『ELECTRIC WARRIOR』『THE SLIDER』を立て続けにヒットさせ、全盛のド真ん中にいた1972年のT.REX。その現場を伝えるライヴアルバムが登場です。そんな本作に吹き込まれているのは「1972年9月12日ボストン公演」。伝説の名テーパー:ジョー・マロニーによる極上オーディエンス録音です。「1972年」「ボストン」と言うと、公式ファンクラブからリリースされた発掘盤『LIVE AT THE BOSTON GLIDERDROME 1972』も浮かびますが、本作はまったくの別公演。その辺の事情をご説明するためにも、まずは伝説の初来日も実現した全盛期のスケジュールから振り返ってみましょう。
・1月15日-2月1日:欧州#1(4公演)←※『THE BOSTON GLIDERDROME 1972』・2月15日-27日:北米#1(7公演)・3月18日:ウェンブリー(2公演)《4月『BOLAN BOOGIE』発売》・6月3日-24日:欧州#2(7公演)《7月21日『THE SLIDER』発売》・8月5日-13日:北米#2(3公演)
・9月8日-10月19日:北米#3(22公演)←★ココ★・11月28日-12月4日:初来日(4公演)《12月18日:映画『BORN TO BOOGIE』公開》 これが1972年のT.REX。ベスト盤『BOLAN BOOGIE』や『THE SLIDER』を次々にヒットさせ、映画『BORN TO BOOGIE』まで公開。まさに一大全盛ぶりが伝わりますが、そんな1972年でも年始のショウだったファンクラブ盤『LIVE AT THE BOSTON GLIDERDROME 1972』はボストンと言ってもアメリカではなく英国。それに対し、本作は全米ツアー「北米#3」の3公演目にあたるコンサートでした。また、この日のオープニングを努めたのはTHE DOOBIE BROTHERS。そう、今週同時リリースとなるTHE DOOBIE BROTHERS編と同日同会場の姉妹作でもあるのです。そんなショウで記録された本作は、まさに絶品。ジョー・マロニーと言えば、70年代アメリカで歴史的傑作を多数残した伝説のテーパーであり、その名声はマイク・ミラードやダン・ランピンスキーにも匹敵する。本作は、そんな名手の大元マスターを名門「Krw_co」がデジタル化した最新版なのです。実際、そのサウンドは極めて瑞々しく、ダビング痕もテープ劣化もまるで感じられず、まるで昨日録ったかのようにフレッシュ。極太の芯は距離感なく手元に届き、ディテールも微細部まで克明。それこそ、普通なら「まるでFM放送」と紹介するタイプであり、マロニーの名声を傷つけるどころか一層輝かせる傑作なのです。そんな輝きのサウンドで描かれるのは、伝説の初来日も彷彿とさせるフルショウ。実のところ、1972年にはファンクラブの発掘ライヴ盤が数多くあるのですが、ここでは引き合いにしてきた『LIVE AT THE BOSTON GLIDERDROME 1972』と比較しながら整理してみましょう。電気の武者(3曲)・Jeepster/Cosmic Dancer/Bang A Gong (Get It On) ザ・スライダー(5曲)・Baby Strange/Telegram Sam(★)/Spaceball Ricochet/Buick Mackane(★)/Chariot Choogle(★)シングル(1曲)・Hot Love
※注:「★」印はファンクラブ盤『LIVE AT THE BOSTON GLIDERDROME 1972』で聴けない曲。……と、このようになっています。ざっくばらんに言ってブレイクスルーを果たした『ELECTRIC WARRIOR』『THE SLIDER』の濃縮還元。上記では一応、勘違いされそうな『LIVE AT THE BOSTON GLIDERDROME 1972』と比較したものの、実際には時期の近い初来日に近く、特に日本武道館では「Cosmic Dancer」以外の全曲を披露してもいる。もちろん、日本とは現場ムードが違うわけですが、演奏は肉薄。まるで武道館ライヴをマロニー・サウンドで聴いているかのような錯覚に陥るライヴアルバムでもあるのです。一大全盛の風を全身で浴び、日本上陸も迫っていた全米ツアーの一幕。そのフルショウを名手中の名手が腕に寄りをかけて真空パックした歴史的な大名盤です。FM放送ばりのサウンド・クオリティで伝説の現場に居合わせられる1枚。全盛期「1972年9月12日ボストン公演」の極上オーディエンス録音。伝説の名テーパー:ジョー・マロニーの大元カセットを名門「Krw_co」がデジタル化した銘品中の銘品です。そのサウンドは極めて瑞々しく、ダビング痕もテープ劣化もまるで感じられず、まるで昨日録ったかのようにフレッシュ。極太の芯は距離感なく手元に届き、ディテールも微細部まで克明。それこそ、普通なら「まるでFM放送」と紹介するタイプであり、マロニーの名声を傷つけるどころか一層輝かせる傑作です。ショウは初来日を彷彿とさせるもので、「Cosmic Dancer」以外の全曲が伝説の日本武道館と同一。まさに歴史的なライヴアルバムの名盤です。
Live at Aquarius Theatre, Boston, MA, USA 12th September 1972 PERFECT SOUND (59:18)
1. Intro / Tune Up 2. Jeepster 3. Baby Strange 4. Telegram Sam 5. Spaceball Ricochet 6. Cosmic Dancer 7. Buick Mackane 8. Hot Love 9. Chariot Choogle 10. Bang A Gong (Get It On) 11. Boston Wants More
Marc Bolan - Vocals, Guitar & Tambourine Mickey Finn - Percussion, Backing Vocals & Whistle Steve Currie - Bass Bill Legend - Drums