リッチー・ブラックモア最後の九州公演を収めたライヴアルバムです。現在のところ、リッチーはキャリアを通して13回のジャパンツアーを行っていますが、その中で九州公演は6公演だけでした。ここでちょっとおさらいしてみましょう。・1976年12月13日:九電記念体育館
・1978年1月13日:熊本県体育館・1978年1月14日:九電記念体育館・1981年8月18日:福岡サンパレス・1982年10月17日:福岡サンパレス・1995年11月20日:九州厚生年金会館 【本作】 以上の6回が九州公演のすべてです。いずれもRAINBOWによるもので、DEEP PURPLEやBLACKMORE’S NIGHTでは実現しませんでした。本作は、その中でも最後のショウ「1995年11月20日・九州厚生年金会館」公演のオーディエンス録音。録音者から直接提供されたオリジナルDATからダイレクトにCD化したライヴアルバムです。この録音は、『TEMPLE OF THE SOUTH』として通常リリースされたこともあるもので、リアルなオーディエンス・サウンドが素晴らしい名録音。やや距離感もあるので「まるでサウンドボード」とは呼べないものの、楽音は芯もしっかりと通り、会場空間をレーザービームのように真っ直ぐに突き抜けてくる。何よりも素晴らしいのはクリアさで、歪みや濁りのない美しいストラトの“鳴り”がたっぷりと楽しめるのです。
そんな楽音を大前提とした上で、あえて本作最大の旨みに推したいのが観客の盛り上がり。上記したように九州でのコンサートは1982年以来、実に13年ぶりでした。この“STRANGER IN US ALL TOUR 1995”は、全国で待ちに待った!感が爆発しているわけですが、この九州公演はその勢いが違うのです。もちろん、日本公演ですから爆音大騒ぎで楽音がかき消される事はありませんが、その喝采や声援の熱さが凄まじい。現場となった“九州厚生年金会館(現・アルモニーサンク)”は約2,000席のホールなのですが、「Long Live Rock 'n' Roll」のぶ厚い大合唱はそれどころではない。武道館や大阪城ホールもかくやの唱和が繰り広げられるのです。その勢いは新曲でも衰えず、「Wolf To The Moon」でもイントロからビシッと揃った手拍子の波が押し寄せる。シンガロングの「Oh, oh, oh」からサビに至っては、ドゥギー・ホワイトを圧倒するほどです。残念ながら、この日は「Smoke On The Water」は演奏されなかったのですが、もし演っていたらさぞや凄まじかったに違いない……。歴史上6回にして最後の“ブラックモア@九州”。そのステージをハイクオリティ・サウンドで収めた熱い熱いライヴアルバムです。ただの熱狂ではない、単に待っていたのでもない。それ以上の渇望が渦巻く現場の大気を直接吸い込んできたオリジナルDATの逸品。
Live at Kyusyu Koseinenkin-kaikan, Fukuoka, Japan 20th November 1995 TRULY AMAZING SOUND(from Original Masters)
Disc 1(51:40) 1. Over The Rainbow 2. Spotlight Kid 3. Too Late For Tears 4. Long Live Rock 'n' Roll 5. Hunting Humans(Insatiable) 6. Wolf To The Moon 7. Difficult To Cure 8. Keyboard Solo 9. Still I'm Sad 10. Drum Solo 11. Man On The Silver Mountain
Disc 2(53:23) 1. Temple Of The King 2. Black Masquerade 3. Ariel 4. Since You Been Gone 5. Perfect Strangers 6. Hall Of The Mountain King 7. Street Of Dreams 8. Maybe Next Time 9. Burn 10. Over The Rainbow
Ritchie Blackmore - Guitar Doogie White - Vocal Candice Night - Vocal Greg Smith - Bass Paul Morris - Keyboards Chuck Burgi - Drums