USフェスティバル出演の余勢を駆って世界へ飛び出した1984年のMOTLEY CRUE。その現場を伝える新発掘ライヴアルバム・セットが登場です。そんな本作に収められているのは「1984年8月18日ドニントン公演」と「9月1日カールスルーエ公演」。フェスツアーへと進化した“MONSTERS OF ROCK”2公演の極上オーディエンス録音をセットした2枚組です。「1984年」「MONSTERS OF ROCK」と聞いて、当店の大作『MONSTERS OF ROCK 1984 VOL.1』や『MONSTERS OF ROCK IN GERMANY 1984 VOL.1』を思い出される方もいらっしゃるでしょうが、まったくの最新発掘。同公演ではありますが、既発群を凌駕する完全別録音なのです。その気になるクオリティの前に、まずはショウのポジション。当時の彼らはまさに売り出し真っ最中だったわけですが、本作の勝訴の中でも極めて歴史的。その意味をご説明するためにも、世界へ大きく羽ばたいた“SHOUT AT THE DEVIL Tour”の全景から振り返ってみましょう。
1983年・3月26日-4月3日:北米#1(6公演)・5月29日:USフェスティバル出演・9月3日-17日:北米#2(3公演)《9月26日『SHOUT AT THE DEVIL』発売》・10月31日-12月16日:北米#3(28公演)←※SAN ANTONIO 1983 1984年・1月10日-3月24日:北米#4(52公演)
・4月12日-6月15日:北米#5(38公演)・8月18日-9月7日:欧州#1(7公演)←★本作★・10月15日-11月19日:欧州#2(23公演) これが1983年/1984年のMOTLEY CRUE。USフェスティバルで一気に知名度を高めた彼らは、『SHOUT AT THE DEVIL』をリリース。そのまま世界侵攻を開始します。そのメインは母国アメリカだったわけですが、1984年夏の「欧州#1」を期に渡欧。この「欧州#1」こそが“MONSTERS OF ROCK Tour”であり、ドニントン公演はその初日、カールスルーエ公演は3公演目にあたる。つまり、本作はMOTLEY CRUE初の海外公演と3公演目のライヴアルバムなのです。そんな2公演で記録された本作は、前述した通りの最新発掘にして過去最高峰を更新する新録音。2公演とも同じ人物による録音で、テーパー自身が今年になってからデジタル化したビッカビカの新作。初登場にしていきなり究極ジェネでの登場となったわけです。その最大のポイントは猛烈なクリアさとダイレクト感。音色的にサウンドボードと間違えるタイプではないのですが、2公演とも野外だけあって反響ゼロの芯がレーザー光線のように耳元へ飛び込んでくる。もちろん野外だからと言って必ずしも名録音になるとは限らず、特に80年代は現代とはPAの性能がまるで違うためにスカスカになってもおかしくない。しかし、本作にはその心配はなく、PAが吐き出す出音を綺麗に拾い上げ、ベースラインまでくっきりと味わえるのです。既発群をお持ちの方のために比較して表現しますと、ドニントン公演は『MONSTERS OF ROCK 1984 VOL.1』に近いものの、本作の方がやや中高音の伸びに優れている。カールスルーエ公演に関しては、本作の方がグッとクリアです。そんな新マスターで描かれるのは、初めて海を渡った若きMOTLEY CRUEのパッションが爆発する2公演。どちらも45分前後の持ち時間に初期の名曲を濃縮。同一セットですので、まとめて整理しておきましょう。華麗なる激情(2曲)・Piece Of Your Action/Live Wire シャウト・アット・ザ・デヴィル(7曲+α)
・A面:Bastard/Shout At The Devil/Looks That Kill/Helter Skelter・B面:Knock 'Em Dead Kid/Ten Seconds To Love(★)/Red Hot(★)※注:「★」印は“USフェスティバル”では聴けなかった曲。……と、このようになっています。さすがにフェス用のショートセットだけに本作だけの激レア曲はありませんが、「Bastard」「Knock 'Em Dead Kid」「Piece Of Your Action」といった辺りが矢継ぎ早に繰り出される初期感が濃厚。もちろん、まだ20代前半だった彼らが50分を切るセットに疲れを感じるはずもなく、数万人を前にした爆テンションのまま全力疾走してしまう。それこそ緩急のあるマラソンや中距離ではなく、100m走を見ているかのような爽快感溢れるライヴアルバムなのです。それにしても、これほどの録音が37年間も知られずに来たとは。この地球上には、まだどれほどの秘宝が眠っているのか……そんな感慨まで沸々と湧いてくる新発掘。「1984年8月18日ドニントン公演」と「9月1日カールスルーエ公演」の新発掘オーディエンス録音。2公演とも既発がありますが、本作は完全別録音です。テーパー自身がデジタル化した公開しただけあってマスター鮮度が絶大で、野外だけあって反響ゼロのままPAが吐き出す出音をキレに拾い上げており、レーザー光線のように鮮やかな芯が耳元へ飛び込んでくる。“MONSTERS OF ROCK Tour”はMOTLEY CRUEにとって初の海外公演でもあり、その猛烈なテンションが一切衰えずに全力疾走する2公演を現場体験できます。
Donington Park, Leicestershire, UK 18th August 1984 TRULY PERFECT SOUND(NEW SOURCE!!) Wildparkstadion, Karlsruhe, Germany 1st September 1984 TRULY PERFECT SOUND(NEW SOURCE!!)
Disc 1(42:00) Donington Park, Leicestershire, UK 18th August 1984 01. In The Beginning 02. Bastard 03. Knock 'Em Dead Kid 04. Shout At The Devil 05. Ten Seconds To Love 06. Piece Of Your Action 07. Red Hot 08. Looks That Kill 09. Live Wire 10. Helter Skelter
Disc 2(42:42) Wildparkstadion, Karlsruhe, Germany 1st September 1984 01. In The Beginning 02. Bastard 03. Knock 'Em Dead Kid 04. Shout At The Devil 05. Ten Seconds To Love 06. Piece Of Your Action 07. Red Hot 08. Looks That Kill 09. Live Wire 10. Helter Skelter