オリジナルVAN HALENでも音源秘境地帯となる“WORLD INVASION Tour”。その代表作となる伝説録音がブラッシュアップ。その伝説録音に封じられているのは「1980年6月23日ロンドン公演」。ロック史に残る名会場“レインボー・シアター”で記録された極上オーディエンス録音です。“WORLD INVASION Tour”は『WOMEN AND CHILDREN FIRST』に伴うワールド・ツアーだったわけですが、どういうわけか音源発掘が異様に少なく扱いがほとんどありません。良い機会でもありますので、ツアー全体像を振り返ってショウのポジションを確かめてみましょう。・3月19日-25日:北米#1a(5公演)
《3月26日『WOMEN AND CHILDREN FIRST』発売》・3月26日-5月9日:北米#1b(29公演)・5月26日-6月14日:欧州(15公演)・6月17日-24日:英国(7公演)←★ココ★・7月10日-8月9日:北米#2(25公演)・8月22日-9月20日:北米#3(24公演)・10月3日-11月16日:北米#4(26公演)これが1980年のVAN HALEN。主戦場はあくまで北米でしたが、その合間に欧州ツアーも実施。本作は「英国」レッグ6公演目にあたるコンサートでした。また“WORLD INVASION Tour”は、VAN HALEN史におけるターニング・ポイントでもありました。その意味をご説明するためにも、ここで彼らの渡英史を紐解いてみましょう。デイヴ時代・1978年(22公演)・1979年(5公演)・1980年(7公演)←★ココ★・1984年(MONSTERS OF ROCK1公演)サミー時代・1993年(3公演)・1995年(9公演) 以上、オールキャリアで全44回だったイギリス公演。デビュー以降、普通にワールドツアーを行ってきたわけですが、“WORLD INVASION Tour”を期に北米中心に転向。4年後のMOR出演はあったものの、ほとんどライヴを行わなくなるのです。本作のロンドン公演は、欧州侵攻から手を引く寸前でもあったわけです。そんなショウで記録された本作は、アナログ時代から“WORLD INVASION Tour”を代表してきた伝統の名録音。かつてはLP起こしの不完全版CDが出回った事もありましたが、本作はそれとは異なる最高峰版。ラストの「You Really Got Me」まで収録した完全版であり、サウンドも過去となるベスト・マスターなのです。実際、そのサウンドは絶品。ヒスノイズもあるヴィンテージ・オーディエンスではありますが、マスター鮮度はバツグン。クリアに晴れ渡った空気感を力強い芯が真っ直ぐに貫き、微細部の輪郭までクッキリ。すべてのノートが鮮やかなのですが、特に驚きなのがベース。パッと聴くと重低音の迫力はそれほどでもないようにも感じるのですが、これはオフなのではない。むしろ、ベースの輪郭が強靱でバッキバキのゴリッゴリに轟く。低音のホール鳴りが少ないためにボケや滲みがまるでなく、1つひとつのアタック音が数珠のように連なり、ベースラインを描いているのがハッキリと分かるのです。もちろん、ベースはあくまでも一例であり、ギターもドラムも鮮やかならヴォーカルもデイヴとコーラスが綺麗に分離している。1980年と言えば、ラーゴ公演のサウンドボードも有名ですが、ハッキリ言って勝負にならない。まさに伝説になるべくしてなった名録音なのです。そんなクリア・サウンドで描かれるのは、貴重な“WORLD INVASION Tour”のフルショウ。流れでラーゴ公演サウンドボードも出てきましたが、あれはあくまで不完全版。ここで比較しながら整理してみましょう。炎の導火線(5曲+α)・Runnin' With The Devil/Jamie's Cryin'/Ain't Talkin' 'Bout Love/Ice Cream Man/You Really Got Me(★)伝説の爆撃機(4曲)・Bottoms UP!(★)/Dance The Night Away/Women In Love.../Light Up The Sky 暗黒の掟(6曲)・Romeo Delight(★)/
Tora! Tora!/Loss Of Control/Take Your Whiskey Home/Everybody Wants Some!!(★)/And The Cradle Will Rock... その他・Bright Lights, Big City(ジミー・リード)※注:「★」印は定番の1980年ラーゴ公演サウンドボードでは聴けない曲。……と、このようになっています。やはり美味しいのは貴重な『WOMEN AND CHILDREN FIRST』ナンバー。「Tora! Tora!」「Loss Of Control」「Take Your Whiskey Home」はこのツアーだけの限定曲ですし、代表曲のイメージの強い「And The Cradle Will Rock...」も再結成時代まで封印されてしまう。さらにジミー・リードのカバー曲「Bright Lights, Big City」も1980年だけですし、前作の「Women In Love...」「Light Up The Sky」にしても30年以上封印されてしまうレパートリー。デビューから連綿と続く爆テンションはそのままに、美味しい貴重曲をクリア・サウンドでお腹いっぱい楽しめるライヴアルバムなのです。このツアーの後、世界制覇の「広さ」ではなくシングル・ヒットによる「高み」を目指す戦略に転換していったVAN HALEN。本作には、そんな切り替えの過渡期だからこそのレア曲がたっぷり詰まっているのです。貴重な時期のフルショウをクリアに楽しめる伝説録音の最高峰盤。貴重な『WOMEN AND CHILDREN FIRST』時代の代表作。「1980年6月23日ロンドン公演」の伝説オーディエンス録音です。アナログ時代から有名な名録音の完全版で、サウンドもベスト。クリアに晴れ渡った空気感を力強い芯が真っ直ぐに貫き、微細部の輪郭までクッキリ。このツアーだけの「Tora! Tora!」「Loss Of Control」「Take Your Whiskey Home」「Bright Lights, Big City」や、再結成後まで封印される「And The Cradle Will Rock...」「Women In Love...」「Light Up The Sky」など、貴重ナンバーが目白押しの美味しいライヴアルバムです。Live at Rainbow Theatre, London, UK 23rd June 1980 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND(UPGRADE) (75:40)
1. Intro 2. Romeo Delight 3. Bottoms UP 4. Drum Solo 5. Runnin' With The Devil 6. Tora! Tora! 7. Loss Of Control 8. Take Your Whiskey Home 9. Dance The Night Away 10. Women In Love 11. Jamie's Cryin' 12. Bright Lights, Big City 13. Everybody Wants Some!!
14. And The Cradle Will Rock... 15. Light Up The Sky 16. Guitar Solo 17. Ain't Talkin' 'Bout Love 18. Ice Cream Man 19. You Really Got Me David Lee Roth - Lead Vocals Eddie Van Halen - Guitars, Vocals Michael Anthony - Bass, Vocals Alex Van Halen - Drums
RATT - DETROIT INVASION 1985(1CD)