激レアかつヴィンテージなリール・トゥ・リールバージョンの復刻盤 エリック・クラプトンの「ヴィンテージ復刻企画」としてリリースする1作が本盤です。本盤は、70年にアメリカでリリースされたクラプトンのソロデビューアルバム「ERIC CLAPTON」のアンペッグ・オープンリールバージョンをCD化したものです。今回リリースする、もう1作の「DELANEY AND BONNIE AND FRIENDS ON TOUR WITH ERIC CLAPTON」同様、60年代後半~70年代にかけて、一般家庭で音楽鑑賞する際のフォーマットの一つだったオープンリールは、カセットテープよりも幅広なテープなため、当然音情報を記録するアロウワンスも大きく、ステレオ録音でかつ音が良く、構造上、レコードのようなスクラッチノイズは発生しない等メリットは大きかったのですが、再生時の手間や曲跳ばしの困難さ、高価格という理由等からカセットテープよりも早く市場から姿を消してしまいました。70年に発売されていた、その激レアなリール作品が「DELANEY AND BONNIE AND FRIENDS ON TOUR WITH ERIC CLAPTON」と共にこのたび入手できたというわけです。本盤であの時代を甦らせるアナログチックでウォームなサウンドを是非味わっていただければと思います。【レコード盤、CDとは異なる録音レベルと音圧が逆に魅力!】リリースに当たり、本盤ではオープンリールテープに収録されているそのままの状態でデジタル化しています。内容を細かくチェックしましたところ、同年にリリースされたUS盤のレコードとは異なり、A面は曲によって録音レベルがバラバラでしたが調整していません。特に2~4TRKは音圧的には右に寄っていましたが、バランスとしてはこれで合ってるようなのでそのままにしています。B面は音圧が安定していますが、リール再生時には両面共に同じ条件での再生に合わせました。つまり当時のリリース状態のままにして、あの時代のこの独自フォーマットを楽しんでいただこうという意図です。なぜ本作のリールバージョンだけにこのような違いが生まれたのか、その理由は判りません。しかし今ではこうした謎も含めて楽しめるのが、激レア&ヴィンテージオープンリールだと言えるでしょう。1970年8月にリリースされた、エリック・クラプトンのソロ名義では初となるアルバム「ERIC CLAPTON」。3種類のミックスが存在することは周知の事実ですが、本作は通常のUS ATCOレコード盤と同じく、あの「LAYLA AND OTHER ASSORTED LOVE SONGS」をプロデュースした名プロデューサー、トム・ダウドがミックスしたものが採用されています。現在はオフィシャルで3種類のミックスすべてがリリースされ、それぞれのミックスの違いを楽しめる環境になりましたが、最もスマートで細工をしていないのが、このトム・ダウド・ミックスだと言えます(他のミックスでは、リハーサルの音やカウント等を入れたり、ボーカルにエコーをかけていたりという細工が見られます)。それが今回、激レアなオープンリールフォーマット独自のサウンドバランスと音圧で聴くことができるというわけです。今年はクラプトンのファーストソロアルバムが話題を巻き起こした年だったと言えますが、最後には本盤の登場が控えていたのです。是非この機会に、あの時代のウォームでアナログチックなサウンドでクラプトン・ファーストソロを鑑賞していただければと思います。オリジナル・リール・テープのデジタル化は史上初。
Taken from the original US Ampex Reel-To-Reel (ATCO Records, M 329) (37:17)
1. Slunky 2. Bad Boy 3. Lonesome And A Long Way From Home 4. After Midnight 5. Easy Now 6. Blues Power 7. Bottle Of Red Wine 8. Lovin' You Lovin' Me 9. Told You For The Last Time 10. Don't Know Why 11. Let It Rain
Eric Clapton - Guitar, Lead Vocals Delaney Bramlett - Guitar, Vocals Bonnie Bramlett - Vocals Stephen Stills - Guitar, Vocals Leon Russell - Piano John Simon - Piano Rita Coolidge - Vocals Bobby Whitlock - Keyboards, Vocals Carl Radle - Bass Jim Gordon - Drums
Tex Johnson - Percussion Jim Price - Trumpet Bobby Keys - Saxophone Sonny Curtis - Vocals Jerry Allison - Vocals