イギリスのオアシス研究家が今回もう一つ送ってくれた2000年ノエル不在期ステレオ・サウンドボード録音は6月2日のウィーン。こちらはオーディエンス録音が存在していますが、サウンドボードに関してはトレーダー間にも出回っていなかったという衝撃の発掘。PAアウトのステレオ・サウンドボード録音で音質は極めてクリアーでステレオ感も抜群。ただし従来のオーディエンスと違いPAアウト録音によってクローズアップされてしまったのが荒れ気味なリアムの声。それはオープニング「Go Let It Out」から顕著。それでもライブ序盤はマルセイユより安定していて「Who Feels Love?」に至ってはマルセイユよりイイ感じに聞こえるくらい。ところが「Shakermaker」になるとうずいていた声の荒れがさらにエスカレート。そして「Gas Panic!」では遂に声が裏返ってしまいます。この場面はオーディエンス録音においてもはっきり目立っていたのですが、これがPAアウトのサウンドボードになると前面に押し出されてしまう。そのせいでオーディエンスではあまり気にならなかった「Cigarettes & Alcohol」でリアムの声が再びひっくり返ってしまう場面まで目立ってしまう。また声が裏返らなくとも「Stand By Me」や「Live Forver」などは明らかにマルセイユの方が歌えている。こうなると貴重なステレオ・サウンドボード録音には違いないのですが、このリアムの調子が…笑。またこの時期はフル・ギグがCD一枚に収まるコンパクト感も魅力であり、二枚組で出すのもちょっと違う。ということから初登場の超貴重なステレオ・サウンドボード録音ではありますがリリースさせていただくことに相成りました。よってリアムの声がイマイチな点は惜しまれますが、こちらも抜群のステレオ感でゲム&マット・デイトンというこの時期だけのギター・コンビネーションがクッキリと聞き取れる。こうして聞いてみるとゲムはノエル・フレーズの完コピにとどまらず、例えば「Live Forver」のエンディングなどは独自のフレーズを加えていたことが解り、反対にマットは出しゃばることなく気持ちいいほど黒子に徹している様子が捉えられている。もはや一級の研究資料だと言えるでしょう。 Wiener Stadthalle - Halle D, Vienna, Austria 2nd June 2000 STEREO SBD (74:05)
1. Intro. 2. Go Let It Out 3. Who Feels Love? 4. Supersonic 5. Shakermaker 6. Show stopped due to overcrowding near stage/front barrier 観客が殺到して柵が壊れたため、後ろに下がるようにアナウンス 7. Acquiesce 8. Gas Panic! 9. Roll With It 10. Stand by Me 11. Wonderwall
12. Cigarettes & Alcohol / Whole Lotta Love 13. Live Forever 14. Champagne Supernova 15. Rock 'n' Roll Star Liam Gallagher - vocals, tambourine Matt Deighton - guitar Gem Archer - guitar Andy Bell - bass Alan White - drums STEREO SOUNDBOARD RECORDING