アルバム「Drama」のリリースに合わせて行なった1980年夏のUSツアーより9公演目にあたる9月9日、ボストン・ガーデン公演をツアーベストと断言できる最高峰の極上オーディエンス録音で完全収録。高音から低域まで、驚くほどにバランスの良い、サウンドボード録音に匹敵するダイレクト感あふれるパーフェクトなサウンドで収録。イエス歴史上、唯一ジョン・アンダーソン不在の時期であったショウを、約2時間に渡って理想的なサウンドで楽しむことができます。緊張感に満ちたパフォーマンスで聴衆を圧倒するスティーブ・ハウのプレイは必聴。クリス&アランのリズム・セクションも黄金期の躍動感に満ちており、Tormatoツアー以上に、シリアスなムードを感じさせる実にクリエイティブな演奏を聴く事ができます。クラシック・ナンバーは5曲に押さえ、あと はDramaの収録ナンバーをセットのメインに演奏しています。新加入のトレヴァー・ホーンは、2曲目のYours Is No Disgraceはコーラスを中心としたボーカル・ラインではそれほど違和感はないのですが、流石に8分台のハイトーンパートではふらついてしまっていま す。And You And Iでは中音域ではジョンに似たフレイヴァーを上手く表現していますが、これをイエスと呼ぶにはなかなか厳しいものがあります。この後すぐにセット落ちしてしまう大曲Parallelsは大変貴重なナンバーです。コーラスメインのボーカルパートからこの曲を選んだと思うのですが、全体を牽引するメインリードのボーカルが不在とあっては楽曲の魅力が生きてきません。しかしながらDrama収録ナンバーでは非常に優れた魅力的な演奏をたっぷりと聴けます。どの曲 も躍動感とカラフルな色彩感に満ちており、起伏に富んだ曲調に被さるボーカルや魅惑的なアンサンブル・プレイは絶品のひとことです。大曲 Does It Really happen? やInto The Lens、そしてGo Through Thisの中間でのキレの良いカッティングプレイを聴かせるハウとダウンズの刺激的な絡みは必聴です。珍しくClapの2:57でキーボードチェックの音 が一瞬大きく鳴ってしまったりするミスもあったりもしますが、Video Killed The Radio StarもインサートされたWhite Carでのジェフの後のエイジアに通じるファンタジックな色彩感をもったキーボードソロは最高です。Tempus Fugitや続くベースソロパートでのクリスの強烈なベースリードは凄まじく圧巻のプレイを聴く事ができます。この部分は、録音の良さもありますが、本当 に凄い迫力です。このラインアップの魅力が頂点に達するMachine Messiahはこの日のベストトラックでしょう。ドラマチックな曲調と相成って、全員が一丸となったパフォーマンスは真に感動的です。その後はイエス・ クラッシクとしてStarship Trooperが披露されますが、Machine Messiahの名演の直後というわけか、自信に満ちた力強いボーカルが聴けます。躍動感に満ちたバックの演奏も最高です。アンコールは Roundboutでこのヴェンチャラスなライブを楽しく締め括ります。
Live at Boston Garden, Boston, MA. USA 9th September 1980 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND
Disc 1
1. Young Person's Guide/Close Encounters Theme 2. Does It Really Happen? 3. Yours Is No Disgrace 4. Into The Lens 5. Clap 6. And You And I 7. Go Through This 8. White Car Suite (Downes Solo) 9. Parallels 10. We Can Fly From Here
Disc 2
1. Tempus Fugit 2. Amazing Grace/The Fish 3. Machine Messiah 4. Starship Trooper 5. Roundabout
Trevor Horn - Vocals Steve Howe - Guitars & Vocals Chris Squire - Bass & Vocal Alan White - Drums & Percussion Geoff Downes - Keyboards & Vocal