ディラン&ザ・バンドの名盤「HOLLYWOOD SPORTATORIUM 1974 REVISITED」のリリースを記念し「ツアー74」の初登場オーディエンス録音を用意いたしました。ここに収録されているのはハリウッド・スポータトリアム公演からちょうど一週間後に行われたヒューストンはホファインツ・パヴィリオンでのショー。この日は都合一日二回のステージが行われましたが、本CDに収録されているのは二回目、つまりイブニング・ショー。その回を捉えてくれたこちらの音源ですが、ステレオ録音でハリウッド・スポータトリアムには及ばなくとも演奏の音像も大きめで広がりがある。おまけに公開してくれたのはJEMS。 ところがほとんどの曲間でカットが生じており、例えば「The Weight」や「Forever Young」などはイントロにまでカットが食い込んでしまったのがいただけない。おまけにラスト三曲が未収録となっており、そこは音質の劣る別のオーディエンス録音が当てがわれています。そして全体的にピッチが狂っている。なるほどJEMSが公開してくれた音源だった割に話題を呼ばなかったのには、そうした事情があったのですね。 そこで今回のCD化に際しては、本編と別音源のラスト3曲でそれぞれに違っていたピッチをそれぞれにアジャスト。これだけでもネットに現れたままの状態と比べると格段に聞きやすくなったのです。こうして正確なピッチで聞いてみると、かなり良好なステレオ音質であることに驚かされることでしょう。それだけに曲間がバッサリとカットされてしまった録音状態が残念でなりません。そしてセットリストの変化が乏しくなり始めたのも正にこの辺りからなのですが、まだディランの歌い方などは「偉大なる復活」ほど大げさな調子ではありませんし、2月を迎えると日によってムラの激しかったリック・ダンコやリチャード・マニュエルの歌が絶好調。それでいてハリウッド・スポータトリアムと比べて全体的に演奏がタイトさを増しているのも聞きどころの一つかと。音源自体は豊富に存在しつつも、良質な音源になると限られてしまう「ツアー74」から、今まで一切アイテムがリリースされたことのない貴重音源を贅沢にもリリース。しかも難のある状態ながら、ピッチが正確になったことで俄然聞きこめる状態へとバージョンアップ。是非一週間前の「HOLLYWOOD SPORTATORIUM 1974 REVISITED」との聞き比べをお楽しみください!
Hofheinz Pavilion, Houston, TX, USA 26th January 1974 Evening Show TRULY AMAZING SOUND
Disc 1 (54:40) 01. Most Likely You Go Your Way (And I'll Go Mine) 02. Lay Lady Lay 03. Just Like Tom Thumb's Blues 04. Rainy Day Women Nos. 12 & 35 05. It Ain't Me Babe 06. Ballad of a Thin Man 07. Stage Fright 08. The Night They Drove Old Dixie Down 09. King Harvest (Has Surely Come)
10. When You Awake 11. I Shall Be Released 12. Up on Cripple Creek 13. All Along the Watchtower 14. Ballad of Hollis Brown 15. Knockin' On Heaven's Door
Disc 2 (56:22) 01. The Times They Are A-Changin' 02. Don't Think Twice It's Alright 03. Gates of Eden 04. Just Like a Woman 05. It's Alright Ma (I'm Only Bleeding) 06. Rag Mama Rag 07. This Wheel's On Fire 08. The Shape I'm In 09. The Weight 10. Forever Young
11. Something There is About You 12. Like a Rolling Stone 13. Most Likely You Go Your Way (And I'll Go Mine)