懐かしのキニー録音が復刻です! このグリーンのジャケットに見覚えのある方もいらっしゃるでしょう。1983年M.S.G.を象徴するかのような有名盤3枚組LP『THE MAD AXEMAN STRIKES BACK(ETS 2516/17/18)』。あの名盤を極上状態のアナログ盤から復刻したライヴアルバムなのです。本作は、ごく最近になって海外のコアマニアが懇切丁寧にデジタル化し、マスタリングしたもの。ネット上でも「懐かしい!」「こんなに良い音だったっけ?」と話題になっているところ。当店でもスタッフ一堂が集まって楽しんでいたのですが、あれ? これなんかヘンじゃね………!?実は、当時から「1982年11月27日ハマースミス公演」と知られており、アナログ起こししたマニアも“ハマースミス82”と公開しているのですが、MC会場名を徹底的に言わない。と言いますか、MCを削りまくっている。しかも、この演奏、このノリ、どこかで聴いたことがある。例えば、「Armed And Ready」。ビシッと揃った手拍子がひたすら延々と繰り返され、サビでは「あーまん・れーでぃー!」とタイトルだけカナ発音の大合唱。しかも、要所要所で沸き上がる黄色い悲鳴混じりの「きゃーっ!」。当時のキニーは渡英録音もしているのでハマースミスもあり得なくはないのですが、これ、日本じゃ………と言うことで徹底調査。片っ端から確認してみたところ、判明しました! このライヴは、2度目の来日公演。それも初日「1983年1月13日福岡サンパレスホール」だったです。一応、日程で押さえておきましょう・1月13日:福岡サンパレスホール 【本作】・1月15日:名古屋市公会堂・1月17日:京都会館・1月18日:大阪厚生年金会館・1月19日:大阪厚生年金会館
・1月20日:東京・日本武道館 この日は、流出サウンドボード・アルバム『GOD RETURNS DEFINITIVE MASTER(Langley Deluxe 015)』もあったりするのですが、本作は流石流石のキニー・マジック。マイケル・シェンカーのフライングVは当然として、ゲイリー・バーデンの歌声やゴリゴリッとしたベースも克明でありながら、オーディエンス録音らしい自然な“鳴り”がなんとも素晴らしい。“ASSAULT ATTACK TOUR 1982-1983”の客録も多数扱って参りましたが、ここまで端正でクリアなサウンドはちょっと覚えがないほどの極上っぷりなのです。そして、そのサウンドで描かれる大全盛M.S.G.。バーデンもグッと巧くなっていますし、クリス・グレン&テッド・マッケンナのリズム隊はまさに鉄壁。そんなバックの上で気持ち良さそうに舞い踊るフライングV……。初来日コージー・パウエルの想い出が鮮烈ではあるものの、メンバー全員がキッチリ「主役はV」に徹したアンサンブルは、やはり眩しい。そんなバンドが“83年”らしさ全開の「Ulcer」「Rock You To The Ground」「Bijou Pleasurette」「Desert Song」「Looking For Love」を繰り出すショウ。いやはや、やっぱりコレ、コレがM.S.G.なんですよね!長年、誰もが「82年ハマースミス」と信じて疑わなかったキニー録音の名盤『THE MAD AXEMAN STRIKES BACK』。その極上CD化を果たした1本です。懐かしさ全開でありながら、その美しさ、眩しさは33年の刻を経ても些かも損なわれていなかった。“1983年のM.S.G.”を本生100%体験するには絶好のライヴアルバム。Live at Sun Palace Hall, Fukuoka, Japan 13th January 1983 PERFECT SOUND
Taken from the 3LP "The Mad Axeman Strikes Back"(Reveng Records ETS 2516/17/18)
Disc 1(49:31) 1. Ulcer 2. Cry For The Nations 3. Attack Of The Mad Axe Man 4. Rock You To The Ground 5. Bijou Pleasurette 6. Victim Of Illusion 7. Into The Arena 8. Desert Song 9. Courvoisier Concerto 10. Lost Horizons
Disc 2(41:54) 1. Let Sleeping Dogs Lie 2. Looking For Love 3. Armed And Ready 4. Doctor Doctor 5. Are You Ready To Rock 6. Rock Bottom