2020年10月6日、エドワード・ヴァン・ヘイレン没。ギターの革命児……いえ、ギターをメインにした音楽「ロック」そのものを革新した真なるパイオニアが去ってしまいました。その報は世界中を揺るがし、この瞬間も彼の人生を祝福し、悲しみに喘ぐ声が絶え間なく沸き上がっています。ここ数年、毎年ロック史の偉人が誰かしら亡くなってきたわけですが、これほど巨大な喪失感はありませんでした。エディ最後の来日となった2013年のライヴアルバムをご用意しました。本作だけの超極上オリジナル録音を超名盤2タイトルの同時リリース決定です。本作は、その第2弾。エディ・ヴァン・ヘイレン生涯最後のライヴ・イン・ジャパンとなった「2013年6月26日:大阪市中央体育館」公演の超絶級オーディエンス録音です。2013年の来日と言えば、エディの遺作でもある公式ライヴアルバム『TOKYO DOME LIVE IN CONCERT』の他、『A DEFINITIVE KIND OF OSAKA: DAY 1』も同時リリース。『DAY 1』の解説では彼らの来日全史を振り返りましたが、ここでは2013年に絞ってコレクションを整理してみましょう。・6月18日:愛知県体育館・6月21日:公式『TOKYO DOME LIVE IN CONCERT』・6月24日:『A DEFINITIVE KIND OF OSAKA: DAY 1』・6月26日:大阪市中央体育館 ←★本作★ 以上、全4公演。1978年の初来日から35年間で44回のライヴ・イン・ジャパンが実現したわけですが、本作の大阪公演はその最後の1回だったわけです。あまりにもメモリアルなショウを永久歩損した本作は、まさに「超絶」と呼ぶに相応しいオーディエンス録音。実のところ、今週同時リリースとなる『DAY 1』『DAY 2』は同会場というだけでなく、録音家も同じ完全姉妹作。しかも、その録音家がただ者ではなく、当店ではお馴染みの“西日本最強テーパー”氏なのです。実際、そのサウンドは超絶にしてパーフェクト。芯の力強さ、ビビリのない艶やかさ、鳴りの美しさ、距離感の近さ……とにかく、あらゆるポイントで全力チェックしてみても文句の付けどころが見つからないのです。その完全ぶりは『DAY 1』でも感じられましたが、本作はさらに上を行くから参った。実のところ、前日の大阪初日は現場PAが不安定だったと言われていたのですが、本作の大阪2日目は同会場の連日とあってバンド・スタッフも欠点を克服した完璧サウンドを実現しているのです。“最強”氏の『DAY 1』は「これのどこが不調?」と思わせてくれたのですが、本作『DAYS 2』を聴くと「あ、本当に改善してる!」と実感できるのです。この感覚は、公式アルバムのリマスターに近い。別に元サウンドも変ではなかったのに、更に上が実現した驚き。本作は、そんなサプライズ感まである極上サウンドなのです。そんなビックリ・クオリティで描かれるのは、正真正銘エディ・ヴァン・ヘイレン最後の日本公演。実のところ、セットリストは同時リリースの『DAY 1』と同一だったりするのですが、あまりにもメモリアルなショウだけに、記録の意味でも整理し直しておきましょう。クラシックス(19曲+α)
・炎の導火線:Runnin' With The Devil/I'm the One/You Really Got Me/Ice Cream Man/Ain't Talkin' 'Bout Love・伝説の爆撃機:Somebody Get Me A Doctor/Dance The Night Away/Women In Love/Beautiful Girls・暗黒の掟:Everybody Wants Some!!/And the Cradle Will Rock/
Romeo Delight・戒厳令:Unchained/Hear About It Later・ダイヴァーダウン:(Oh) Pretty Woman・1984:I'll Wait/Hot For Teacher/Panama/Jump ア・ディファレント・カインド・オブ・トゥルース(3曲)・She's The Woman/Tattoo/China Town ……と、このようになっています。ざっくばらんに言って遺作『TOKYO DOME LIVE IN CONCERT』から「Mean Street」を省略したスタイルですが、その1曲1曲、1音1音に「日本最後」の重みが宿っている。しかも、単に日程的な事実だけでなく、屈指の名演でもあるのです。当時の評判では大阪初日『DAY 1』がベスト公演とされていたわけですが、翌日の本作も負けず劣らず。実のところ(演奏とは関係ないながら)デイヴのショート・フィルムのが上映される際に「Jump」のイントロが流れてしまって苦笑い……というミスがあり、その印象もあってか大阪初日に軍配が上がったのかも知れません。実際、本作を聴いてみるとデイヴの調子は初日『DAY 1』より良いくらい。確かに演奏陣は半歩譲る感じではありますが、それもテンションが落ちると言うよりは、翌日のコンディションを心配しなくて良い最終日だけに勢い余ってしまったのか数カ所でズレる感じ。むしろ、思い切りの良さが爽快でもある。実際、デイヴもさらに上機嫌で「おおきに大阪」「好きやねん大阪」「新しい彫り物」等々、関西弁MCもキレッキレなのです。このショウから7年3ヶ月と12日、エディ・ヴァン・ヘイレンは帰らぬ人となりました。本作は、そんな彼の最後の置き土産を極上体験できるライヴアルバムなのです。もう二度と観られない事よりも、実際に来日してくれた想い出を胸に刻みたい。
Live at Osaka Municipal Central Gymnasium, Osaka, Japan 26th June 2013 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters)
Disc 1 (65:24) 1. Intro. 2. Unchained 3. Runnin' With The Devil 4. She's The Woman 5. I'm The One 6. Tattoo 7. Everybody Wants Some!! 8. Somebody Get Me A Doctor 9. China Town 10. Hear About It Later 11. (Oh) Pretty Woman 12. Drum Solo 13. You Really Got Me
14. Dance The Night Away 15. I'll Wait 16. And The Cradle Will Rock
Disc 2 (54:58) 1. Hot For Teacher 2. Women In Love 3. Romeo Delight 4. Beautiful Girls 5. A Short Movie 6. Ice Cream Man 7. Panama 8. Guitar Solo 9. Ain't Talkin' 'Bout Love 10. Jump
David Lee Roth - Lead Vocal Eddie Van Halen - Guitar, Vocal (R.I.P.) Alex Van Halen - Drums Wolfgang Van Halen - Bass, Vocal