“黄金の4人”による最終作『LAMENT』をリリースし、大きな節目を迎えようとしていた1984年のULTRAVOX。そんな時代を伝える伝説のサウンドボード・アルバムがリリース決定です。そんな伝説盤が記録されたのは「1984年6月7日ロンドン公演」。伝統会場“ハマースミス・オデオン”で記録されたステレオ・サウンドボード録音です。『LAMENT』をリリースした彼らは1984年中をツアーで過ごし、1985年はミッジ・ユーロがソロ活動を始めたこともあってステージは“LIVE AID”のみ。その後、ウォーレン・カンが離堕して黄金カルテットの一角が崩れてしまいました。まずは、そんな当時の日程からショウのポジションを確かめてみましょう。《4月6日『LAMENT』発売》・4月25日-5月13日:欧州#1(16公演)・5月16日-6月10日:英国(23公演)←★ココ★・7月19日:サンフランシスコ公演・9月7日-27日:欧州#2(9公演)これが1984年のULTRAVOX。『LAMENT』の発売直後からツアーを開始しますが、北米は1公演のみ。欧州を2周ほどして終了となりました。本作のハマースミス公演は、そんな中でも核となる「英国」ツアー20公演目にあたるコンサートでした。そんなショウを記録した本作は、ミックス卓流出の極上サウンドボード。「MIXING DESK」と記されたオリジナル・マスターで、かつてAyanamiレーベルから『ONE SMALL DAY IN LONDON』として初登場し、瞬く間に1984年を代表する超名盤となった伝説のサウンドボードなのです。あまりの素晴らしさに大きな話題となったものの、その後は定番化。コピーブートが「FM音源」と称してリリースされてもいますが、その大元は本作です。それだけの伝説となっただけはあり、そのクオリティたるや絶大。ミックス卓直結だけにやや荒っぽいものの、だからこそ丸出しの芯が脳内にズカズカと入り込み、ディテールの隅々まで超克明。ライヴ会場の臨場感とは違いますが、演奏そのものとのシンクロ感・現実感は圧倒的なのです。まさに『LAMENT』時代のステージを伝える「公式代わりの1枚」なのですが、そのサウンドで描かれるのは、黄金時代の名曲を濃縮還元したショウ。ここでその内容を整理してみましょう。VIENNA(5曲)・Passing Strangers/New Europeans/Western Promise/Vienna/All Stood Still RAGE IN EDEN(2曲)・We Stand Alone/I Remember (Death in the Afternoon) QUARTET(4曲)
・Visions In Blue/Reap The Wild Wind/We Came To Dance/Hymn LAMENT(4曲)・Man Of Two World/Heart Of The Country/White China/One Small Day ……と、このようになっています。『RAGE IN EDEN』のみやや薄めながら、ミッジが加入してからの4枚から満遍なく名曲をセレクト。1984年といえば、大ヒットしたベスト盤『THE COLLECTION』もリリースされましたが、本作もシングルヒットを大量に演奏しつつ、決してそれだけに終わらない。チャートとは関係なくとも愛される「We Stand Alone」「I Remember (Death in the Afternoon)」「New Europeans(シングルカットは日本だけでした)」といった代表曲もしっかりと押さえられ、しかも1つのショウとして見事な流れも組まれている。まさに彼らの黄金時代の凝縮した1枚なのです。『VIENNA』時代の故郷ロンドン公演は『BBC RADIO 1 LIVE IN CONCERT 1981』となり、『QUARTET』時代のロンドンは『MONUMENT』に残された。本作は、それに続く『LAMENT』編とも言うべきライヴアルバムの決定盤です。まさに準公式作品ともなる伝説のステレオサウンドボード・アルバム。Live at Hammersmith Odeon, London 7th June 1984 STEREO SBD(from Original "Mixing Desk" Tape) (68:01)
1. Man Of The Two World 2. Passing Strangers 3. We Stand Alone 4. New Europeans 5. I Remember 6. Visions In Blue 7. Heart Of The Country 8. Western Promise 9. Vienna 10. Reap The Wild Wind 11. We Came To Dance 12. White China 13. One Small Day 14. Hymn 15. All Stood Still
STEREO SOUNDBOARD RECORDING Midge Ure - Vocal, Guitar, Keyboards Chris Cross - Bass Warren Cann - Drums, Electronic Percussion Billy Currie - Keyboards, Violin, Viola