M.S.G.黄金期の来日公演を収めたオリジナル録音がリリース決定です。本作に収められているのは「1983年1月18日・大阪厚生年金会館公演」。「1983年の大阪厚生年金会館」に「ん?」と思われ方は、熱心なマニアでいらっしゃる。以前、2CD+DVDの『FLYING BACK IN OSAKA』がリリースされましたが、あれは「1月19日・大阪2日目」。本作はそれとは別の「大阪初日」を収めたオーディエンス・アルバム。それも録音者本人から直接譲られたマスターを使用したオリジナル録音です。当店では、これまでも数々の傑作録音で1983年ジャパンツアーをレポートして参りました。ここで簡単に整理してみましょう。
・1月13日:福岡サンパレスホール 『GOD RETURNS DEFINITIVE MASTER』・1月15日:名古屋市公会堂・1月17日:京都会館 『ULCER ATTACK』・1月18日:大阪厚生年金会館 【本作】・1月19日:大阪厚生年金会館 『FLYING BACK IN OSAKA』
・1月20日:東京・日本武道館 『BURNIN' WITH DESERT FIRE』 以上、6公演が“ASSAULT ATTACK JAPAN TOUR 1983”の全容。名古屋公演を除き、ほとんどの公演がライヴアルバムになっています。本作は、その中でも大阪初日のマスターピースとなる1本です。そんな本作は実に素晴らしいオーディエンス・サウンド。雑音や音割れの類は一切なく、プレスしてもおかしくないくらいに素晴らしい名録音です。しかし、録音自体が素晴らしいものの、保存状態が完璧ではなかった。オリジナル・カセットそのものに経年劣化があり、楽音にややヒスノイズも感じられたのです。そこで本作では、録音された時代の“大元サウンド”を復元すべく最新&細心なリマスタリングを敢行。もちろん、ムリヤリ迫力を出したり、楽音のエッジを削り取るようなノイズ・リダクションはせず、“バランス”と“鳴り”を大再現に活かしたまま丁寧に復元。劇的に向上させることに成功しました。そこまでして蘇らせたかったのには“理由”がある。貴重なオリジナル録音もさることながら、最大の理由はライヴそのものの素晴らしさです。シェンカーを味わわせたら間違いなく世界一の日本。そのオーディエンスを前にして、キレッキレの神が降臨しており、さらにはゲイリー・バーデンも絶好調なのです。実のところ、“黙示録ツアー”での最大のポイントはバーデンのノド。持ち歌はいつも通りに歌えたとしても、グラハム・ボネットが歌った「Rock You To The Ground」「Desert Song」はどうしても分が悪く、「限りなき戦い」のツアーとは違ってデレク・セント・ホルムズのサポートもない。彼の調子が良い日は文句ナシに絶品ですし、悪いとどうにもならないのです。実際、さまざまな音源を聴くたびに「ま、分かっちゃいたけどね……」と苦笑いするのが常だったわけですが、この日はかなり歌えている! さすがに「Rock You To The Ground」キメの最高音は無理ですが、概ね踏ん張った高音も出ていて、ほとんどオリジナル通りのメロディで歌いきる。「バーデンもやれば出来る!」等と、よく考えてみれば失礼極まりない台詞まで口走ってしまうライヴアルバムなのです。マイケルのベスト・パートナーは誰か? フィル・モグ、グラハム・ボネット、ロビン・マコーリー……ご意見はさまざまでしょうが、やはり第1候補はゲイリー・バーデンでしょう。ギリギリでも、なぜか応援したくなる歌声。その彼の絶唱を、素晴らしい録音が捉えていた。これはもう、徹底的に蘇らせないわけにはいきません。Live at Koseinenken Kaikan, Osaka, Japan 18th January 1983 TRULY AMAZING SOUND(from Original Masters)
Disc 1 (55:37) 1. Intro 2. Ulcer 3. Cry For The Nations 4. Attack Of The Mad Axe Man 5. Rock You To The Ground 6. Bijou Pleasurette 7. Victim Of Illusion 8. Member Introduction 9. Into The Arena 10. Desert Song 11. Courvoisier Concerto 12. Lost Horizons
Disc 2 (52:22) 1. Let Sleeping Dogs Lie 2. Looking For Love 3. Armed And Ready 4. Doctor Doctor 5. Are You Ready To Rock 6. Rock Bottom Michael Schenker - Guitar Gary Barden - Vocal Chris Glen - Bass Ted McKenna - Drums Andy Nye - Keyboard