
新境地のダークサイドを拓いた『1.OUTSIDE』時代のボウイ。その新たなマスターピースとなる極上ライヴアルバムが登場です。そんな本作に収められているのは「1996年1月27日ブリュッセル公演」。その極上オーディエンス録音です。“OUTSIDE TOUR”はボウイの人生で唯一のイスラエル公演やロシア公演も実現したメモリアルなツアーでしたが、それ以上に途中でメンバーやセットが様変わりした事でも有名。本作はその変化が起きる前のライヴアルバムです。その辺をご説明するためにも、まずはワールドツアーの全体像を振り返り、ショウのポジションを確かめてみましょう。
●1995年《9月25日『OUTSIDE』発売》・9月14日-10月31日:北米(27公演)・11月14日-12月13日:英国(16公演)●1996年・1月17日-2月20日:欧州#1(23公演)←★ココ★ ー3ヶ月半後ー・6月4日-13日:日本(7公演)・6月18日-7月21日::欧州#2(22公演)
これが“OUTSIDE TOUR”の全景。ツアーはアルバム発売と前後して開始されますが、1996年2月に一旦小休止。そこまでは8人編成の大所帯だったのですが、ここで盟友カルロス・アロマーをはじめとした3人が脱退。6月の日本公演から5人編成にシェイプアップして再開されました。本作のブリュッセル公演は、その直前となる「欧州#1」の7公演目にあたるコンサートでした。このショウの記録は長らく知られてこなかったのですが、最近になってその状況を打破するマスターが登場。それが本作なのです。しかも、そのクオリティがまた絶品。大元のDATマスターから起こされており、とにかく超クリア。ヘッドフォンで耳を澄ますと現場の熱狂も吸い込んだオーディエンス録音と分かるのですが、その熱狂がやけに遠く、骨太な演奏音と歌声が前へ前へとグイグイ迫ってくる。しかも、その空気感がクリスタル・クリア。ホール鳴りが皆無というわけではないのに、ディテールを一切隠さない。8人編成の大所帯だというのに綺麗にセパレートしており、それこそFMサウンドボードかのように美しいのです。実のところ、このクリアさは本作だけのもの。発掘されたDATマスター自体も驚異的なサウンドで世界のコア・コレクター達から「A」やら「9/10」やらと大絶賛されているのですが、本作はさらに細心マスタリングでブラッシュ・アップされている。骨太・肉厚な鳴りを整理し、一聴するとモコモコに感じられる要素を払拭。鳴りの美しさやナチュラルな感触はそのままに、原音が持っていたエッジの鋭さを引き出したのです。そんな極上サウンドで描かれるショウがまた素晴らしい。“OUTSIDE TOUR”前半と言えば、リハーサル・アルバム『SLINKY SECRETS』や『DUBLIN 1995』といったサウンドボード音源をご紹介してきましたが、それらはいずれも1995年のもの。本作はそこから一歩進んだ「欧州#1」であり、セットも変化。もちろん軸となるのは『1.OUTSIDE』の新曲群なのですが、そこに「White Light/White Heat」や「Diamond Dogs」といったクラシックスが復活しているのです。どちらも「欧州#1」からセット入りしたわけですが、特に美味しいのは「Diamond Dogs」。“ISOLAR: 1976 TOUR”以来となる20年ぶりの復活であり、予想もしていなかった観客たちの歓喜も(遠くながら)しっかりと感じ取れるのです。盟友カルロス・アロマーをはじめ、ジョージ・シムズ、ピーター・シュワルツも含む8人の大所帯で猟奇世界を描いていた“OUTSIDE TOUR”の前半。その到達点とも言うべき「欧州#1」を極上サウンドで描ききった貴重なライヴアルバムです。世界のコレクター達が絶賛を寄せるDATマスターを最高峰クオリティに磨き上げたクリスタル・クリアな2枚組。
Forest National, Brussels, Belgium 27th January 1996 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND
Disc 1 (61:05)
1. Intro 2. The Motel 3. Look Back In Anger 4. The Heart's Filthy Lesson 5. White Light White Heat 6. Scary Monsters 7. The Voyeur of Utter Destruction (As Beauty) 8. I Have Not Been to Oxford Town 9. Outside 10. Andy Warhol 11. The Man Who Sold the World
12. A Small Plot of Land 13. Strangers When We Meet
Disc 2 (44:15)
1. Diamond Dogs 2. Hallo Spaceboy 3. Breaking Glass 4. We Prick You 5. Nite Flights 6. Band Introductions 7. Teenage Wildlife 8. Under Pressure 9. Moonage Daydream
David Bowie: Vocals, Saxophone Carlos Alomar: Guitar Gail Ann Dorsey: Bass, Vocals George Simms: Vocals Mike Garson: Piano Peter Schwartz: Keyboards Reeves Gabrels: Guitar Zachary Alford: Drums