1971年秋のヨーロッパ・ツアーより9月23日コペンハーゲン公演を収録した3曲入りアナログ・ブートレッグ・レコード「1971 Live in Denmark」(Apollinaire、APR7801)を原盤からジャケごと完全復刻。箱根アフロディーテ、イタリアのポンペイ遺跡にあるコロシアムでの演奏後、散発的に行われた欧州ツアーからデンマーク公演を収録。現在では「Danish Blues」(Sirene-199)をはじめとして、ショウの全貌を同じテープの全長版を使用した決定盤が入手可能ゆえ、内容的な価値はありませんが、昔からのコレクターには懐かしい名盤「1971 LIVE IN DENMARK」の温かみのあるクラシックな響きは、堪らないものがあるのではないでしょうか。原盤はSide AにA Saucerful Of SecretsとBlues、Side BにEchoesが収録されており、実際の演奏曲順はEchoes→A Saucerful Of Secrets→Bluesですが、本盤なアナログレコードそのままの曲順で収録されています。大曲Echoesは、この時期らしいシャープでソリッドな演奏。中間部のギルモアのカモメのトーンも太く素晴らしいサウンドで収録されています。ギルモアのこの時期の濁りのない綺麗な歌声も素晴らしいの一言。(72年以降は声質が変化してしまう。)A Saucerful Of Secretsもクリアーなサウンドで、オルガン、ドラム、ギターが唸りまくる凄まじい音宇宙をたっぷりと堪能できます。(ただし、リックのピアノがトラぶったようで、中間部にちょっとした混乱があります。)クロージング・パートは圧巻。ラストのこの時期ならではのBluesの収録もムード満点で嬉しい限り。入手困難なヴィンテージ盤を手軽に楽しめる、ファンには嬉しい復刻企画と言えるでしょう。
Live at Falkoner Teatret, Copenhagen, Denmark 23rd September 1971 Taken from the original analogue LP "1971 Live in Denmark"(APR7801)
1. A Saucerful Of Secrets 2. Blues - Improvisation 3. Echoes