リリースされた「EARLS COURT 1978」のヨーロッパツアー開始前、ディランとバンドはLAにあるユニバーサル・アンフィシアターで一週間に渡る連続公演を行ないました。これは来たるツアーに備えてウォーミングアップ・ギグとして行なわれたものでした。しかしディランが武道館やアールズ・コートといった名だたる会場で大物ぶりを発揮してみせたツアーです。そんな中においてLAでのギグは世界中を回った78年の中にあって特殊な位置づけとなっていたのです。その一週間に渡るギグは全ての公演のオーディエンスが存在し、LPの頃から幾度となくリリースされ続けていました。しかし今回はその初日である6月1日の公演を録音した初登場音源のリリースとなります。ただしそのオーディエンス録音は残念ながらセカンド・セットのみの不完全収録。それでもリリースを踏み切ったのには理由があります。何と今回の録音ですが、あの「LISTEN TO THIS EDDIE」の1977 ZEPライブ・ショウの超絶録音でおなじみのカリスマテーパー、マイク・ミラードによるものだったのです!今迄その存在が知られていなかったミラードによる新たな音源、しかもディランのライブを収録した音源が最近になってファンの間に登場して話題となりました。何でもミラードからコピーしてもらったファースト・ジェネレーションのカセットテープが最近になって発見されたとのこと。惜しむらくはセカンド・セットしか録音されなかったとのことで、位置的にはZEPロングビーチ75の二日目のようなもの、そう例えてもいいかもしれません。しかしその音質はまさしくマイク・ミラード・クオリティと呼ぶに相応しい極上レベル。繊細なテープ・ヒスが漂う中、演奏が凄まじいまでにオンなバランスで録音されているのです。そんな極上クオリティの音質に加え、ディランやバンドがウォーミング・アップの初日らしいアッパーなテンションの演奏を繰り広げているのです。通常のツアーとは一味違う演奏を最高の音質でじっくりと堪能してください。この、正に神録音と呼びたくなる音源を前にし、今回はあくまでミラード音源の状態を尊重したシングル・ディスクでのリリースとなります。内容面からすると確かに不完全ではありますが、過去の音源と組み合わせることが愚かしく感じるほどの気品溢れるミラード録音。聴いてもらえれば絶対に納得していただけることでしょう。ここから三週間後に行なわれたアールズ・コートとの聴き比べも楽しめること請け合いです。やはりミラードはディランを録音しても凄かった!
Live at Universal Amphitheatre, Los Angeles, CA. USA 1st June 1978 TRULY PERFECT SOUND 1st night of warm-up shows in Los Angeles(70:14)
1. Rainy Day Women # 12 & 35 2. One Of Us Must Know (Sooner Or Later) 3. You're A Big Girl No 4. One More Cup Of Coffee (Valley Below) 5. Blowin' In The Wind 6. I Want You 7. Seflor (Tales Of Yankee Power) 8. Masters Of War 9. Just Like A Woman 10. To Ramona
11. The Man In Me 12. Band Introduction 13. It's Alright Ma (I'm Only Bleeding) 14. Forever Young 15. The Times They Are A-Changin'
Bob Dylan (vocal & guitar), Billy Cross (lead guitar), Alan Pasqua (keyboards), Steven Soles (rhythm guitar, backup vocals), David Mansfield (violin & mandolin), Steve Douglas (horns), Jerry Scheff (bass), Bobbye Hall (percussion), Ian Wallace (drums),
Helena Springs, Jo Ann Harris, Carolyn Dennis (background vocals).