幻の名テーパーが遺した奇跡の逸品がリリースです。その名テーパーとは……なんと、あのコージー・パウエル! 本作は、数々の銘品を生み出したコージー・テープスのひとつなのですが、その中でも珍しいコージー本人の手によるオーディエンス録音なのです。実のところ、コージーはかなりの記録癖。EL & POWELLで詳細な日記が公開されたこともありましたが、数々のコージー・テープスが傑作ぞろいなのも、単なる関係者の遺品というだけでなく、彼の記録癖があったればこそ。本作は、その記録癖が客席で炸裂したライヴアルバムなのです。そんなコージーがレコーダーを回したのは「1981年3月10日」。かつての盟友ジェフ・ベックのハマースミス・オデオン公演でした。コージーがどんな思いでレコーダーのスイッチを押したのかは分かりませんが、驚異的なのはその腕前。マスター・カセット(Sony BHF90)から飛び出したのは、80年代とは思えないほどに強烈クリアなウルトラ・サウンド。80年代と言えば、機材の進歩が加速して世界各地で名テーパーが名乗りを上げる群雄割拠時代に突入していたわけですが、その中でもトップクラスにランクインすることは間違いない凄腕サウンドなのです。もちろん、ミュージシャン仲間ゆえに特別な関係者席からショウを観ていたのかもしれませんが、そうだとしても会話ひとつ、揺れひとつなく滑らかに収められたサウンドは、確実に録音慣れしている。まさか、かの名ドラマーが録音家としても超一流だったとは……。しかも、そのライヴの主役となるのが、大名盤「THERE AND BACK」時代のジェフ・ベック。さらに、ラストの「Going Down」ではジミー・ペイジも飛び入りし、貴重な競演も聴ける。さすがに、このパートは総立ちになった会場の騒乱ぶりにやや音が遠のきますが、それでも既発を凌駕するハイクオリティ・サウンドです。本作のスペシャルは、なんと言っても“録音家コージーの作品”という貴重さ。しかし、記録者を度外視して純粋に音楽記録、ライヴアルバムとしても最高の逸品なのです。ただし、コージーのテープは「Diamond Dust」以降のショウ後半56分だけ。本作のディスク2にあたります。そこで、ショウの前半は同日ライヴの既発「LED BOOTS」を使用、既発では大幅に狂っていたピッチも調整し、既発イメージを覆すベストバージョンに仕上げてディスク1としました。しかし、“ベストバージョン”とは言っても、超美麗なコージー録音は、やはり次元が違う。「LED BOOTS」からして、当時としては決してダメ録音ではなかったはずなのに、コージー録音のサウンドはその遙か上を行っている。こんなところからも、コージーの超絶な録音家ぶりが透けてくるのです。このように、ショウ全体をご体験いただくためにディスク1を付属させましたが、本作の命はあくまでもコージー録音のディスク2。本来的な聴き方ではないかも知れませんが、初めての方はまずディスク2を何度も何度も堪能していただきたい。その上で、ディスク1は確認程度のつもりでお楽しみください。希代の名ドラマーにして、凄腕テーパーでもあったコージー・パウエル。彼がなにを思ってジェフを訪ね、ショウを見つめ、記録したのか。スーパークリアなサウンドだけでなく、そんなコージーやジェフの心のひだにまで想像が膨らんでしまう無二の大傑作。ショウ後半(ディスク2)は、故コージー・パウエルが客席で録音した超高音質オーディエンス録音マスターを収録しています。
Live at Hammersmith Odeon, London, UK 10th March 1981 TRULY AMAZING/TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) Recorded by Cozy Powell himself!!
Disc 1 1. Star Cycle 2. El Becko 3. Too Much To Lose 4. The Pump 5. 'Cause We've Ended As Lovers 6. Space Boogie 7. Led Boots
Disc 2 Taken from the original cassette Tape(Sony BHF90) belonged to Cozy Powell 1. Diamond Dust 2. Scatterbrain incl. Drums Solo 3. Jeff's Blues 4. Blue Wind 5. Goodbye Pork Pie Hat 6. You Never Know 7. Going Down (with Jimmy Page)
Jeff Beck - Guitar Tony Hymas - Keyboards Mo Foster - Bass Simon Phillips - Drums