【激レアかつヴィンテージなリール・トゥ・リールバージョンの復刻盤】エリック・クラプトン関連の「ヴィンテージ復刻企画」として70年の2枚のアルバムのオープンリールバージョンをリリース致します。本盤は、70年にアメリカでリリースされたライブアルバム「DELANEY AND BONNIE AND FRIENDS ON TOUR WITH ERIC CLAPTON」のアンペッグ・オープンリールバージョンをCD化したものです。60年代後半~70年代にかけて、一般家庭で音楽鑑賞する際にはレコード、カセットテープ、そしてオープンリール、8トラックカセット(車での聴取用)といったフォーマットが存在しました。レコードが一般的でしたが、当時はステレオ盤が出始めた頃で、まだモノラル再生しかできないイクイップメントが主流だった時代です。そんな中、オープンリールデッキを有するリスナーは一部の裕福な家庭に限られていました。カセットテープよりも幅広なリールテープは当然音情報を記録するアロウワンスも大きく、ステレオ録音でかつ音が良いことで知られていました。しかもレコードのようなスクラッチノイズは構造上発生することは皆無です。メリットは大きかったのですが、再生時の手間や曲跳ばしの困難さ、高価格という理由等からカセットテープよりも早く市場から姿を消すという憂き目に遭いました。70年に発売されていた、その激レアなリール作品がこのたび入手できたというわけです。あの時代を甦らせるアナログチックでウォームなサウンドを是非味わっていただければと思います。【レコードや現行CDとはまったく異なるソングオーダー!】本作のリールバージョンは、ご覧のように曲順がレコードやCDとまったく異なっていました!(レコード&CDは、1.5.6.2.7.3.4.8.の収録順です)。カセットテープではレコードと同じ曲順で収録されていたものが、どうしてオープンリールテープのみでここまで劇的に曲順が入れ替えて収録されたのか、理由はまったく判りません。一方のクラプトンのソロアルバムはレコードどおりの曲順なのですから。しかし、ヴィンテージメディアとしてのアナログチックでウォームなサウンドと相俟って、このバージョンでしか聴けない曲順で鑑賞していただくのも、なかなか楽しいものではないでしょうか。クラプトンがこのバンドに客演した所以と言うと、当時はクリームで名声を獲得していたスーパースターであるクラプトンが、ブラインド・フェイスの前座を務めたこの無名バンドの、白人にもかかわらずアーシーでブルージーかつソウルフルな音楽性、ファミリー的なバンドメンバーの絆に魅せられたというものです。そして、自らのステイタスをかなぐり捨ててサイドマンとして加入するという展開を見せます。イギリス生まれの白人であるクラプトンが、ブルースの本場で体得すべきホワイトソウル、ホワイトブルースの真髄をこのバンドに見出したゆえの「大勝負」にたった一人で挑んだ時期だったと言えます。このバンドでクラプトンはデラニー・ブラムレットから積極的に「歌う」ことに背中を押され、歌唱法のみならず作曲の術をも教えてもらいます。それが後のデレク&ザ・ドミノス、ソロ・アーティストへのマイルストーンとなったことは歴史が証明していると言えるでしょう。クラプトンのキャリア上では地味な活動ながら、単身乗り込んだ本場での武者修行時代だったのです。そんな時期のデラニー&ボニー&フレンズの最高のライブアルバムの激レアオープンリールバージョンをどうぞ一度味わってみてください。本作はデラボニと言えば「定番」と言えるアルバムで、1969年12月7日、イギリス、クロイドンのフェアフィールドホールにて収録されたものです。クラプトンの名前のおかげもあって、彼らの作品の中では最も売れたアルバムです。現在では明らかになっていますが、本作にはジョージ・ハリスンも参加しています。当時は所属レーベル間の問題があり、彼を紹介するMCのアナウンスとアルバムクレジットをカットせざるを得なかったという事情がありました。しかしComing Homeのセンターで鳴るスライドプレイはジョージそのものです。そしてクラプトンは右チャンネルで終始繊細かつ流麗なプレイを聴かせ、デイヴ・メイスンのプレイは左チャンネルにミックスされています(I Don't Want To Discuss Itのみ録音会場がブリストルのコルストンホールだったため、クラプトンのプレイはセンターにミックスされています)。つまりこのステージに立っていたバンドは、デラボニに加え、後のデレク&ザ・ドミノスにジョージ・ハリスンとデイヴ・メイスン、さらに後のストーンズのホーンセクションにリタ・クーリッジが加わった超豪華な面子だったというわけです。そんな中、影の立役者に徹していたクラプトンの、それでもまばゆい輝きを発しているプレイに耳を傾けてください。現在の高音質メディア競争の中では味わうことのできない、あの時代のウォームなサウンドにこそ、このバンドの真髄が存在しているような気さえしてしまいます。オリジナル・リール・テープのデジタル化は史上初。Taken from the original US Ampex Reel-To-Reel (ATCO Records, X 326) (42:56)
1. Things Get Better 2. I Don't Want to Discuss It 3. Where There's A Will There's A Way 4. Comin' Home 5. Poor Elijah 6. Only You Know and I Know 7. That's What My Man Is for 8. Little Richard Medley
Eric Clapton - Guitar, Vocals Delaney Bramlett - Guitar, Vocals Bonnie Bramlett - Vocals Dave Mason - Guitar George Harrison - Guitar Rita Coolidge - Vocals Bobby Whitlock - Keyboards, Vocals Carl Radle - Bass Jim Gordon - Drums Tex Johnson - Percussion
Jim Price - Trumpet Bobby Keys - Saxophone