10年ぶりだったせいか、質・量ともに大豊作となった1999年の来日公演。その新たなマスター・ピースとなるオリジナル録音が登場です。そんな本作に吹き込まれているのは「1999年5月26日:愛知厚生年金会館」公演。その超極上オーディエンス録音です。『WHO ELSE!』時代の来日と言えば大定番のテレビ放送が有名ですが、他にも『BLAST FROM THE EAST』や『ZEPP OSAKA 1999』など、超絶級のタイトルを数多くご紹介してきました。そのコレクション整理も併せ、まずは当時のスケジュールからショウのポジションを確認しておきましょう。・5月23日:東京ベイNKホール
・5月25日『BLAST FROM THE EAST(神奈川県民ホール)』・5月26日:愛知厚生年金会館 ←★ココ★・5月28日:福岡市民会館・5月29日『ZEPP OSAKA 1999』・5月30日:大阪フェスティバルホール・5月31日:東京国際フォーラム・6月2日『DEFINITIVE TOKYO 1999(国際フォーラム)』&TV放送
・6月3日『TOKYO 1999 FINAL NIGHT(国際フォーラム)』※注:各日とも代表作のみ。 以上、全9公演。オモテの象徴はTV放送プロショットになるわけですが、クオリティ/演奏の両面でそれ以上なのが2大超名盤『BLAST FROM THE EAST』&『ZEPP OSAKA 1999』。本作の名古屋公演は、両者の間を繋ぐライヴアルバムなのです。そして、そのクオリティが超名盤たちに負けていない……いや、ある意味勝っているからビックリ。独自ルートでもたらされた新発掘の大元DATからダイレクトにCD化されているのですが、熱い声援も吸い込んでいるという意味では『ZEPP OSAKA 1999』に近いものの、本作はさらにエッジ鋭くブリリアント。もう、極上サウンドボードや公式ライヴ盤ばりにギラッギラのテラッテラ。『ZEPP OSAKA 1999』では(わずかとは言え)音が安定化するまでに間がありましたが、本作は初っぱな「What Mama Said」の第一音からビシッと超極上。声援の生々しさ以外に、客録らしさがまるでないのです。あ、いや……もう1つ「オーディエンスっぽい」と言える要素がありました。それは、ナチュラル感。目を閉じ、ヘッドフォンで顕微鏡的に聴くと分かる程度のホール鳴りも吸い込まれておりまして、それが絶妙な艶と照りとダイナミズムを生み出している。公式作品などではエフェクトなどで生み出す演出効果なのですが、本作は現場の会場音響だけなので作為のない自然なリアリティが宿っているのです。つまり、オフィシャル作品級の美しさでありつつ、無加工なナチュラル感はそれ以上。まさにオフィシャル超えと言っても過言ではない品格のライヴアルバムなのです。しかも、本作が超絶なのはサウンドだけではなく、ショウ自体も屈指の大熱演。セットは『BLAST FROM THE EAST』『ZEPP OSAKA 1999』と同一だったりもしますが、良い機会でもあるのでここで整理しておきましょう。フー・エルス!(9曲)・What Mama Said/Psycho Sam/Brush With The Blues/Blast From The East/Declan/THX 138/Space For The Papa/
Angel (Footsteps)/Even Odds クラシックス他(10曲)・ブロウ・バイ・ブロウ:'Cause We've Ended As Lovers・ワイアード:Led Boots(★)/Blue Wind・ゼア・アンド・バック:Star Cycle/The Pump/You Never Know・ギター・ショップ:Savoy/Where Were You(★)/Big Block
・その他:A Day In The Life ※注:「★」印は東京公演の大定番プロショットでは聴けない曲。……と、このようになっています。そして、特筆なのが創意と遊びに溢れた演奏ぶり。当時から(大名演となった前日の)神奈川公演にも負けないと言われていましたが、実際ジェフもノリノリで本当に楽しそう。話題になったビートルズの「A Day In The Life」ではネックの裏を叩いてノイズを出してみたり、「Space For The Papa」ではエンディングの一発を最前列の客に弾かせたり。「Big Block」では頭の後ろに担ぎ上げたギターをジェニファーに弾かせる……のはライヴアルバムなので見えませんが、飛び交うフレーズの自在ぶりにその溌剌としたテンションがアリアリと映し出されているのです。『BLAST FROM THE EAST』『ZEPP OSAKA 1999』も1年に1本あればラッキーな……いえ、数年に1本レベルの超名盤でしたが、まさかその合間にも凄まじい名録音が記録されていたとは。当時は10年ぶりの来日だったわけですが、その10年間の幸運を一気に濃縮したようなジャパン・ツアーだったのです。クオリティ面でもオフィシャル級で、演奏では大定番プロショットも問題外にする新名盤。「1999年5月26日:愛知厚生年金会館」公演の超極上オーディエンス録音。新発掘の大元DATからCD化されているのですが、サウンドボード級のダイレクト感だけでなく、公式ライヴ盤ばりにギラッギラのテラッテラ。初っぱな「What Mama Said」の第一音からビシッと超極上な安定感も凄まじく、オフィシャル作品級の美しさを誇りつつ、無加工なナチュラル感はそれ以上。しかも、大定番の東京公演プロショットよりも演奏がノリノリでフレーズ1つひとつが創意と遊びに溢れている。まさにオフィシャル超えと言っても過言ではない品格のライヴアルバムです。Live at Aichi Kouseinenkin Kaikan, Nagoya, Japan 26th May 1999 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters)
Disc 1 (63:48) 1. Intro 2. What Mama Said 3. Psycho Sam 4. Brush With The Blues 5. Star Cycle 6. Savoy 7. Blast From The East 8. A Day In The Life 9. Declan 10. THX 138 11. The Pump 12. Led Boots 13. Drums Solo
Disc 2 (46:59) 1. 'Cause We've Ended As Lovers 2. Space For The Papa 3. Angel (Footsteps) 4. Even Odds 5. You Never Know 6. Blue Wind 7. Band Introductions 8. Where Were You 9. Big Block
Jeff Beck - Guitar Jennifer Batten - Guitar & Guitar-Synthesizer Randy Hope-Taylor - Bass Steve Alexander - Drums