1984年にデビューしたジュリアン・レノンはジョンの息子が音楽デビューを果たしたということだけでなく、その甘いマスクや親しみやすい楽曲によって一躍脚光を浴び、日本でも自動車メーカーのCMに出るほどの人気を博しました。その結果デビューから一年足らずで武道館公演が実現。ちょっとしたジュリアン・フィーバーが巻き起こったのでした。この時期は非常に脚光を浴びたことからアメリカ・ツアーのステージを収録したブートが当時いくつか登場していたのですが、意外にも武道館公演はアイテムがリリースされませんでした。今回の音源はいかにもカセットによる録音のオーディエンス録音といったもので、全体的にはこもり気味、それが盛り上がる終盤になるとさらに落ちてしまうといった具合(「Big Mama」は不完全収録)なのですが、それでも当時アイドル的人気すら持ち得ていたジュリアンの初来日公演の臨場感を捉えた一級品のドキュメントであることは間違いありません。何しろ飛び交う黄色い歓声の凄いこと!(録音者の周りの女性の会話も面白い。)ビリー・ジョエルのプロデューサーとして有名なフィル・ラモーンの力を借りて父親直系サウンドにまとめられたヒット曲「Valotte」の盛り上がりは凄まじいものですが、それ以上に「Let Me Be」や先のCMにも使われた「Say You're Wrong」などではジュリアンの個性とエイティーズなサウンドが生かされた見事なポップソングが十分に魅力的なライブと言えるでしょう。しかもジュリアンの日本公演と言えば翌年のよみうりランドが有名ですが、初来日でしかも武道館、アンコールでは同会場で19年前の父親よろしく「Day Tripper」のカバーまで披露といった輝かしいステージを記録した貴重音源のアイテムです。Live at Budokan, Tokyo, Japan 1st June 1985 TRULY AMAZING SOUND(from Original Masters) (76:16)
1. Intro 2. I Don't Know 3. Ok For You 4. On The Phone 5. Lonely 6. Say Your Wrong 7. Let Me Be 8. Valotte 9. Jessee 10. Space 11. Big Mama 12. Band Introductions 13. Too Late For Goodbyes 14. Stand By Me 15. Day Tripper 16. Slippin' & Slidin'
Julian Lennon - Vocal, Piano Justin Clayton - Guitars Carlton Morales - Guitar Frank Elmo - Saxophones Chuck Kentis - Keyboards Carmine Rojas - Bass Alan Childs - Drums