1974年のワールド・ツアーは新年開けてすぐの1月4日の来日公演からアメリカン・カルテットによるライブと、キースひとりでのパフォーマンスと実に多忙な年でした。今回リリースされた6月30日のカーネギーホール公演は6月28日~7月7日までニューヨークで開催されたニューポート・ジャズ祭に出演した貴重なパフォーマンスとなります。因みにこの日はニューポート・ジャズ祭でのピアノ・デイとなりハービー・ハンコック、マッコイ・タイナーもソロ・パフォーマンスを披露していました。さて、今回キース・ファンから絶対的な信頼を得ているレーベル、Kプロジェクトからリリースされたことでお判りの通り最高級のオフィシャル・クオリティーで記録されています。マスター自体経年劣化が殆ど感じられずノイズレスで美的パフォーマンスに酔いして頂けます。オープニングから1音、1音透き通るようなマンティックで繊細なメロディーのなんと美しいこと。中盤からリズミカルなテンポによるパフォーマンスとなりその後、美的フレーズの宝箱のような演奏が続きます。そしてラスト7分に及ぶ息をもつかせる激しいインプロヴィゼーションを聴き終えた後、貴方はきっと涙します。ライブ・アット・カーネギーホール、ニューヨーク 06/30/1974 1.Improvisation(40:05)