黒人セッション・ギタリストの中でも東のコーネル・デュプリー、エリック・ゲイルに対して、西のデヴィッド・T.ウォーカーとこのフィル・アップチャーチが横綱級の最高峰といわれています。アップチャーチはシカゴ生まれで、50年代からデルズ、スパニエルズなどのR&B/ソウル・グループのバック・バンドや、ジミー・リード、オーティス・ラッシュ、ジョン・リー・フッカー、B.B.キングなどのブルーズメンらのバックや、ディジー・ガレスピー、スタン・ゲッツなどのジャズメンらのバックで活躍し、1961年には早くもソロ・デビューを果たし、意外に多数のリーダー作品を発表している。1969年にシカゴの名門チェスから発表した4作目「アップチャーチ」には同郷で、その後マーヴィン・ゲイ、スティーヴィー・ワンダー、カーティス・メイフィールドと共にニュー・ソウル四天王の1人と呼ばれるようになるダニー・ハザウェイも参加している。もちろんソロ活動と平行して様々なセッション活動も盛んにおこなっており、特に先のダニー・ハザウェイが1971年にロスのトルバドールとニューヨークのビター・エンドでのライヴを収録し72年に発表した、ハザウェイの代表作でゴールド・ディスクに輝いたニュー・ソウル屈指の大名盤「ハザウェイ・ライヴ」でのトルバドール公演でのアップチャーチのギター・プレイは永遠の大名演として今でも語り継がれている。因みにニューヨーク公演のギターはコーネル・デュプリーでした…70年代もジョージ・ベンソンの出世作「ブリージン」他、チック・コリア、ハービー・ハンコック、ゲイリー・バートン、デイヴィッド・サンボーン、グローヴァー・ワシントン、クルセイダーズ、アレサ・フランクリン、チャカ・カーン、レイ・チャールズ、マイケル・ジャクソン、ニール・セダカ、フリオ・イグレシアスなどと、枚挙に暇がない程の忙しさを誇る。またこの70年代には、リーダー代表作「ダークネス・ダークネス」をクルセイダーズも所属するブルー・サム・レーベルからリリースしている。80年代に入っても活躍し、そして現在に至っても活動を続けるまさにリヴィング・レジェンド!いつ頃からか、アップチャーチは"ブラック・ミュージックを知り尽くした男"と呼ばれるようになる…そんなアップチャーチが最も脂の乗った充実期の1981年8月に、イエロージャケッツのオリジナル・メンバーでキーボードのラッセル・フェランテ、同じくキーボードのジョニー・オニール、息子?でベースのフィル・アップチャーチ・ジュニア、ドラムスのトニー・ジェームス、パーカッションのアンソニーを伴い、西海岸を拠点に活動するミュージシャンにとっての神聖な名門で数々の名演奏、伝説を産んだベイクド・ポテトで行われた激レアなライヴのファースト&セカンド・ショー2セット共に、1時間半以上に渡りまるでその場で聴いているような関係者が記録用に録音した超リアルな高音質マスターからダイレクトに完全収録した2枚組が初登場しました!Live at Baked Potato,North Hollywood 8.20.1981 1st & 2nd Set
Disc 1 1. Sitar Soul 2. Giant Steps 3. Night Breeze 4. The Genie 5. Full Compass 6. Unknown Title Disc 2 1. Unknown Title 2. Cyrenna 3. A Child is Born 4. Six to Four 5. People Make the World Go Round
Phil Upchurch - Guitar Russell Ferrante - Piano Tony St. James - Drums Phil Upchurch Jr. - Bass Anthony ? - Percussion Johnny O'Neal - Piano Sitting