1988年、「So Far So Good...So What!」リリース期に行われたメガデスにとってイギリスにおける、2度目のヘッド・ライナー・ツアーより、5月17日のノッティンガムはロック・シ ティ公演を高音質オーディエンス録音で完全収録。録音者はお馴染みCrazy S.でトレーダー間でも出回っていないオリジナル・マスター・カセットからのダイレクト収録となっています。既にアメリカでは1月から5月にかけて、ディオのサポートを含め、たっぷりとアメリカでツアーを行っており、バンド演奏ののまとまりも上々。(メンバーはムスティン、エレフソン、ジェフ・ヤング (g)、チャック・ビーラー(Ds))この後、ヨーロッパ・ツアーを経て、アイアン・メイデンのサポートを短期間行い、7月には日本ツアーも行うという、まさにツアーに明け暮れていた時期の演奏ゆえ、勢いに満ちた非常にパワフルな演奏を聴くことができます。PAのせいもあると思いますが、音質はコンサートが進行するに従って次第に向上していきます。凄い音圧で録れていますが、優秀なマイクを使用しているだけあって、音が篭ること無く、終始、聴き応えのあるサウンドでコンサートは進行していきます。殺気立ったような雰囲気とインパクトのある楽曲のテイストはまさにこの時期ならでは。当時のシングル「Mary Jane」に続いては、クリフ・バートンの死去の後に書かれた「In My Darkest Hour」ではデイヴがクリフの名を叫び、場内が熱狂する様を聴くことができます。These Bootsのイントロでは長めのベースソロが聞けます。Peace Sellsの生々しい音像とこの時期ならではの音の質感は本当に最高で、これを聴けるだけでの本盤を入手する価値があり、場内の合唱と相成って素晴らしい ライブヴァージョンを堪能することができます。Liar、The Mechanix、Anarchy In The UK と続くアンコールパートの壮絶な盛り上がりも安定したクリアーなサウンドで収録されており、この辺りは「流石 Crazy S.!」と唸るしかない見事な録音テイクが楽しめます。生々しい「Megadeth」コール、そして「Anarchy」コールも凄い迫力です。当時の盛り上がりも含め、時代の空気を断面切りしたような録音がファンには堪らないでしょう。そもそも、1988年UKツアーからのブートレッグは皆無なだけに(そ もそも1988年のライブ盤が少ない)、ファンには貴重な資料となるであろう、注目の一枚です。
Live at Rock City, Nottingham, England 17th May 1988 TRULY AMAZING SOUND(from Original Masters)
1. Intro. 2. Opening S.E. "Orange Light" (from "Apocalypse Now" OST) 3. Set The World Afire 4. Hook In Mouth 5. Wake Up Dead 6. The Conjuring 7. Mary Jane 8. In My Darkest Hour 9. Devils Island 10. These Boots 11. Drum Solo 12. Peace Sells 13. Liar 14. The Mechanix
15. Anarchy In The UK Dave Mustaine - Guitar, Vocals David Ellefson - Bass, Vocals Jeff Young - Guitar Chuck Behler - Drums