ボウイ史上最大のグレイテストヒッツ・ツアー“SOUND+VISION Tour”。その母国公演を極上体験できるオリジナル録音がリリース決定です。そんな本作に吹き込まれているのは「1990年3月19日バーミンガム公演」。その絶品オーディエンス録音です。このツアーは豪華なベストセットだけでなく、規模も最大級。北米3周に欧州2周、日本、南米……と、世界をくまなく巡りました。まずは、その全体像を振り返り、本作のポジションを確かめてみましょう。・3月4日-15日:北米#1(7公演)・3月19日-4月22日:欧州#1(22公演)←★ココ★・4月27日-5月9日:北米#2(7公演)・5月15日+16日:日本(2公演)
・5月20日-7月29日:北米#3(40公演)・8月4日-9月16日:欧州#2(24公演)・9月20日-29日:南米(6公演) これが1990年のボウイ。全27ヵ国・108公演という膨大なツアーだったわけですが、本作のバーミンガム公演はその序盤。「欧州#1」の初日であり、ツアー全体でも8公演目という極初期のコンサートでした。そんなショウを記録したのは、英国在住の録音家。ポール・マッカートニーやTHE ROLLING STONES、デイヴ・ギルモア、U2等々など、数え切れないほどのコレクションを手掛けた人物で、当店では“英国の巨匠”でお馴染みの名手。本作は、そんな巨匠が30年以上前に録音したオリジナル・マスターなのですが、それほど前にも関わらず、すでに現在と変わらぬ見事な腕前を持っていたのがハッキリと分かる素晴らしい逸品です。そのクリアさの素晴らしいこと! 詳しい録音ポジションまでは残っていませんが、現場となった“NECアリーナ”の巨大なスケール感も感じさせながら、瑞々しい楽音は芯も輪郭もクッキリと切り立ち、真っ直ぐに飛び込んでくる。冒頭「Space Oddity」の1分辺りで大きく歪んだノイズ音もしますが、それは一瞬のこと。ほんの数秒で調整され、すぐにお馴染みのクリアな巨匠サウンドに変貌。各楽器の美しさもさることながら、ボウイの歌声が素晴らしく、トロけるように甘美なトーンを聴かせてくれるのです。専門誌でも「正に超の付くほどに高音質なオーディエンス録音」「聴いていて全く不安感を覚えることのないサウンドのナイスな作品」「かなりオススメな一枚」との大絶賛されたほどのクオリティなのです。そんなサウンドで彩られたパフォーマンスもまた、極上の素晴らしさ。“SOUND+VISION Tour”の旨みと言えば、何と言っても豪華絢爛のグレイテスト・ヒッツ。世界中でセレクトの異なるベストセットが披露されたわけですが、私たち日本人にとっては東京ドーム公演のサウンドボードがもっとも馴染み深いところ。ここで比較しながら本作のセットを整理してみましょう。・スペイス・オディティ:Space Oddity
・ハンキー・ドリー:Changes/Queen Bitch(★)/Life On Mars?・ジギー・スターダスト:Ziggy Stardust/Suffragette City/Rock 'n' Roll Suicide・アラジン・セイン:Panic In Detroit/The Jean Genie・ダイアモンドの犬:Rebel Rebel・ヤング・アメリカンズ:Young Americans/Fame
・ステイション・トゥ・ステイション:TVC 15/Golden Years(★)/Stay/Station To Station・ロウ:Be My Wife/Sound + Vision・英雄夢語り:"Heroes"・スケアリー・モンスターズ:Ashes To Ashes/Fashion・レッツ・ダンス:Let's Dance/China Girl/Modern Love・トゥナイト:Blue Jean
・その他:John, I'm Only Dancing(★)/Alabama Song(★)/Pretty Pink Rose ※注:「★」印は東京ドームのサウンドボードでも聴けない曲。……と、このようになっています。「John, I'm Only Dancing」や「Alabama Song」など、ツアー序盤ならではのレパートリーもポイントですが、それを紡ぐ演奏も美味しい。ツアー8公演目というだけあってツアー疲れなど微塵もなく、エイドリアン・ブリューも参加した新バンドのアンサンブルもこなれ始めた頃。しかも、これから世界中でグレイテスト・ヒッツで酔わせていこうという明るさ、母国に帰ってきた喜びにも満ちている。実際、本作でも往年のヒット曲を次から次へと繰り出しては大会場を埋め尽くす万を数える大合唱を呼び、その全身に大喝采を浴びていく。あらゆる不安要因がなく、すべてが順風満帆の雰囲気に包まれたショウ。これだけ揃っていて、悪かろうハズがないのです。新たなバンドとのフレッシュさ、大歓声を楽しむような充実感、母国ならではののびのびした歌声、代表曲だらけの満足度。そして、そんなコンサート現場の空気を見事に捉えきった巨匠の腕。すべてが見事なまでに1つに結実した大傑作ライヴアルバムです。この楽しさ、この魅力を1人でも多くの方に感じ取っていただきたい。そのための白盤再発。
Live at the NEC Arena, Birmingham, UK 19th March 1990 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters)
Disc 1(61:13) 1. Space Oddity 2. Changes 3. TVC 15 4. Golden Years 5. Be My Wife 6. Ashes To Ashes 7. John, I'm Only Dancing 8. Queen Bitch 9. Fashion 10. Life On Mars? 11. Blue Jean 12. Let's Dance 13. Stay 14. Member Intro 15. China Girl
Disc 2(68:01) 1. Ziggy Stardust 2. Sound And Vision 3. Rebel Rebel 4. Station To Station 5. Alabama Song 6. Suffragette City 7. Panic In Detroit 8. Young Americans 9. Fame 90 10. Heroes 11. The Jean Genie 12. Pretty Pink Rose 13. Modern Love 14. Rock 'n' Roll Suicide
David Bowie - Vocal Adrian Belew - Lead Guitar & Vocals Erdel Kizilcay - Bass Rick Fox - Keyboards Michael Hodges - Drums