全世界初公開マスターで世界中のNEW ORDERマニアを震撼させている名門キニーのオリジナル録音。“キニーのNEW ORDER”と言えば、これまでも『TOKYO 1985』『TOKYO 1987 2ND NIGHT』といったマニアも驚く衝撃作をお届けしてきましたが、今回の衝撃は次元が違う。なんとツアー・デートにも研究家のアーカイヴデータにも載っていない“幻の日本公演”のライヴアルバムなのです。しかも、その幻ショウが行われたのは伝説の初来日の最中「1985年5月3日」、かつて都内某所に存在していたディスコ“CLUB-D”で記録された極上オーディエンス録音なのです。彼らの初来日と言えば、公式映像『PUMPED FULL OF DRUGS』の他、先日ご紹介したキニーの名作『TOKYO 1985』もありますので、日程で整理しておきましょう。・5月1日:新宿厚生年金会館 『TOKYO 1985』・5月2日:新宿厚生年金会館 公式『PUMPED FULL OF DRUGS』・5月3日:CLUB-D ←★本作★
・5月4日:大阪厚生年金会館 以上、全4公演。これまでは東京2公演の後に1日空いていたと思われましたが、実は4日連続公演だったのです。もちろん「幻」とは言っても、当店で勝手にでっち上げているわけではありません。ネットには当日のチラシ写真があり、そのデザインを流用したTシャツやグッズも販売。“CLUB-D”もしっかりと実在した店舗であり、何よりキニーのスタッフが実際に足を運んで録音している。もちろん、その内容は他のどのショウとも異なりつつ、確実に日本ならではの息吹にも充ち満ちているのです。そんな“幻の日本公演”を記録した本作は、もちろん全世界初公開となるキニーのオリジナル・マスター。そのサウンドは、今回も極上。オーディエンス録音らしい生々しさや空間感覚を感じさせつつ、ディテールまで猛烈にクリアな“キニー・マジック”は本作でも健在。もちろん、マスター・カセットならではの瑞々しさも絶大です。本作に目を留められた方なら、その旨みは『TOKYO 1985』『TOKYO 1987 2ND NIGHT』ですでにご存じかと思いますが、本作はさらに狭いクラブのプライベート感も凄い。厚生年金会館のようなホール規模とは明らかに異なり、すぐ目の前でNEW ORDERが演奏している密室感があり、そこには早くからNEW ORDERに注目していた目敏い洋楽ファンがギュウ詰め。その熱狂は他会場よりも数段熱く、「The Perfect Kiss」の冒頭では女性客が「ちょっと見えます。ジャンプジャンプ!」と言っているのも超リアル。この日も機材が本調子ではなかったようですが、ちょっとした間にも「どうした!」との声が飛び、実際に演奏が始まると雄叫びのような喝采が飛ぶ(念のために付け加えますが、本作は絶叫に悩まされるタイプでは(まったく!)ありません。基本はキニーのミラクル・サウンド。その中でささやかに吸い込まれた観客の声が異様にリアル……という意味です)。そんな秘匿のショウで披露されるのは、初来日でも特別感溢れるショウ。まずは、そのセットを整理してみますと……
●POWER, CORRUPTION & LIES(4曲)・Your Silent Face、5 8 6、The Village、Leave Me Alone ●LOW-LIFE(3曲)・The Perfect Kiss、Sooner Than You Think、This Time Of Night ●その他シングル(3曲+α)・Ceremony、Temptation、Blue Monday、Confusion
……と、このようになっています。『POWER, CORRUPTION & LIES』『LOW-LIFE』+シングル曲で3等分されつつ、その内容は実に興味深い。『TOKYO 1985』で聴けなかった「Sooner Than You Think」「Confusion」も耳を惹きますが、むしろ公式映像『PUMPED FULL OF DRUGS』との対比が鮮やか。上記のように本作は『PUMPED FULL OF DRUGS』の翌日にあたるわけですが、それを意識したのかセットが様変わり。被っているのは3曲「This Time Of Night」「Blue Monday」「Confusion」だけであり、その他の8曲が全部異なるのです。このセットだけでも「裏:PUMPED FULL OF DRUGS」として楽しめるのですが、さらにこのショウも初日と同じように事件でもあった。先述したように、この日も機材の調子が悪く、ショウが度々中断するのです。「The Perfect Kiss」「Sooner Than You Think」「5 8 6」と、序盤の曲ではことごとくイントロでもたつき、なかなか演奏に移れない。その後は立て直されたように見えるものの、終盤「Blue Monday」で限界が来た。演奏前には「Go drink a beer!!(外人客)」「私もビールが飲みたい(女性客)」の声も飛ぶのですが、演奏が始まるとえらく怪しく、異変を察知したのか「(演奏が)止まるかも」という観客のつぶやきも聞こえる。そして、その後本当に電気が落ちたかのように突然止まってしまうのです。もちろん、この状況に現場は騒然。「何やってんだよ!」「中止!? 中止!?」の声が飛び、機材調整の音が鳴り響く。さして間を置かずに「Confusion」が始まって事なきを得たかと思いきや、続く「Temptation」のイントロで完全に演奏がストップ。何とか演奏に戻ってやり遂げるも、そこでショウも終了となるのです。世界初公開の初来日記録と言うだけでも衝撃なのに、本作はそれどころじゃない。存在自体が幻であり、その中身も事件だった「CLUB-Dの夜」。その現場を極上キニー・サウンドで完全収録した奇跡のライヴアルバムです。私たち日本人にとって特別なのはもちろんですが、全世界のマニア/研究家もド肝を抜かれる事間違いナシ。ありとあらゆる意味で全世界を揺るがす震度7の大激震作。
Live at Club-D, Tokyo, Japan 3rd May 1985 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) (70:37)
1. Your Silent Face 2. The Perfect Kiss *演奏イントロでもたつく 冒頭で女性たち「ちょっと見えます。ジャンプジャンプ!」「ジャンプ!」 終演後「暑い~」3. Sooner Than You Think *イントロでもたつく 4. 5 8 6 *これもイントロで機材が上手く機能してない様子に思えます。
5. The Village 6. Leave Me Alone 7. This Time Of Night 8. Ceremony 9. Blue Monday 冒頭で女性が一言「私もビールが飲みたい」 タイミングといい結構インパクトあり 1分10秒目「終わっちゃりして、また!ハハ!」(なぜ分かる?)
*演奏が何らかの事情により(電気が落ちた?)途中で突然終了。そのTrouble前に観客が「止まるかも」つぶやきあり。 現場は騒然。「何やってんだよ!」「中止!? 中止!?」の声 10. Confusion 11. Temptation *イントロで演奏ストップ
Bernard Sumner - lead vocals, guitar, synthesizers Stephen Morris - drums, percussion, keyboards Gillian Gilbert - keyboards, guitars Peter Hook - bass, electronic percussion, vocals, synthesizers