『TRUE』の大ヒットで一躍ニューロマンティックの旗手となった1983年のSPANDAU BALLET。そんな全盛の彼らを体験できる傑作サウンドボード&プロショットの豪華セットが登場です。そんな本作に収められているのは「1983年9月30日ロッテルダム公演」。そのサウンドボード録音をDISC 1、マルチカメラ・プロショットをDISC 2に配した2枚組です。当時の彼らは『TRUE』の勢いを駆って世界進出を開始。その模様は公式映像『OVER BRITAIN LIVE IN LONDON!』にも残されましたが、本作のロッテルダム公演はもちろん別公演。その辺の事情を把握するためにも、当時のスケジュールから振り返ってみましょう。
《3月4日『TRUE』発売》・4月10日-5月1日:英国(5公演)←※公式映像・5月8日:AZZURRO 1983出演・8月13日+19日:スウェーデン(2公演)・9月21日-10月23日:欧州(9公演)←★ココ★・11月18日-12月8日:北米(4公演)・12月16日:THOMMY'S POP SHOW出演 これが1983年のSPANDAU BALLET。実のところ、彼らのデータは限られており、上記も万全とはとても断言できない。あくまで参考でしかないのですが、ツアーの流れやおおよそのタイムラインはご理解いただけると思います。その中で本作のロッテルダム公演はツアーの大陸ヨーロッパ篇だった「欧州」の半ばのコンサートでした。
ブレイクスルー真っ最中だった事もあり、このショウはプロ収録され、テレビやラジオで放送。本作は、その両方をカップリングした2枚組なのです。そのクオリティは絶品で、特に素晴らしいのはTV放送プロショットの方。もちろん、時代柄アナログ放送のエアチェックではあるのですが、そのマスター鮮度は絶大。テープヨレもダビング痕も見られない映像美は美麗そのもの。デジタル全盛の現代基準で言うと解像度が甘めで「オフィシャル級」とは言い難かったりもするのですが、当時基準であれば間違いなく言える映像美です。ただ、音声は映像ほど完璧とはいかず、序盤でハウリングを頻繁に起こしたり、「Communication」「Pleasure」辺りでややノイジーにもなるのですが、これは電波や録画ではなく、現場収録の問題だったのかも知れません。ラジオ放送サウンドボードでも同じ感じになります(4曲目「Code of Love」以降はグッと改善します)。ハッキリ言ってTV放送は音声クオリティもラジオ放送負けておらず、実はFMサウンドボード盤は不要……かと思いきや、実はそうではない。放送枠の関係かTVプロショットはラストの「To Cut a Long Story Short」の中盤で終了してしまう。しかし、ラジオ放送はちゃんと曲を完奏した上で終演の挨拶まで収録。尻切れトンボにならず、音楽差品としてじっくり楽しめるのです。そんなクオリティで描かれるのは、世界に打って出た全盛SPANDAU BALLETの熱演。前述の通り、「To Cut a Long Story Short」の終了ポイントに違いはあるものの、曲目自体はTVもラジオも同一ですので、まとめてセットを整理しておきましょう。トゥルー(8曲)・Foundation/Communication/Pleasure/
Code of Love(★)/Gold/Lifetime/Heaven is a Secret(★)/True クラシックス(5曲)・ジャニーズ・トゥ・グローリー:The Freeze(★)/To Cut a Long Story Short・ダイヤモンド:Paint Me Down/Instinction/Chant No. 1 (I Don't Need This Pressure On)・その他:Glow(★)
※注:「★」印は『OVER BRITAIN LIVE IN LONDON!』で聴けない曲。……と、このようになっています。前述したように、このツアーは公式映像『OVER BRITAIN LIVE IN LONDON!』にもなったわけですが、本作はそこで観られた全曲が楽しめるだけでなく、さらに4曲も多い。2大ヒットの「Gold」「True」は当然として、全英3位の「Chant No. 1 (I Don't Need This Pressure On)」や5位の「To Cut a Long Story Short」、7位の「Lifeline」、10位の「Instinction」、12位の「Communication」等々、シングル・ヒットが次々と飛び出す。まさに「生演奏のベスト盤」であり、「目で見るシングル集」となる濃厚セットを楽しめるのです。どんなバンドでも言える事ですが、一番眩しく輝いているのはブレイクスルーを果たした瞬間。自らの音楽が認められた自信と喜びに溢れ、エゴが育つ前の素直な興奮が音楽を一層イキイキとさせる。本作に詰まっているのは、そんな刹那にあったSPANDAU BALLETです。その姿を目撃できるマルチカメラ・プロショットと、終演までキッチリと押さえたサウンドボード・アルバム。「1983年9月30日ロッテルダム公演」のサウンドボード録音をDISC 1、マルチカメラ・プロショットをDISC 2に配した2枚組。特にTV放送プロショットは素晴らしく、テープヨレもダビング痕も見られない映像美は美麗そのもの。残念ながらラストの「To Cut a Long Story Short」の中盤で終了するものの、そこを押さえられるのがFMサウンドボードのDISC 1。終演の挨拶までしっかり収録しています。公式映像『OVER BRITAIN LIVE IN LONDON!』よちも4曲も多く、2大ヒット「Gold」「True」意外にも初期のシングル・ヒット曲がたっぷり楽しめる豪華2枚組です。Live at Ahoy, Rotterdam, Holland 30th September 1983 STEREO SBD/PRO-SHOT Broadcast by 'Veronica's Rocknight'
CD(68:21) Radio Broadcast 1. Foundation 2. Communication 3. Pleasure 4. Code of Love 5. Gold 6. The Freeze 7. Glow 8. Lifeline 9. Heaven is a Secret 10. True 11. Paint Me Down 12. Instinction 13. Chant No.1 14. To Cut a Long Story Short STEREO SOUNDBOARD RECORDING
DVD(64:35) TV Broadcast 1. Foundation 2. Communication 3. Pleasure 4. Code of Love 5. Gold 6. The Freeze 7. Glow 8. Lifeline 9. Heaven is a Secret 10. True 11. Paint Me Down 12. Instinction 13. Chant No.1 14. To Cut a Long Story Short PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.65min.
Tony Hadley - Vocals Gary Kemp - Guitar Steve Norman - Percussion, Saxophone John Keeble - Drums Martin Kemp - Bass