
懐かしのツェッペリン「LIVE IN JAPAN 1972」企画が大好評でしたが、これまた懐かしの名門クラプトン・レーベル「E.C. Is Here」新企画をお届けます。クラプトンの74年北米ツアーから7/2シカゴ、7/28メンフィス、7/29バーミンガム公演をそれぞれ良質なサウンドボード録音で収録した3枚組タイトル「Three Smiles」をご記憶でしょうか?本盤は、そのセットよりディスク3に相当する7/29 アラバマ州バーミンガム公演収録のディスク(DJ Copy 157)にオリジナル・ジャケをあしらった限定タイトルです。特に盤面には「Disc 3」表記は無いので、これ単品で十分に美しい、素晴らしいバーミンガム公演のサウンドボードを楽しめるコレクターズ・タイトルに仕上がっています。1974年カムバック全米ツアー・ファーストレッグから、ツアー終盤の7月29日に行なわれたアラバマ州バーミンガム公演での、アンコール以外のレギュラーセット部分をサウンドボード録音で収録したものです。このサウンドボードソースは、コンサート会場でエンジニアのチェック用にPAアウトとして録音されていたもので、本ソースはモノラル・サウンドボード録音です。前述の通りEC IS HEREの名盤「Three Smiles」というで登場したソースです。本作でその歴史的音源をオリジナル・リリース時そのもののサウンドで楽しめるわけです。この音源の登場が当時のマニアに如何に衝撃だったかお判りになられるのではないでしょうか。それくらいに優れたサウンドボード音源です。この日のクラプトンはツアーの疲れと酒の影響からか、声が少し荒れていますが、プレイクオリティはかなり高いと言えます。ここで、この日の公演がクラプトンのカムバックイヤーでどのような位置づけだったのかを見ていきましょう。・1974年6月19日、20日:全米カムバックツアーのため、北欧にてウォームアップ・ギグ ・1974年6月28日~8月4日:全米ツアー ←★ココ★ ≪1974年8月5日:アルバム「461 OCEAN BOULEVARD」リリース≫
1974年8月~9月:アルバム「THERE'S ONE IN EVERY CROWD」をマイアミにてレコーディング ・1974年9月28日~10月6日:第2回全米ツアー ・1974年10月31日~11月6日:初のジャパン・ツアー ・1974年11月27日~12月5日:短期ヨーロッパ・ツアー
この表から、ツアー終盤の日程に当たっていたことがお判りいただけるでしょう。この時期には、久々のツアーということで当然疲れもあったようで、多少クラプトンの声質が荒れているのにお気づきいただけますが、カムバックの成功を実感できた時期でもあり、それが自信に繋がったことが窺え、クラプトンとバンドのプレイクオリティが高いのが特長です。クラプトンの酔い具合も抑え気味で、プレイには非常にキレがあります。序盤のアコースティックナンバーでは、この時期常用していたマーティンD-45(ロングワース)の美しい響きをしっかり聞き取ることができます。エレクトリック(ブラッキー)に持ち替えてすぐのナンバーがLaylaであったことも驚きです。ツアー開始からほぼ1ヶ月も経っているのに、まだこの曲の重みと人気に気づいていなかったのか?と思ってしまいますが、早々に登場したこのナンバーでも非常に切れのある、非凡なフレーズを弾き出しています(エンディングはクラプトンの気紛れで端折っていますが)。Key To The Highwayの前にはこの曲名をバンドに告げているクラプトンの声を聞き取ることができますが、セットリストシートなど存在せず、クラプトンの気分ひとつで演奏曲が決められていたことを窺わせます。それにしっかり応えるバンドのポテンシャルも凄いところです。ここからクラプトンとバンドは本領発揮します。特にBadgeの後奏では、通常セカンド・ギターのジョージ・テリーに任せていたところ、この日は途中からクラプトンが切り込んできてのツインリード体制となります。この火花が散るようなギターバトルは凄まじいです。Tell The Truthの後奏のワンコードのジャムパートでは、ツインギターが偶発的なアンサンブルを聴かせます。それを引っ張るのかと思いきや、エンディングに向けてクラプトンの弾き倒しが現出します。Let It Rainの前には「今日最後の曲になるよ。ごめんね。」とクラプトンがアナウンスします。そしてまたしても後奏で弾き捲り。この流れでアンコールまで聴けたら!と思ってしまいますが、PAアウトというものはサウンドが確認でき、ノートラブルであればそこで録音打ち切りという状況だったので仕方ありません。しかし、クラプトンのキャリアにおいての人気曲が目白押しなのと、そこに組まれた大ヒットカムバック作「461 OCEAN BOULEBARD」からのナンバーが絶妙なバランスを見せており、この日の音源は1CDで「美味しいところだけを聴ける」、74年ツアーの代表的な好盤と言えるでしょう。
Legion Field, Birmingham, Al, USA 29th July 1974
1. Smile 2. Let it Grow 3. Layla 4. Willie and the Hand Jive 5. Get Ready 6. Key to the Highway 7. I Shot the Sheriff 8. Badge 9. Tell the Truth 10. Let it Rain
Eric Clapton - Guitar / Vocals George Terry - Guitar Dicks Sims - Keyboards Carl Radle - Bass Jamie Oldaker - Drums Yvonne Elliman - Backing Vocals
SOUNDBOARD RECORDING