“HARD ROCK”フィールドを飛び出し、“HEAVY METAL”誕生の瞬間ともなった「KILLING MACHINE/HELL BENT FOR LEATHER TOUR 1979」。そのサウンドボード・アルバムがリリース決定です! 本作は、アメリカでヘッドライナーを始めたばかりの「1979年10月17日シアトル」公演を、地元のCBSラジオ局KZOK RADIO STATIONが放送したもの。かつて「TAKE ON THE WORLD」としてリリースされたこともあるライヴです。既発ではピッチが速すぎ、高音もキンキンしたサウンドでしたが、本作はピッチも正しく、サウンドもアップグレードしたマスターを使用。放送をフルスケールで収録した2CD仕様で仕上げました。このツアーには歴史的大名盤「UNLEASHED IN THE EAST」はもとより、3月11日のサウンドボード・ライヴ「UNLEASHED IN NEW YORK(Zodiac 039)」もありますが、本作のポイントは、8月に加入したばかりのデイヴ・ホランド。この後、「MERCENARIES OF METAL TOUR 1988」まで約9年間に渡って全世界を制覇していく黄金期中の黄金期JUDAS PRIESTが完成した最初のサウンドボード録音なのです。後にSKID ROWのセバスチャン・バックも「UNLEASHED IN THE EASTは衝撃だった」と語りますが、かの大名盤がリリースされたのは、本作の約1ヶ月前となる9月17日。つまり、アメリカで初めて成功の手がかりを掴んだのは、ホランド交代後だったわけです。実際、ホランドのドラムはアメリカ向きで、レス・ビンクスが手数でシャープに暴れまくったのに対し、ホランドのビートは安定感重視で、グルーヴでショウをグイグイ引っ張っていく。よりダイナミックになったアンサンブルが放送音源の耳元サウンドでたっぷりと味わえるのです。セットリストもホランド向き、アメリカ向きの曲に焦点が絞られており、オープニングも「Exiter」ではなく「Hell Bent For Leather」。他の曲も、その後のライヴで世界中を席巻していく定番の曲がメインになります。そうは言っても「White Heat, Red Hot」や「Take On The World」は「UNLEASHED IN THE EAST」でも聴けませんし、「Delivering The Goods」「Starbreaker」も貴重なホランド・バージョン。「UNLEASHED IN THE EAST」「UNLEASHED IN NEW YORK」のレス・ビンクスと比べ、好みのドラミングを探ってみるのもマニアックな楽しみです。ホランドを迎え、いよいよ世界制覇の陣容を固めたJUADS PRIEST。その強靱なリズムは攻撃性の基礎となり、「BRITISH STEEL」の“メタル神宣言”にも繋がりました。鋼鉄の土台によって蘇った1970年代レパートリー。本作は、世界侵攻の第一歩であるだけでなく、まさに“HARD ROCK”フィールドから“HEAVY METAL”へ踏み出した記録であり、その変遷を解読するヒントでもあるのです。歴史的にも重要な転換点をサウンドボードで楽しめる1本。Live at Coliseum Arena, Seattle, WA. USA 17th October 1979 SBD
Disc 1(44:29) 1. Hell Bent for Leather 2. Delivering the Goods 3. Running Wild 4. The Ripper 5. Beyond the Realms of Death 6. Diamonds and Rust 7. White Heat, Red Hot 8. Sinner 9. The Green Manalishi
Disc 2(41:59) 1. Victim of Changes 2. Genocide 3. Starbreaker 4. Take on the World 5. Tyrant FM BROADCAST RECORDING (KZOK Station) Rob Halford - Vocals Glenn Tipton - Guitars K.K. Downing - Guitars Ian Hill - Bass Dave Holland - Drums