75年ロング・ビーチ初日関しては、待望のミラード・カセット・マスター・ヴァージョンをJEMSがネット上に公開してくれましたが、2日目のショウ後半の34分は2015年に同じJEMSが1ST GEN音源を公開してくれて以来、アッパー版は未だ出現していません。ZEPの演奏自体は、初日に対して極度に荒々しい演奏が披露された3月12日の方が、マニアの間で評価されていますが、残念なことにミラードはこの日、交通渋滞に巻き込まれてしまい、ようやく会場に着いた時にはライブが終盤を迎えるという状況でした。それでも録音された断片を聴くと、これがまた抜群の音質。名演の一つに数えられるロングビーチ二日目が全編この音質で聴かれたならば…叶わぬ夢を抱かずにはいられません。また、十分に高音質な1ST GENのこの2日目ですが、幾ら短い録音とは言え、圧巻の演奏・音質が楽しめますので、ここはJEMSに、この2日目マスター音源も是非、公開して欲しいところ。初日の録音は最高ですが、この2日目も断片録音とは言え、相当凄い音質。2010年代初頭にTCOLZレーベルからこの日は「DEDICATED TO WHO GOT DIVORCED TODAY」にて、今回の録音を含むすべての音源を網羅していますが、そこに収録したバージョンと比べても今回のアッパー感は相当なものです。やはり艶や腰のある音質が見事な録音となっています。もし今回のリリースでライブ全体を聴いてみたくなられたとしたら、是非「DEDICATED TO~」をおすすめいたします。音質はミラード音源と比べて見劣りしますが、マニアの間では「この日からシアトルまでがピーク」と言わしめるほどの名演に圧倒されることでしょう。かといって初日が平凡なライブかといえば、それは違います。むしろ極寒のシカゴで風邪をひいてしまったプラントと指を怪我したペイジ、という手負いの状態から敢行されたツアーが調子を取り戻し、万全な状態へと息を整えられた名演がロングビーチの初日でしょう。特にプラントの声の状態は素晴らしいものがあり、全編において力強い歌が輝きを放ちます。これら二日間ではどちらでも「The Crunge」がプラントのボーカル入りでほぼフルに演奏されたことでも知られています。幸いにもこの貴重なテイクが2日目にも録音されてるのは本当に嬉しい。それを75年ならではの腰が据わったファンキー・グルーブを見事な状態で捉えてみせたのがミラードの録音。
リマスター・メモ 抜けが悪い印象なので調整して、大きく聴きやすくなっています。従来のサウンドとは質感が異なる、クリアーな高音質で楽しめます。
Live at Long Beach Arena, Long Beach, CA, USA 12th March 1975 TRULY PERFECT SOUND (34:00) 1. Stairway To Heaven 2. Whole Lotta Love 3. The Crunge 4. Black Dog 5. Heartbreaker