プリンスのファースト・アルバムのリリースの立役者オーウェン・ハスニーのローリング・パークでのセッション、プリンス、アンドレ・シモーン、そしてボビーZによる3ピース・インスト8曲を間違いなく過去最高音質で収録。この音は本当に驚愕です。そして何を隠そう、ここで試されているサウンドこそ、裏のプリンスFor Youと言っても過言ではない、初期のミネアポリス・ファンクのアイデアが詰まったものとなっているのです。初期のプリンスは主にシンセを使っているのが大きな特徴。今のプリンスのギター主体とは異なるのは、やはり当時のシンセの台頭を念頭に入れて未来を見据えていたからなのでしょう。そして70年代のブラック・ミュージックなのに珍しくホーンが使われていないこと、これもファースト・アルバムが実はキーボードを大きくフィーチャーしているのをここで既に行っているということとなり、とても興味深い所です。プリンスらしいサウンド、というのはもう最初からしっかり若い時からあった、ということを意味しています。音の輪郭がくっきりとしたスタジオ・ライン・サウンドで、それらを更に素晴らしいリマスタリングで、彼らの演奏が目の前で行われているかのような錯覚に陥るほどの臨場感で迫ってきます。プリンスの指捌きが見えるような音が飛び込んできます。これを聴いて初めてプリンスの天才性を知ることとなるのです。
Husney's : A Work In Progress Instrumental #1 - Instrumental #2 - Instrumental #3 - Instrumental #4 - Instrumental #5 Instrumental #6 - Instrumental #7 - Instrumental #8