
大陸ヨーロッパを蹂躙し、世界を制覇せんとしているBON JOVIの“THIS HOUSE IS NOT FOR SALE TOUR”。その最新・超極上ライヴアルバムが登場です。そんな本作に収められているのは「2019年6月13日ネイメーヘン公演」。オランダのゴッフェルト公園に設営された特別野外会場で記録された超極上マトリクス・オーディエンス録音です。本作最大のポイントは、マトリクスによって生み出された超絶級サウンドにあるわけですが、まずはショウのポジション。もうすぐ2年半になろうとするワールドツアーの全体像から確かめてみましょう。
●2017年・2月8日-8月8日:北米#1(30公演)・9月14日-23日:南米#1(5公演)●2018年・3月14日-5月18日:北米#2(28公演)・11月26日-12月8日:日本/豪州(6公演)●2019年・5月31日-7月25日:欧州/中東(21公演)←★ココ★・9月22日-10月2日:南米#2(5公演)
これが現在までに公表されているスケジュール。今年は夏にヨーロッパ、秋に南米が予定され、その後は次なるスタジオ作の製作が本格化すると言われています。本作のネイメーヘン公演は、そんな「欧州」レッグ6公演目にあたるコンサートでした。そんなショウを記録した本作は、まさに「超」の付く極上サウンド。2種類のオーディエンス録音をマトリクスさせているのですが、その仕上がりが絶品なのです。極太の芯が間近に迫るダイレクト感、ギターの細かいピッキングや重なり合うコーラスまで繊細なディテール、力強くもベースのラインどころかヴァイヴまで細やかな重低音。それらすべてを突き抜けて届く歌声は美しく、ビシッとした安定感が微塵も揺るがない……およそ全力でアラを探しても欠点らしい欠点が見つからないのです。恐らくはマトリクス効果によるものと思われるものの、ここまでの業物はそうそうない。オーディエンス・マトリクスも一時の流行が過ぎたようですが、その出来は激しくピンキリでした。重ねれば何でも向上するというものではなく、ソース・サウンドが似すぎていると鳴りばかりがぶ厚くボワボワになりますし、違いすぎてもあらぬ方向から飛び交う珍妙なサウンドになってしまう。しかし、本作にその心配はない。極太の芯がブレることなく耳元に飛びこみ、名曲群の美しいメロディがキリッと描かれる。その上でリッチな鳴りが丸出しの芯を艶やかに描いてもいる。純粋にクオリティ・レベルだけで言えばオフィシャル級でさえありながら、オーディエンスでしかあり得ない生々しさもしっかりと宿しているのです。もちろん、その成功の秘訣はオリジナル・ソースの素晴らしさにあったのでしょう。先述したように、ショウの現場は広々とした公園。そのために音を反響させる壁や天井がなく、曇りゼロでPAの出力音をダイレクトに拾える。1つひとつが虚空へと伸びていきながら輪郭の際立ったサウンドでありつつ、マトリクスだからこのリッチな鳴りも両立。製作した海外マニアは、マトリクスの旨みと欠点を熟知し、そのセンスも長けているのがよく分かる。まさに匠の銘品と呼ぶに相応しい超絶のサウンドなのです。もう1つ、マトリクス効果と思われるのは大合唱のリアリティ。BON JOVIのショウと言えば、心に染み渡るメロディを共に唱和する醍醐味であり、オーディエンス録音はその現場に立つ事ができる。本作もその旨みがしっかりと味わえるのですが、極太の演奏音やジョンの歌声が混じり合わず、濁り合わず、クリスタル・クリアな空気感の中で立体的に絡み合う。この三次元なクリアさは、極上録音同士のマトリクス故の美しさなのでしょう。そんなサウンドで描かれるショウは、ヨーロッパを席巻している“THIS HOUSE IS NOT FOR SALE TOUR”の最新形。当店では、2019年ツアーの第一報として初日の映像作品『MOSCOW 2019(Shades 1060)』をご紹介しましたが、そこからも変更。あの傑作映像では見られなかった「I'll Be There For You」「Captain Crash & The Beauty Queen From Mars」「Who Says You Can't Go Home」「I'll Sleep When I'm Dead」「Always」が復活している。ほとんどが昨年末の「豪州」レッグでも演奏していましたが、「Always」は2年前の「南米#1」以来。いかように組み替えても名曲でショウを埋め尽くせるBON JOVIの底力を改めて感じさせるのです。とにもかくにも、マトリクスによる超・極上のクオリティ。そのサウンドで名曲群をたっぷりと味わえるライヴアルバムの大傑作です。
Live at Goffertpark, Nijmegen, Netherlands 13th June 2019 TRULY PERFECT SOUND(MATRIX)
Disc 1(75:19)
1. Intro 2. This House Is Not For Sale 3. Raise Your Hands 4. You Give Love A Bad Name 5. Born To Be My Baby 6. Whole Lot Of Leavin' 7. Lost Highway 8. Runaway 9. We Weren't Born To Follow 10. Have A Nice Day 11. Keep The Faith 12. I'll Be There For You 13. In These Arms
Disc 2(67:57)
1. It's My Life 2. We Don't Run 3. Wanted Dead Or Alive 4. Lay Your Hands On Me 5. Captain Crash & The Beauty Queen From Mars 6. Who Says You Can't Go Home 7. I'll Sleep When I'm Dead 8. Bad Medicine 9. Always 10. Livin' On A Prayer
Jon Bon Jovi - vocals, guitar David Bryan - keyboards, vocals Tico Torres - drums, percussion, vocals Hugh McDonald - bass guitar, vocals Phil X - guitar, vocals Everett Bradley - percussion, , vocals John Shanks - guitars, vocals