
世界的にも大人気となっている名匠“Crazy S.”のIRON MAIDENコレクション。その新たな秘宝が登場です。“Crazy S.”氏と言えばHR/HM黄金時代の極上録音で知られる名手中の名手ですが、特にIRON MAIDENは大傑作の連発。80年代に残された膨大な録音群は“MAIDENオーディエンスの世界基準”にまでなっており、『CAUGHT SOMEWHERE IN LEICESTER』『MONSTERS OF ROCK 1988: 25TH ANNIVERSARY EDITION』といった名盤の他、『THE DEFINITIVE YEARS』シリーズ等でも大人気を博してきました。かなりの数が発掘されたわけですが、まだ名作が残されていた。本作は、その1つ。“Crazy S.”コレクションでも貴重な“WORLD SLAVERY TOUR”の銘品、「1984年9月29日ノッティンガム公演」の極上オーディエンス録音です。このツアー象徴と言えば、言わずと知れた『死霊復活』。まずは、その歩みの中でショウのポジションを確かめておきましょう。1984年・8月9日-9月1日:欧州#1(15公演)
《9月3日『パワースレイヴ』発売》・9月3日-11月14日:欧州#2(51公演)←★ココ★・11月24日-12月21日:北米#1a(20公演)1985年・1月3日-7日:北米#1b(5公演)・1月11日:ROCK IN RIO出演・1月14日-3月31日:北米#2(50公演)←※死霊復活(A-C面)
・4月14日-5月10日:日本/豪州(15公演)・5月23日-7月5日:北米#3(31公演)《10月14日『死霊復活』発売》これがMAIDEN最大級のスケールで知られるワールド・ツアーの全体像。『死霊復活』のメイン会場と鳴ったロングビーチ・アリーナは後半の「北米#2」でしたが、本作のノッティンガム公演は約半年前の「欧州#2」19公演目のコンサートでした。そんなショウで記録された本作は、とにかくクリアで骨太な芯も素晴らしい絶品オーディエンス。“Crazy S.”秘蔵のオリジナル・カセットからダイレクトにCD化されており、目の前に迫る芯には距離感がなく、それにともなって各楽器のディテールも鮮やか。音色やリアルな手拍子も吸い込んでいるのでサウンドボードと間違える事はありませんが、クリアさと直球感は間違えても不思議ではないほど。実のところ、“Crazy S.”のMAIDENコレクションというと“SOMEWHERE ON TOUR”に傑作が集中しているのですが、“WORLD SLAVERY TOUR”でもここまでの録音が存在していたとは……。本作は他の諸作よりも発掘が遅れましたが、それはクオリティに問題があるからではなく、“Crazy S.”氏本人がテープを見失っていたからに過ぎない。むしろ、彼のMAIDENコレクションでも指折りの大傑作なのです。その秘蔵サウンドで描かれるショウこそが圧倒的。“WORLD SLAVERY TOUR”は『死霊復活』のメインである1985年ロングビーチ公演がすべての基準となりますので、比較しながら整理してみましょう。ディアノ時代(3曲)・鋼鉄の処女:Iron Maiden/Running Free/Sanctuary ディッキンソン時代(10曲)・魔力の刻印:The Number of the Beast/Hallowed Be Thy Name/
22 Acacia Avenue(★)/Run to the Hills・頭脳改革:The Trooper/Revelations/Flight of Icarus・パワースレイヴ:Aces High/2 Minutes to Midnight/Rime of the Ancient Mariner/Losfer Words (Big 'Orra)(★)/Powerslave ※注:「★」印はロングビーチ・アリーナ公演で聴けない曲。
……と、このようになっており、『キラーズ』以外の前作からベスト選曲されています。「22 Acacia Avenue」「Losfer Words (Big 'Orra)」といったところが珍しく、特に「Losfer Words (Big 'Orra)」はこのツアーでした演奏されていないインスト名曲。ライヴ・シングル『Run to the Hills』に公式サウンドボードもあるものの、ショウの流れの中で楽しめるのは超貴重です。そして、それ以上なのが凄まじいまでのパフォーマンス。“WORLD SLAVERY TOUR”と言うと、80年代後半に向かって深刻化していくブルース・ディッキンソンの不調が始まったツアーとしても知られていますが、本作はまだまだ序盤。現在のように「Aces Highも余裕綽々」とはいきませんが、たっぷりとした声量や張りは現在を大きく上回り、ダイナミックな歌いっぷりは豪快そのもの。もちろん、スティーヴ・ハリスのバッキバキ・ギャロップはキレッキレですし、ツインも構築感たっぷりながら手練れ感まではない。どの曲も歴史的な名曲でありつつ、生まれたばかりのフレッシュなバンド・ポテンシャルが全開で、それを目の当たりにしている観客の熱狂にもリアルタイム感が滲んで触れてこぼれ出すのです。伝説として語り継がれていくことになる“WORLD SLAVERY TOUR”。ツアー疲れの溜まった『死霊復活』ですら圧倒的でしたが、本作にはさらに初期でさらに苛烈なショウが詰まっています。そんなフルショウを名手“Crazy S.”氏のマスター・カセットから甦らせたヒストリカルな銘品。
Royal Concert Hall, Nottingham, UK 29th September 1984 PERFECT SOUND(from Original Masters)
Disc 1(56:59) 1. Churchill's Speech 2. Aces High 3. 2 Minutes To Midnight 4. The Trooper 5. Revelations 6. Flight Of Icarus 7. Rime Of The Ancient Mariner 8. Losfer Words (Big 'Orra) 9. Powerslave 10. Guitar Solo
Disc 2(48:25) 1. The Number Of The Beast 2. Hallowed Be Thy Name 3. 22 Acacia Avenue 4. Iron Maiden 5. Run To The Hills 6. Running Free 7. Sanctuary Bruce Dickinson - Vocals Steve Harris - Bass Dave Murray - Guitar Adrian Smith - Guitar Nicko McBrain - Drums