バーニー・マースデンはWHITESNAKEから脱退した後、相棒のミッキー・ムーディやニール・マーレイらと組んで、たびたびバンド活動を行ってきました。その際にはファンの期待に応える形でWHITESNAKEナンバーを取り上げる事も多かったのは、ファンの皆さんならばご存知でしょう。そのバー ニーのバンド活動でも、特に個性的だったとマニアから支持されているのが、1987年の"M.G.M."です。本作「TEAM GAMBLER」ではその貴重なライヴを、海外マニアから入手した良質オーディエンス・マスターにより楽しめます！この"MGM"とは、"Marsden, Galley, Murray"の頭文字。すなわちバーニーに加え、同じく元WHITESNAKEのメル・ギャレー、そしてニール・マーレイの3人が中心となって結成されたバンド。他にはヴォーカルに（当時のマネージャーが見つけてきたという）ジョン・サクソン、ドラムは初期MARILLIONのメンバーであるジョン・マーターがプレイしています。彼らは'87年のイギリス"レディング・フェスティバル"に出演するなど、バンドとして着実なライヴ活動を行っていました。 7月8日のオーストリア・ウィーンでのライヴを収録した本作はその"レディング・フェスティバル"に向けたウォーミング・アップ・ライヴのひとつだと思われます。音質はこの時期のオーディエンス録音としても良好な部類で、クラブ・ギグらしい密接で生々しいサウンドが堪りません。現代の録音のようなステレオ感やクリアさでは無いものの、曲や演奏の輪郭はしっかりとしており、高い安定感でレアなライヴをたっぷりと堪能できます。腕の怪我によりWHITESNAKEを脱退したギャレーは、PHENOMENAプロジェクトでの復帰後にグレン・ヒューズとのTRAPEZE再開を考え、幾つかのデモもグレンのヴォーカルで製作しました。しかしこの時のTRAPEZE再結成は結局流れてしまい、バーニーやニールとの活動に転じます。そ の際グレンと作った楽曲が持ち込まれ、このMGMの重要なレパートリーとなっています。1曲目の「Welcome To The Real World」や、後半の「Don't Ever Give Your Heart Away」・「Fighting」がそのグレンとの楽曲。良質なメロディック・ロックの魅力がダイレクトに伝わってくる「Welcome To The Real World」（後に再結成TRAPEZEでもプレイされています）、その名のとおりパワフルでイキの良い「Fighting」、さらにアメリカンなテイス トを持った「Don't Ever Give Your Heart Away」は、いずれもメルのソングライターとしての資質を感じさせます。これらと並び重要なのがWHITESNAKEナンバー。バーニーはソロでもWHITESNAKEナンバーを頻繁に取り上げていますが、彼がプレイする「Gambler」はこのテイクのみ。ギターソロをメルと分け合うパートもソリッドな迫力に満ちています。さらにラストの「Rough An' Ready」は、約8分間のロング・バージョンでの演奏。エネルギッシュな演奏はライヴのクライマックスを大いに盛り上げます。そのほかの楽曲も、全てオリジナリティに満ちた素晴らしいパフォーマンスで"ここだけのナンバー"を楽しめます。イントロがどこかNIGHT RANGERの「Do You Close Your Eyes」を思い出させる「Love's A Miracle」は、メルの味わい深いヴォーカルが良質なメロディを堪能させる好ナンバー。さらにTOTOを彷彿させる「Be Good To Me」、小気味良い「Suite 509」、イントロでちょっと「Walking In The Shadow Of The Blues」を思い起こさせる「Palace Of The King」と、味のある曲が続きます（この「Palace Of The King」ではバーニー自身がヴォーカルを執っており、メル同様に巧みな歌を聴かせてくれます）。ライヴの最後ではジョンの「ダンケシェン、また会おう！」という力強いMCの後にバーニーのお礼の言葉も聞くことができます。バラエティに富んだ良質な楽曲が次々に披露されるライヴは聴き応え満点。ファンクを背景のひとつに持つメル、ブルースに根ざしたバーニーという、二人の 優れたソングライターが共演したバンドの旨みをたっぷり楽しめます。Live in Vienna, Austria 8th July 1987 TRULY AMAZING SOUND
1. Welcome To The Real World 2. Love's A Miracle 3. Gambler 4. Be Good To Me 5. Suite 509 6. Palace Of The King 7. Don't Ever Give Your Heart Away 8. Fighting 9. Rough An' Ready
Bernie Marsden - Guitar & Vocal Mel Galley - Guitar & Vocal Neil Murray - Bass & Vocal John Marter - Drums John Saxon - Vocals
