'73年ニュルンベルクというと、いにしえの「NUREMBERG 1973」を思い浮かべる方が殆どでしょう。リイシューを除くと結果的にル最後のオリジナル作品となったそのタイトル、音がイマイチということもあり、人気の'73欧州ツアーの中でも完全に埋没。忘れ去られる公演となってしまいました。実際のところ、そこまで酷い音でもなかったわけですが、当時のZEPアイテムのリリース・ラッシュの中では、せっかくの新音源の有り難みも薄く、他の高音質公演や有名定番公演のアップグレード物に目が向くのも仕方がないことだったのかもしれません。そんな不憫な当公演ですが、近年では音質が大幅にアップグレードしたものがトレーダー間に流通しており、これが十分に聴けるどころか、聴かなきゃもったいないと言えるレベルにまで達しています。ダビングと位相ズレの繰り返しで不自然な疑似ステレオぽいサウンドとなってしまっていたTDOLZにくらべ、鮮度が格段によく、位相のズレもなく極めてクリアでリアルな本盤のモノサウンドと言ったところで、近傍の公演で例えるなら、16日ウィーン公演には敵わないが、19日ベルリン公演になら優るとも劣らない高・好音質と言えそうです。本盤ではネットではない音源(2nd Gen)をメインに、欠落部で補填可能な天国中盤部をさらに同音源のカセットテープ(ジェネレーションは不明とのこと)からダイレクトにデジタル化されたサブマスターで補填し、過去最高盤を実現したタイトルになっております。欠落部の補填は天国の中盤、CDタイム1:56-6:11のみとなりますが、この区間に関しては現在流通する、あらゆる音源で必ず未収録となっているパートであり、みな天国演奏開始から2分に達する直前でカットが入ると、ギターソロパートに一気にワープしてしまいます。それはネットではない音源でも同様であり、今回はその4分強の欠落部をカセットテープからデジタル化されたサブマスターで補填している、ということになります。なお、この4分ほどの補填パートの中にも欠落があり、また補填パート終了部にも欠落があるほか、Song Remainでも2箇所の欠落があるため、完全収録とはなりませんが、恐らくこれで現状1音源しか存在しない本公演を最大限に収録したことになっているのだと思われます。なお、今回は天国の補填に使用されたサブマスターによる天国が改めてDisc1の最後にボーナス収録されています。収録時間の都合でDisc2ではなくDisc1の最後に変則的な収録となりますが、超入手困難な貴重極まりない音源ゆえ、特別にボーナス収録されていますので、実際の演奏順に鑑賞される場合はDisc1の最後は飛ばして頂くことになります。演奏面では、どうやらメロトロンの調子が悪かったのか、天国などで演奏がヨレるような箇所こそありますが、それ以外は定評のあるツアーだけに絶好調と言えそうで、Song Remain前に飛び出す一瞬のレイラや、天国前のRamble Onなどを始め、聞き所は超満載。'73ニュルンベルク公演が欧州ツアーの定番アイテムとなって蘇ります!ネットではない 同ソースながら枝葉違いのサブソースで天国を補填!
Live at Messe-Zentrum Halle A, Nuremberg, West Germany 14th March 1973
Disc 1 (66:20) 01. Introduction 02. Rock And Roll 03. Over the Hills And Far Away 04. Black Dog 05. Misty Mountain Hop 06. Since I've Been Loving You (曲間カット) 07. Dancing Days 08. Bron-Y-Aur Stomp 09. The Song Remains The Same (cut x2) ★演奏開始前にレイラのリフ 10. The Rain Song
Extra Track 11. Ramble On / Stairway To Heaven (Long Version)★Disc2の同曲で補填に使用したサブマスター(ジェネ不明ながら貴重なカセットテープからダイレクトにデジタル化されています)のバージョン *収録時間の都合上Disc1にボーナス収録されていますので、実際の演奏順に鑑賞する場合は飛ばして下さい。
Disc 2 (74:42) 01. MC 02. Dazed And Confused (曲間カット) 03. Ramble On ★さわりだけですがトラックも分かれています。04. Stairway To Heaven (cut) ★1:56-6:11区間サブマスター(Disc1にボーナス収録)で補填 05. Whole Lotta Love (曲間カット) 06. Heartbreaker