METALLICAに続いて列島を襲ったスラッシュメタルのセカンド・インパクト、MEGADETH初来日。その現場を伝える新発掘ライヴアルバムが登場です。そんな本作に吹き込まれているのは「1987年4月3日:渋谷公会堂」公演。その強力オーディエンス録音です。METALLICAより約4ヶ月遅れたために影に隠れがちですが、MEGADETHの初来日はMETALLICA以上にヤバいムードで伝説化。当店でもすでに全公演を傑作ライヴアルバムでアーカイヴしております。まずは、そのコレクション整理も含め、当時のスケジュールから振り返ってみましょう。・4月2日『'DETH'S COMING(渋公)』・4月3日:渋谷公会堂 ←★本作★
・4月4日『NAGOYA 1987』・4月6日『OSAKA 1987』 以上、全4公演。東京2公演→名古屋→大阪という流れで、本作は渋谷公会堂の2公演目。このショウは『’DETH'S COMING』としてもお馴染みですが、本作は初登場の完全別録音です。そして、そのサウンドは従来録音を凌駕する素晴らしさ。『’DETH'S COMING(以後、前作)』バージョンは現代基準でもクリアな名録音だったりするのですが、本作はさらにオンで力強い。前作で感じられた空間感覚がまるでなく、音色にさえオーディエンスっぽさがない。まさに「まるでサウンドボード」と呼びたくなるド密着感なのです(バキバキ感全開なベースも凄い)。実のところ、ヴォーカルだけはやや遠くに感じるのですが、これは従来録音でも同じで現場PAのバランスによるもの。伝説現場の史実でもあります。そんなダイレクト・サウンドで描かれるのは、「知的スラッシュ」を嘯いていた初期2枚の濃縮還元。1987年のライヴと言えば、公式化されたクリーヴランド公演のサウンドボードが有名ですので、比較しながら整理してみましょう。キリング・イズ・マイ・ビジネス(6曲)・Rattlehead/Killing Is My Business... And Business Is Good!/Chosen Ones(★)/These Boots/Mechanix/Last Rites/Loved To Deth ピース・セルズ...バット・フーズ・バイイング?(7曲)
・Wake Up Dead/The Conjuring/Bad Omen/My Last Words/Peace Sells/Devil's Island/Good Mourning/Black Friday(★)※注:「★」印は公式化されたクリーヴランド公演サウンドボードで聴けない曲。……と、このようになっています。名古屋/大阪で演奏された「The Skull Beneath the Skin」はやっていないので最長ではありませんが、「Chosen Ones」や「Good Mourning/Black Friday」も飛び出すフルショウは単独公演の日本ならでは。その後、少しずつ路線が変わっていきますが、ここでは純度100%混じりっ気ナシのインテレクチュアル・スラッシュがブチかまされるのです。そして、そのセットと同等以上なのが熱く燃え上がる現場の臨場感。もちろん、本作は骨太&肉厚な演奏音こそが主役を一歩も譲らず、観客も蹂躙している。しかし、そのスキを突くように沸き立つ熱狂がえらくリアルでもある。ガル・サミュエルソン&クリス・ポーランドもいる伝説カルテットの妙技が隅々まで楽しめつつ、同時に1987年でしかあり得ない熱量も浴びられるのです。その極めつけとなるのが、実は終演後。「サヨナラ!」の一言と共に「Good Mourning/Black Friday」でアンコールを締めくくったわけですが、その後も会場の熱気は一向に冷めない。メンバーが顔を出せば小噴火を繰り返し、何度でも呼び戻そうとする手拍子と声援が延々と続いている。それは場内に終演アナウンスが流れても変わらない……と言いますか、さらに火に油を注いで「MEGADETH! MEGADETH!」コールを呼んでしまう。遂にはスタッフが出てきて「これをもちまして本日の公演はすべて終了しました!」「申し訳ございません。アンコールの方は一切ございません!!」と騒ぎを収めようとするのです。その後、絶大な日本人気を築いていくことになるMEGADETH。本国でも人気が高かったので「ビッグ・イン・ジャパン」とは呼ばれなかったものの、「忠誠心」とさえ言えるファンの情熱は四天王でもズバ抜けていました。本作は、その最初の出逢いを極太ド密着サウンドで真空パックしたライヴアルバムなのです。スラッシュメタルそのものとの初対面だったMETALLICA初来日にも匹敵するMEGADETHの襲来。出説の初来日「1987年4月3日:渋谷公会堂」公演の強力オーディエンス録音。『’DETH'S COMING』とは完全別の初登場録音で、さらにオンで力強い。各楽器のセパレートも素晴らしく、こもりがちなバースもバキバキ感全開。ヴォーカルだけはやや遠くに感じるのですが、これは従来録音でも同じで現場PAのバランスによるもので史実を正確に教えてくれます。インテレクチュアル・スラッシュの権化である初期2枚を濃縮したセットも強烈なら、熱く燃え上がる現場の臨場感も激アツ。終演後も拍手やコールが鳴り止まず、スタッフが「申し訳ございません。アンコールの方は一切ございません!!」と必死になだめるシーンも超リアル体験できます。Live at Shibuya Kokaido, Tokyo, Japan 3rd April 1987 TRULY PERFECT SOUND★極上音質 (77:13)
1. Intro: Orange Light 2. Wake Up Dead 3. The Conjuring 4. Bad Omen 5. Rattlehead 6. Killing is My Business...And Business is Good! 7. Chosen Ones 8. My Last Words 9. Peace Sells 10. These Boots 11. Devil's Island 12. Mechanix 13. Last Rites/Loved To Deth
14. Good Mourning/Black Friday 15. Outro スタッフ「申し訳ございません。アンコールの方は一切ございません!!」Dave Mustaine - Guitars, Vocals David Ellefson - Bass, Vocals Chris Poland - Guitars Gar Samuelson - Drums