QUEENと南米が初対面を果たした「1981年2月28日ブエノスアイレス公演」。その全貌を収録した初の完全版サウンドボード・アルバムが登場です。南米と言えば、日本と並ぶ親QUEENの地域。しかし、彼らが初めて南米を訪れたのは比較的遅く、全米1位を果たした1981年になってからでした。全7公演で数十万人を動員したツアーは熱狂に次ぐ熱狂で、彼らに伝説の初来日に匹敵するインパクトを残したようです。今週はそんな南米ツアーを記録した超極上サウンドボード『DEFINITIVE SAO PAULO 1981 PRE-FM MASTER』も同時リリースとなり、そちらの解説でワールドツアー全体像を紹介済み。ここでは南米ツアーに絞り込んだ日程でショウのポジションを確認してみましょう。・2月28日:ブエノスアイレス ←★本作★・3月1日:ブエノスアイレス・3月4日:マル・デル・プラタ・3月6日:ロサリオ・3月8日:ブエノスアイレス・3月20日『DEFINITIVE SAO PAULO 1981 PRE-FM MASTER』・3月21日:サンパウロ
ー半年後ー・9月25日-27日:カラカス(3公演)・10月9日:モンテレイ・10月17日+18日:プエブラ(2公演) これがQUEEN初の南米ツアー“GLUTTONS FOR PUNISHMENT TOUR”。春先に第一弾の7公演が実施され、その後デヴィッド・ボウイとのシングル『Under Pressure』製作やオフ。半年後に第二弾の6公演が行われました。本作のブエノスアイレス公演は、その中でも初対面となる初日のコンサートでした。この日は以前からFM放送サウンドボードが知られ、当店でも最高峰盤『DEFINITIVE BUENOS AIRES 1981 1ST NIGHT』が大人気。本作は、その最新版……ではありません。これまでの既発はFM放送でしたが、本作はそれとは異なるAM放送“RADIO RIVADAVIA”のサウンドボードなのです。そんな本作最大のポイントは、史上初となる完全収録。これまでも「Now I'm Here (Reprise)」の有無が話題になってきましたが、AM版はそれどころではなく、FMラジオでは放送さえされなかった「Get Down, Make Love」「God Save The Queen」も放送されていたのです。本作は、そんなAM放送版サウンドボードを元にした初のコンプリート盤なのです(逆にAM放送は「Rock It (Prime Jive)」中盤やブライアンのギターソロにカットがありましたが、本作ではFM放送で補完しています)。1981年の象徴ライヴアルバムと言えば、公式作『QUEEN ROCK MONTREAL』が有名ですので、ここで比較しながら完全収録のド迫力をご覧頂きましょう。・戦慄の王女:Keep Yourself Alive・シアー・ハート・アタック:Killer Queen/Now I'm Here・オペラ座の夜:Death On Two Legs(★)/I'm In Love With My Car/Love Of My Life/
Bohemian Rhapsody・華麗なるレース:Tie Your Mother Down・世界に捧ぐ:We Will Rock You(2テイク)/Get Down Make Love/Sheer Heart Attack/We Are The Champions・ジャズ:Let Me Entertain You/Mustapha(★)・ザ・ゲーム:Play The Game/Need Your Loving Tonight(★)/
Rock It (Prime Jive)(★)/Save Me/Dragon Attack/Crazy Little Thing Called Love/Another One Bites The Dust・フラッシュ・ゴードン:Flash/The Hero ※注:「★」印は『QUEEN ROCK MONTREAL(ライヴアルバム版)』では聴けない曲。……と、このようになっています。実のところ、AM版はFM版とは異なるモノラル放送で、クオリティもやや丸みがかっている。そのために永久保存プレス化は見送られたものの、やはり完全形の聴き応えは素晴らしい。このショウは南米との初対面だけあって大歓待に驚いた4人のテンションが爆裂。特にフレディは手探りながらも南米のに興奮しきっている。初っぱなから「ゲットダウン! ボラビエーン!」とまくしたて、「Love Of My Life」の大合唱には「ファンタスティコ!」「グラシャス!」と感動を隠さない。その流れの中で現れるのが初体験の「Get Down, Make Love」。絶好調で張りのある歌声がグルーヴィな音空間を貫くのが実に素晴らしい。音だけでは伝わらないメンバーの様子をポルトガル語DJが実況したりもするのですが、それも初めてのQUEENに触れた南米感だったりするのです。そんなハイテンションの熱演を締めくくる「God Save The Queen」も初登場。FM放送では「We Are The Champions」のラストがフェイドアウトで終わっていましたが、本作ではしっかりとグロリアスな余韻が味わえる。フレディは「アディオス! アミーゴス!」と感謝を叫び、それ以上のテンションでポルトガル語DJが興奮気味にレポートする。普通であればDJはウザいだけですが、本作はQUEENと南米が初めて出会った場。4人が初の南米ノリに興奮していただけでなく、南米も初めてのQUEENに衝撃を受けていた。その歴史のリアリズムがビビッドに感じ取れるのです。QUEENが南米を訪れたのは、1981年の2回とROCK IN RIOの1985年だけ。特にアルゼンチンは、1981年の5公演がすべてでした。QUEENを熱狂的に愛したにも関わらず、あまりにも少なかった南米のショウ。その初対面の一夜を完全体験できるサウンドボード録音の新発掘です。単に「今まで聴けなかった曲が増えた」以上の感動をくれる1本。QUEEN初の南米公演を体験できるサウンドボード・アルバムがリリース。代定番のFM放送とは違う長尺なAM放送版で、「Rock It (Prime Jive)」やギターソロをFM放送で補完した完全版サウンドボードです。
Live at Velez Sarfield Stadium, Buenos Aires, Argentina 28th February 1981 SBD
Disc 1 (54:41) 1. We Will Rock You 2. Let Me Entertain You 3. Play The Game 4. Mustapha 5. Death On Two Legs 6. Killer Queen 7. I'm In Love With My Car 8. Get Down, Make Love ★既発未収録 9. Need Your Loving Tonight 10. Rock It (Prime Jive) 11. Save Me 12. Now I'm Here
13. Dragon Attack 14. Now I'm Here (Reprise) 15. Love Of My Life
Disc 2 (44:00) 1. Keep Yourself Alive 2. Guitar Solo 3. Flash's Theme 4. The Hero 5. Crazy Little Thing Called Love 6. Bohemian Rhapsody 7. Tie Your Mother Down 8. Another One Bites The Dust 9. Sheer Heart Attack 10. We Will Rock You 11. We Are The Champions★既発は最後フェードアウト
12. God Save The Queen★既発未収録 SOUNDBOARD RECORDING