Love 10. You're My Best Friend 11. Now I'm Here
12. Teo Torriatte 13. Don't Stop Me Now 14. Dreamers Ball 15. Love Of My Life
Bonus Track
16. Messages to Music Life readers
★下記は未収録
Sheer Heart Attack / We Will Rock You / We Are The Champions / God Save The Queen
