伝説の初来日から20年、オリジナル・メンバーで日本に戻ってきた1997年のKISS。その現場を最前列から体験できる秘蔵オリジナル録音が登場です。
【唯一無二のオリジナル4人による東京ドーム公演】そんな本作に記録されているのは「1997年1月18日:東京ドーム公演」。その極上オーディエンス録音です。長い歴史の中で彼らは合計12回の来日を果たしましたが、オリジナルの4人が揃ったのは70年代の2度と1997年のみ。本作は、そのハイライト公演を伝えるライヴアルバムなのです。まずは、メイクアップKISS復活に列島が沸いたツアー・スケジュールの中でショウのポジションを確かめてみましょう。・1月18日:東京ドーム ←★本作★・1月20日:名古屋レインボーホール・1月21日:大阪城ホール・1月22日:大阪城ホール・1月24日:福岡国際センター
・1月25日:広島サンプラザ以上、全6公演。本作の東京公演は復活KISS最初の来日初日であり、歴史上4回行われた東京ドーム公演の最初の1回。次の2001年来日の祭にはピーター・クリスが脱退しており、この日が歴史上でただ1回だけの「オリジナル4人による東京ドーム公演」となりました。
【これが客録? これがドーム? 異次元の超サウンド】そんなショウで記録された本作は、衝撃的なまでのダイレクト・サウンド。東京ドーム、それも90年代録音と言えばボケボケ・ボワボワなのが当たり前。ぶ厚い鳴りの中でいかに輪郭を感じ取れるかが勝負……というのが今までの常識でしたが、本作はまったく違う。ヘッドフォンで耳を澄ましても鳴りが感じられず、芯もビビッドならディテールにわずかな曇りもなく、完っ全にゼロ距離。しかも、大歓声がめっちゃくちゃ遠い。演奏を邪魔しないとかいうレベルではないのです。あくまで喩えの話ですが、超満員のドームの楽屋でスタジオライヴをやっている所を想像してみてください。狭い部屋の中で4人が目の前で演奏し、ドアのスキマから会場の盛り上がりがちょっとだけ漏れ聞こえてくる……。本作はそんなバランスなのです。ところが、そのサウンドの中身は間違いなく東京ドームの本番。ポールは「トーキョー!」「ミナサン拍手!拍手!」「アナタはサイコー!」と日本語MCを連発し、それに合わせて遙か彼方の大群衆がうねりを挙げている。サウンドはとてもドームとは思えませんが、確かに東京ドーム。「ステージ上でメンバーが録った?」「もしかしてIEMs?」と頭の中に「???」が渦巻く。妄想ばかり並べても仕方がないので正解も明かしますと、本作は間違いなくオーディエンス録音。ただし、録音家とポジションが普通ではない。記録したのは、70年代から日本を代表する超名盤を多数手掛けてきた伝説的名手。そして、ポジションは最前列。その2つが重なったことで現出した「超」がズラズラと並ぶ奇跡サウンドなのです(正解が分かっていてもやっぱり不思議です)。そんな異次元サウンドで描かれるショウは、まさに黄金時代の復活。オリジナル再編時代のライヴアルバムと言えば、公式盤『ALIVE! THE MILLENNIUM CONCERT』が浮かぶところ。比較しながらセットの内容を整理してみましょう。・KISS:Deuce/Firehouse/Cold Gin(★)/100,000 Years/Black Diamond
・HOTTER THAN HELL:Let Me Go, Rock And Roll/Watchin' You(★)・DRESSED TO KILL:C'mon and Love Me(★)/Rock And Roll All Nite・DESTROYER:King Of the Night Time World(★)/Do You Love Me?/Shout It Out Loud/God Of Thunder/Detroit Rock City/Beth
・ROCK AND ROLL OVER:Calling Dr. Love(★)・LOVE GUN:Shock Me(★)/I Stole Your Love(★)/Love Gun・ACE FREHLEY:New York Groove(★)※注:「★」印は『ALIVE! THE MILLENNIUM CONCERT』で聴けない曲。……と、このようになっています。『THE MILLENNIUM CONCERT』とはツアーが違うのでセットも大幅に異なり、あの公式盤では聴けない名曲群もたっぷりと楽しめる。中でも貴重なのは「C'mon and Love Me」と「I Stole Your Love」。再編一発目となった“ALIVE/WORLDWIDE TOUR”の模様は『KISSOLOGY VOLUME THREE: 1992–2000』でも大漁に残されていますが、この2曲はそこでも聴けなかったレパートリー(演奏自体はありましたが、オリジナル4人ではありませんでした)。そんなグレイテスト・ヒッツ以上なのが、圧倒的な熱演ぶり。この日は来日一発目というだけでなく、1997年そのものの初日。1996年中にじっくり半年ツアーしたアンサンブルはしっかりと復活を果たしつつ、たっぷり半月は休んだコンディションも万全。もちろん、他のバンドであれば初日の演奏はあまり良くない事も珍しくないわけですが、真のプロフェッショナル集団KISSの場合は話が違う。徹底的にリハーサルを積んで作り込んだショウには一分のスキも見られず、新年を迎えてツアー再開!の気迫だけがスピーカーから吹き出してくるのです。とにもかくにも、超絶のサウンド。オーディエンス録音を知っていればいるほど、ドーム録音を体験していればいるほど、本作のサウンドは信じられないことでしょう。それこそ「実はIEMs」と言ってもらった方がどれほど納得できたことか……。そんな異次元のサウンドで唯一無二となった「オリジナル4人の東京ドーム」をフル体験できてしまうのです。KISS全史の日本公演を紐解いてもズバ抜けている異次元の超傑作。
Live at Tokyo Dome, Tokyo, Japan 18th January 1997 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters)
Disc 1 (65:02) 1. Intro 2. Deuce 3. King of the Night Time World 4. Let Me Go, Rock 'N' Roll 5. Do You Love Me 6. Firehouse 7. Watchin' You 8. Shock Me 9. Guitar Solo 10. Calling Dr. Love 11. Shout It Out Loud 12. C'mon and Love Me 13. Cold Gin 14. I Stole Your Love
Disc 2 (59:09) 1. MC 2. Love Gun 3. Bass Solo 4. God of Thunder 5. Drum Solo 6. God of Thunder (Reprise) 7. New York Groove 8. 100,000 Years 9. Black Diamond 10. Detroit Rock City 11. Beth 12. Rock and Roll All Nite
Paul Stanley - Guitar, Vocal Gene Simmons - Bass, Vocal Ace Frehley - Guitar Peter Criss - Drums, Vocal