懐かしのレーベルがリリースした名盤「TOKYO 2002」が本当に久々の新装リリース!アルバム「HEATHEN CHEMISTRY」を引っ提げた2002年のライブツアーは第二期の絶頂期の始まりとも言えた時期で、当時の盛り上がりは相当なものでした。それに加えて当時のオアシスは日本でもっともポピュラーな洋楽バンドの地位を確固たるものとしており、この年に関しては春先にイベント・ライブで短期の日本滞在からの秋に改めてジャパンツアーを行うという、一年に二回も来日するほどビッグな存在となっていたのです。またこの時のジャパンツアーはCD-Rならではのスピードリリースが最盛を極めて時代でもあり、実際にこのツアーはどのレーベルからもCD-Rでのリリースとなっていました。「TOKYO 2002」も正にそんな一枚だったのですが、ジャパンツアー序盤である9月26日のショーを収録しています。本タイトルはリリース当初から専門誌やファンの間で「ライブの雰囲気が忠実に味わえる」と激賞されました。そんな高評価の秘訣は、少し距離感のある音像ながらも、オアシスのライブ音源にありがちな手拍子や合唱をまったく拾っておらず、じっくりと聞きこむには申し分のない録音状態であったからに他なりません。確かに今聞いてみればアラン・ホワイトのバスドラが響き気味ではあるのですが、これも彼のドラミングの音色と体育館特有の音響が合わさった結果であり、それがまた「ライブの雰囲気が忠実に味わえる」要因の一つでもあったという。それでいて「Columbia」辺りから音像も尻上がりに近くなり、元々聞きやすかった状態がさらに聞きやすくなっていく。オアシスのオーディエンス録音の場合、演奏が近くに捉えられると、その代償として周囲の音も大きく拾ってしまうというジレンマが生じがちなのですが、この絶妙な録音バランスと音質は確かに色あせてません。演奏内容に関しては「Hung In A Bad Place」に「Born On A Different Cloud」、何より「HEATHEN CHEMISTRY」最大の名曲である「Stop Crying Your Heart Out」など、もう二度と生で聞くことができないであろう同アルバムからの楽曲たちのステージ映えぶりがまた実に素晴らしい。これこそが2002年のステージというもの。早くも20年近い時間が経過した現在、オアシスのアルバムで何かと振り返られるのは最初の三枚な場合が多いのですが、「HEATHEN CHEMISTRY」はリリース当初から非常に評価が高く、マニアからは今なお愛されている一枚。それらの力のこもった演奏ぶりもイイ感じに捉えてくれているのです。さらに2002年と言えば名盤「MORNING GLORY」収録曲ながら、それまでライブで演奏されたことのなかった「She's Electric」が(アルバムと違ってノエルが歌っていますが)披露されていたのもマニア泣かせな選曲として特筆すべき点でしょう。おまけにこの曲はジャパンツアー中にノエルが「飽きた」とのことから演奏されなくなってしまい、ツアー序盤だからこそ聞かれるレア・レパートリーでもあった。そしてクロージング・ナンバーの座を射止めたザ・フーのカバー「My Generation」やリアムの為にキーを下げたアレンジで久々にレパートリー復帰を果たした「Some Might Say」など、これぞ2002年というべき場面を真空パック。当時のファンには懐かしくも買い直しに打ってつけなリリースであると同時に、映画「SUPERSONIC」でファンになった世代にはそれ以降のオアシスのジャパンツアーを楽しめる絶好のサンプラーとして、幅広いファン層に推せる懐かしの名盤が生まれ変わって登場します!
Live at Yoyogi Taiikukan, Tokyo, Japan 26th September 2002 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND(from Original Masters)
Disc 1(48:12) 1. Fuckin' in the Bushes 2. Hello 3. The Hindu Times 4. Hung In A Bad Place 5. Go Let It Out 6. Columbia 7. Morning Glory 8. Stop Crying Your Heart Out 9. Little By Little 10. Cigarettes & Alcohol 11. Live Forever
Disc 2(47:06) 1. Better Man 2. She's Electric 3. Born On A Different Cloud 4. Acquiesce 5. Force Of Nature 6. Don't Look Back In Anger 7. Some Might Say 8. My Generation 9. Wonderwall (Outro) Liam Gallagher - vocals, tambourine Noel Gallagher - guitar, vocals
Gem Archer - guitar Andy Bell - bass Alan White - drums