伝説の初来日から18年、1991年にようやく実現したURIAH HEEPの再来日。その現場を伝える傑作オリジナル録音が登場です。そんな本作が記録されたのは「1991年9月17日:名古屋クラブクアトロ」公演。その絶品オーディエンス録音です。彼らの初来日は全盛の1973年でしたが、18年の間に様変わり。再来日の1991年はバーニー・ショウをフロントに据えた“DIFFERENT WORLD TOUR”でのことでした。まずは奇跡の再来日スケジュールを振り返り、ショウのポジションを確かめておきましょう。・9月17日:名古屋クラブクアトロ ←★本作★・9月18日:大阪クラブクアトロ・9月19日:クラブチッタ川崎
・9月20日:クラブチッタ川崎・9月21日:札幌ペニーレーン24 以上、全5公演。本作の名古屋公演は、18年ぶりの日本初日となるコンサートでした(ちなみに、この3ヶ月前にはDEEP PURPLEも来日。70年代には共に英国3大HRに数えられたPURPLEも当時はジョー・リン・ターナー時代でした)。メモリアルな再訪の第一夜で記録された本作は、まさに絶品のオーディエンス録音。スネアやギターの音色にわずかな空間感覚も滲むので「ゼロ距離」とは言えませんが、それは「ゼロではない」というだけ。力強い芯にも細やかなディテールにも距離はほとんど感じられず、「目の前にHEEPがいる」感が凄い。しかも、それだけパワフルでありながらピークでもビビらず、安定感もズバ抜けている。30年近く前のライヴですが、まるで2020年の最新録音のようなビビッド・サウンドなのです。そんな時代を超越したサウンドで描かれるのは、18年の時間を取り戻すかのようなフルショウ。バーニー参加初期のライヴと言えば公式盤『LIVE IN MOSCOW』が有名ですので、比較しながらセットを整理してみましょう。バイロン時代クラシックス(6曲)・ファースト:Gypsy・対自核:July Morning/Look At Yourself・悪魔と魔法使い:The Wizard/Eay Livin'・スウィート・フリーダム:Stealin' 80年代ゴールビー時代(2曲)・魔界再来That's The Way That It Is
・ヘッド・ファースト:The Other Side Of Midnight(★)バーニー・ショウ加入後(7曲)・レイジング・サイレンス:Bad Bad Man(★)/Mr. Majestic・ディファレント・ワールド:Blood On Stone(★)/Which Way Will The Wind Blow(★)/One On One(★)/Different World(★)First Touch(★)
※注:「★」印は『LIVE IN MOSCOW』で聴けない曲。……と、このようになっています。バーニーが歌うピート・ゴールビー時代も美味しいところですが、それ以上なのが当時の最新作『DIFFERENT WORLD』のレパートリー。次作『SEA OF LIGHT』の影に隠れている節もありますが、隠れ名曲のタイトル曲など、5曲すべてがこのツアーにしか演奏されていない。聴けるだけでも貴重な激レア・ナンバーの数々を極上サウンドで、しかも日本公演で楽しめてしまうのです。ヒロイック・ヴォイスが力強いバーニー・ショウを迎え、奇跡の再来日を果たしたURIAH HEEP。昨年もHR黎明期の大ベテランとは思えない若々しくパワフルなショウで驚かせてくれましたが、本作は再来日であると同時に“バーニー新章HEEP”の初来日と言ってもいい。本作は、そんな日本との再会初日を極上体験できるオリジナル録音です。
Live at Club Quattro, Nagoya, Japan 17th September 1991 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters)
Disc 1 (54:24) 01. Introduction 02. Blood On Stone 03. Stealin' 04. Which Way Will The Wind Blow 05. Bad Bad Man 06. One On One 07. The Other Side Of Midnight 08. Mr.Majestic 09. Guitar Solo 10. The Wizard 11. Different World 12. July Morning
Disc 2 (28:33) 1. First Touch 2. Gypsy 3. Eay Livin' 4. That's The Way That It Is 5. Look At Yourself Bernie Shaw - vocals Mick Box - guitars Lee Kerslake - drums Trevor Bolder - bass Phil Lanzon - keyboards