『OUT OF THE CELLAR』『INVASION OF YOUR PRIVACY』の大ヒット2連発で人気絶頂にあった1986年のRATT。その威風堂々たる来日公演を伝える伝説の名録音がブラッシュ・アップ。その伝説録音が記録されたのは「1986年4月23日:横浜文化体育館」公演。その極上オーディエンス録音です。1986年と言えば、3rdアルバム『DANCING UNDERCOVER』がリリースされた年として記憶されていますが、二度目の来日公演はその4ヶ月前。“INVASION OF YOUR PRIVACY Tour”の最終盤でした。そして、この来日こそがRATTの日本人気が頂点を迎えた刹那でもありました。その絶大な支持ぶりを実感する意味でも当時の来日スケジュールを振り返り、本作のポジションも確かめてみましょう。・4月7日+8日:東京厚生年金会館(2公演)・4月10日+11日:中野サンプラザ(2公演)・4月12日:渋谷公会堂・4月14日:福岡サンパレス・4月15日:大阪フェスティバルホール・4月16日+17日:大阪厚生年金会館(2公演)
・4月19日:京都会館・4月21日:名古屋市公会堂・4月22日:静岡市民文化会館・4月23日:横浜文化体育館 ←★ココ★・4月24日:中野サンプラザ・4月25日:宮城県スポーツセンター・4月27日+28日:NHKホール(2公演)以上、全17公演。北は東北から南は福岡まで、日本各地を絨毯爆撃する徹底ぶり。RATTは再結成時代も含めて9度来日しておりますが、その平均公演数は5.6回でり、この1年だけで丸3回分のライヴをこなした計算になります。本作の横浜公園は、全盛の日本ツアーも佳境に差し掛かった13公演目のコンサートでした。そんな現場で記録された本作は、まさに極上のオーディエンス録音。実のところ、以前から録音自体はマニアに知られており、「全世界で最も優れたRATT録音」とまで言われた伝説の名録音。本作はそのコピー。。。ではなく、正真正銘の大元カセットから2021年の最新機材でダイレクトにデジタル化した究極バージョンなのです。実際、そのサウンドを一言で表現するなら「これ、サウンドボード?」。とにかく芯は極太で距離感がまったくなく、ディテールも超鮮明。ヘッドフォンで耳を澄ますとヴォーカルの伸びにホール鳴りが含まれているような気がするものの、それにしても顕微鏡的に聴き込んでも現場エフェクトと区別が付かず「気がする」の域を出ない。その伸びる歌声にしてもスティーヴン・パーシーらしいザラ付いた声質の気泡感まで克明なのです。まるっきりFM放送的な本作ですが、そのサウンドボード感を一層高めているのがオーディエンス・ノイズの少なさ。曲間になると広大な大喝采がうねりを上げるものの、極太な演奏音に対して異様なほどに遠く、小さい。その客の遠さはまるで楽屋から録音したようにさえ感じるほど(あくまでも遠近感のイメージです。本当に楽屋裏で録音したらこんなに演奏が綺麗には録れません)。そのバランスは「You Should Know By Now」で盛大なコール&レスポンス(さすが絶頂時代!)が吹き上がっても微塵も崩れないのです。そんな「超」付きの極上サウンドで描かれるのは、デビューEP『RATT』から『INVASION OF YOUR PRIVACY』までの名曲を濃縮した極めつけのフルショウ。その濃度を実感していただくためにも、ここでセットを整理しておきましょう。ラット(4曲)・Back for More/Walkin' the Dog/You Think You're Tough/Sweet Cheater 情欲の炎(4曲)
・Wanted Man/In Your Direction/The Morning After/Round and Round インヴェイジョン・オブ・ユア・プライヴァシー(9曲)・Dangerous But Worth The Risk/Give It All/Never Use Love/Closer To My Heart/Between The Eyes/What You Give Is What You Get/
You Should Know By Now/Lay It Down/You're in Love ……と、このようになっています。本作は日本公演の記録というのも重要なのですが、たとえどこのライヴであろうとも眩しい名曲・代表曲のラッシュ。しかも、近年のグレイテストヒッツ・ライヴとは違って『INVASION OF YOUR PRIVACY』だけで半分を占めるバランスにリアルタイム感がずっしり。しかも、「Give It All」「Between The Eyes」「What You Give Is What You Get」など、80年代にしかあり得ない激レアなレパートリーも存分に楽しめるのです。アルバムにせよ、ビデオにせよ、公式ライヴ作品に恵まれないRATT。本作は、そんな“公式代わり”も務めてくれる1本です。事実としてはオーディエンス録音ではあるものの、聴き応えも醍醐味も「来日の想い出」といった次元を超え、オフィシャル作品に肉薄する。かつてマニアが「世界一」と絶賛した伝説録音の大元サウンド。「1986年4月23日:横浜文化体育館」公演の極上オーディエンス録音。マニア筋から「世界一のRATT録音」と絶賛されてきた伝説の名録音を大元カセットからダイレクトにデジタル化。とにかく芯は極太で距離感がまったくなく、ディテールも超鮮明。さらに人気絶頂の大喝采も異様なほど遠く、まるでFMサウンドボードのような名録音です。デビューEPから『INVASION OF YOUR PRIVACY』までの濃縮還元で、必殺の大代表曲だけでなく「Give It All」「Between The Eyes」「What You Give Is What You Get」といった当時ならではの名曲も楽しめる。公式ライヴ作品に恵まれないRATTにとって“公式代わり”にもなり得る極上名作です。
Live at Yokohama Bunka Taiikukan, Yokohama, Japan 23rd April 1986 ULTIMATE SOUND(from Original Masters)
DISC 1 (53:49) 1. Intro 2. Dangerous But Worth The Risk 3. Give It All 4. Wanted Man 5. In Your Direction 6. Back For More 7. Never Use Love 8. Closer To My Heart 9. Walkin' The Dog 10. Between The Eyes 11. What You Give Is What You Get 12. You Should Know By Now 13. Guitar Solo
DISC 2 (38:14) 1. The Morning After 2. Drum Solo 3. Guitar & Bass Solo 4. The Morning After (reprise) 5. You Think You're Tough 6. Sweet Cheater 7. Lay It Down 8. You're In Love 9. Round And Round
Stephen Pearcy - Vocals Warren De Martini - Guitar Robin Crosby - Guitar Juan Croucier - Bass Bobby Blotzer - Drums