2011年1月13日、ロンドンはハマースミス・アポロで行われた「A Concert For Killing Cancer」を極上レベルの超高音質オーディエンス録音で2時間4分に渡って完全収録。ザ・フー、ジェフ・ベックの共演が聴ける話題のライブを屈指の高音質で収録。トレーダー間でも一切出回っていないオリジナルDATマスターを使用。録音者はクラプトン&ベックのO2公演版「Two Gunslingers In The O2」や先のポール・マッカートニー「Live At The Apollo London」を始めロンドン公演を中心に素晴らしい録音テイクを提供してくれる名テーパーによるもので、本盤はその中でも最上位に位置するハイグレードなサウンドで録音されています。楽音が驚く程クリアーに録音されており、適度な歓声も含め全てが最適なバランスで収録されており、非常に気持ち良く、当日のライブを堪能することができます。オープニングはThe Verveのリチャード・アシュクロフトがアコースティックで素晴らしい歌声を聞かせます。全てThe Verveのナンバーで3曲が「Urban Hymns」からの選曲。ロジャー・ダルトリーはサイモン・タウンゼントも参加してのトラディショナルなフォーク・バンドを率いて2曲を演奏。2009年ソロツアーでも披露された曲です。ブライアン・アダムスはソロ・アコースティック・セットで4曲。昨年はアコースティク・ライブ・ツアーを行っており、Cuts Like a Knife等の自身のカバー曲を素晴らしいアコースティック・ヴァージョンで披露します。When You're Gone ではPDTによる治療を受けた女性の患者さんとのデュエットが聞け、感動的なヴァージョンになっています。休憩を挟んでの第二部はジェフ・ベックのステージからスタート。Beck's Bolero、Hammerhead、A Day In The Lifeの3曲を演奏していますが、何とバックをピートとロジャーを除くフーのメンバーが演奏しており、非常に貴重な「共演」を聞くことができます。昨年はプレイされなかったBeck's Boleroからスタートしますが、バンドの楽音以上にジェフのギターが大きめに収録されており、ジェフのファンには堪らないでしょう!独特の音色のギターイントロから曲はHammerheadへ。いつもの緻密なアンサンブルプレイとは全く違う大雑把な演奏がイベントライブらしく非常に新鮮に響きます。ジェフはそれでも楽しそうに弾きまくっており、それに合わせるザック・スターキーとピノ・パラディーノのリズム隊とのずっこけ共演ぶりが堪りません。ジェフセットのラストはA Day In The Lifeで、フーのバックが、ジェフのギターでビートルズを演奏するという、今まで考えたことも無かったような組み合わせでの演奏が、生々しく繰り広げられます。(キーボードはラビットとジェイソン・リベロが担当。)リハーサルの時間が全く無かったのか、全体的にはかなり行き当たりばったりな演奏で、いつもと違う感じのプレイがたっぷり聴けると言う意味で、色々な意味でファンには堪らないでしょう。曲調がいきなりカラッと明るくなりデビー・ハリーが登場、フー+ベックでHeart Of GlassとCall Meが演奏されますが、途中まで軽快にプレイされるものの、どうにもメンバー全員が曲の構成を把握していないようで、途中から何度も崩壊しかけます(特にCall Me)。しかし曲中で聴けるジェフのソロはウルトラクリアーに収録されており、これまたファンは必聴間違いありません。ジェフ一人が引っ込んでからのOne Way Or Anotherに続いて、ピート・ロジャーが登場しザ・フーの演奏がスタートします。フーのライブとしては昨年の3月のロンドンRAHでのTeenage Cancer Trust以来の久々のコンサートです。今年一発目のライブでありBaba O'Reilly、Who Are You、Won't Get Fooled Againとガッチリした演奏を聞かせます。ロジャーのボーカルがやや苦しそうで、アンサンブルも若干荒めですが、貫録のパフォーマンスで聴き手を大いに楽しませてくれます。この後、ロジャーの「Jeff Beck - one and only」の紹介でジェフが再登場。I'm A Manでフーとジェフの共演が聞けます。この曲でのロジャーの歌声は力強く味わい深く素晴らしいパフォーマンスが聞けます。ジェフの超絶ソロプレイは圧巻。ラストは出演者全員が揃ってのJoin Togetherが披露され、素晴らしいイベントライブが幕を閉じます。録音ポジションのせいか、PAがそうだったのか、ジェフのギターが凄くラウド&クリアーに入っているので、この日の貴重な共演を楽しむには最適の音源と言えるでしょう。前述の通り、アンサンブルが荒い部分も多数ありますが、素晴らしいライブを4000人のハマースミスの観客と共に楽しめるロック・ファン必携の一枚です。Live at HMV Hammersmith Apollo, London, UK 13th January 2011 PERFECT SOUND(from Original Masters)
Disc 1 Richard Ashcroft 1. Sonnet 2. Space And Time 3. Lucky Man 4. History Roger Daltrey Band 5. Freedom Ride 6. Gimme A Stone Bryan Adams 7. Run To You 8. Cuts Like A Knife 9. Guest Introduction 10. When You're Gone (Duet) 11. Straight From The Heart
Disc 2 1. Introduction by Bill Curbishley Jeff Beck 2. Beck's Bolero 3. Hammerhead 4. A Day In The Life Debbie Harry with Jeff Beck 5. Heart Of Glass 6. Call Me Debbie Harry 7. One Way Or Another The Who 8. Baba O'Reilly 9. Who Are You 10. Won't Get Fooled Again
11. I'm A Man (with Jeff Beck) 12. Join Together (with Jeff Beck, Debbie Harry & Bryan Adams) 13. Harvey Goldsmith Closing Speech
Roger Daltrey Band Roger Daltrey - Vocal Simon Townshend - Guitar, Mandolin Danny Thompson - Bass Jody Linscott - Percussion Charlie Hart - Fiddle Andy Cousins - Accordion Billy Nicholls - Vocal
Jeff Beck Jeff Beck - Guiar Pino Paladino - Bass Zak Starkey - Drums Rabbit Bundrick - Keyboards Jason Rebello - Keyboards Simon Townshend - Guitar
Debbie Harry with Jeff Beck Debbie Harry - Vocal Jeff Beck - Guiar Pino Paladino - Bass Zak Starkey - Drums Rabbit Bundrick - Keyboards Jason Rebello - Keyboards Simon Townshend - Guitar
The Who Roger Daltrey - Vocal Pete Townshend - Guitar, Vocal John Bundrick - Keyboards Pino Palladino - Bass Zak Starkey - Drums Simon Townshend - Guitar, Vocal