もはや「伝説」の枕詞も生ぬるく感じられるVAN HALEN衝撃の初来日。その現場を時代感ごと伝えてくれる貴重なオリジナル録音がリリース決定です。そんな本作に吹き込まれているのは「1978年6月19日:東京厚生年金会館」公演。その最長記録を更新したオーディエンス録音です。当店では彼らの初来日を幾多の傑作ライヴアルバムでアーカイヴしてきましたが、エディ逝去を期に新たにオーディエンス録音に触れる方も増えて参りました。まずは、そんな方々のためにも当時の日程からコレクションを整理してみましょう。・6月17日:東京厚生年金会館『ERUPTION IN TOKYO』
・6月19日:東京厚生年金会館『ERUPTION IN TOKYO』&★本作★・6月21日:中野サンプラザ・6月22日:中野サンプラザ『DEFINITIVE TOKYO'S ON FIRE』・6月24日:名古屋市公会堂『NAGOYA 1978』・6月25日:大阪フェスティバルホール『OSAKA 1978』・6月26日:京都会館
・6月27日:大阪フェスティバルホール『OSAKA 1978』・6月28日:大阪万博ホール(追加公演)※各日とも代表録音のみ。 以上、全9公演。冒頭は新宿&中野での東京4DAYSで、本作はその序盤2公演目にあたるコンサートでした。初来日の象徴と言えば、絶対名盤『DEFINITIVE TOKYO'S ON FIRE』が君臨しているわけですが、本作はその2公演前でもあります。そんなショウで記録された本作は、当時の薫りがスピーカーから濃厚に吹き出すリアル・オーディエンス。裏ジャケにもチケット写真を掲載していますが、本作は「2階A列」に居た大元マスターの現物からダイレクトにCD化した究極ジェネの銘品。そのポジションから「距離感ゼロ!」「ド密着!!」と喧伝できるタイプではないのですが、かと言って聴きづらいサウンドでは(決して)ない。何よりも大元マスター直だからこその鮮度が瑞々しく、ダビング劣化のない鳴りが気持ちいいのです。そのサウンドで描かれるのは、新宿2日目の最長を更新するフルショウ。時代柄テープ・チェンジでのカットは宿命で、既発群では「Somebody Get Me A Doctor」辺りで90分テープの反転カットがありました。本作もその例に漏れないのですが、従来とはカットのタイミングが異なり、補填する事でシームレスにショウを完全収録。しかもショウ前後のパートも考慮すると、この日の最長記録なのは間違いありません。そして、そのフルショウで演奏されたのは…… 炎の導火線(10曲)・On Fire/I'm the One/Runnin' With The Devil/Atomic Punk/Little Dreamer/Feel Your Love Tonight/Ain't Talkin' 'Bout Love/Ice Cream Man/Eruption/You Really Got Me
その他(4曲)・伝説の爆撃機:Somebody Get Me A Doctor/D.O.A./Bottoms Up!・未発表曲:Down in Flames ……と、このようになっています。初日に演奏された「Last Night」が落ちて「Down In Flames」に入れ替わったセットは初来日の標準的なもので、象徴盤『DEFINITIVE TOKYO'S ON FIRE』ともほぼ同じになりました。そして、そんなセットを包み込む初来日のムードが素晴らしい。2階席ということもあってか会場のムードを俯瞰するような録音でもあり、演奏中は圧倒され、曲間になって急に息を吹き返すコントラストがいかにも日本らしい。「デヴィッドォ!」と「キャアア!!」が融合した独自言語のような嬌声も聞こえるのですが、その声がまた真っ黄色でヘリウムで吸ったかのように甲高い。昨今の「昔は黄色かった声援」とはまるで違うピチピチとした観客の息吹も1978年の薫り満点なのです。まさに洋楽ブーム真っ直中の日本にド級の衝撃をブチかましたVAN HALENの初来日。その苛烈な演奏だけでなく、打ちのめされ、新たなロックに覚醒していく日本の大気もリアルに感じられるドキュメント・アルバムです。伝説的な初来日コレクションを充実させてくれる貴重で飛びっきりリアルなオリジナル録音。
Live at Koseinenkin Kaikan, Tokyo, Japan 19th June 1978 TRULY AMAZING SOUND(from Original Masters) (71:03)
1. Intro 2. On Fire 3. I'm The One 4. Bass Solo 5. Runnin' With The Devil 6. Atomic Punk 7. Little Dreamer 8. Down In Flames 9. Feel Your Love Tonight 10. Ain't Talkin' 'Bout Love 11. Ice Cream Man 12. Somebody Get Me A Doctor 13. Eruption 14. You Really Got Me 15. D.O.A 16. Bottoms Up!
David Lee Roth - Lead Vocals Eddie Van Halen - Guitars, Vocals Michael Anthony - Bass, Vocals Alex Van Halen - Drums