黄金時代にリリースされた名作EP『HIDDEN TREASURES』が究極進化! マーティ・フリードマン/ニック・メンザ時代のスアジオ・レアトラックを一大集成した4枚組に超・拡大されて登場です。そんな本作に収められているのは、4時間7分31秒に及ぶ公式スタジオ録音。公式の『HIDDEN TREASURES』と言えば、マーティ/ニック時代のアルバム未収録曲を集めたミニアルバム。普通EPの類はシングルと同等に扱われてすぐ廃盤になるものですが、このミニアルバムは内容があまりにも素晴らしく、現在でも通常スタジオ・アルバムと並ぶ人気を誇っています。本作は、その精神を受け継ぎつつ、約8.5倍のボリュームに超拡大。マーティ/ニックが関わった(アルバム正規トラック以外の)全スタジオ秘宝をコンプリートしているのです。しかも、本作はディスク1枚ずつが1つの音楽作品として楽しめるように組まれている。それでは、早速1枚ずつご紹介していきましょう。DISC 1:アルバム未収録曲/カバー曲まず登場するのは、『HIDDEN TREASURES』の精神を最も色濃く受け継いだ1枚。アルバム曲のバージョン違いではなく、アルバムの正規曲とはならなかったオリジナル「RARE SONGS」12曲とカバー「COVERS」6曲を集めたものです。前半の「RARE SONGS」は、コレクション価値を超えた大傑作。IRON MAIDENですとアルバム未収録曲は遊びに走りすぎて今イチだったりしますが、MEGADETHは名曲「Breakpoint」や代表曲「Angry Again」など、強力ナンバーがたっぷり。それらを一大集成したこのディスクは「黄金時代の新作アルバム」として聴けてしまうほどの完成度なのです。後半の「COVERS」も完成度100%の傑作。彼らは1stアルバムからカバー巧者で知られていますが、本作はあくまで「マーティ/ニック時代」限定。ただし、本作は2人揃ってない微妙な時期もフォロー。ニック初録音(マーティ加入前)の「No More Mr. Nice Guy」から、マーティ最終録音(ニック脱退後)の「Never Say Die」まで収録されています。また、最後の「School's Out」はムステインとマーティが参加したアリス・クーパーのトリビュート盤『HUMANARY STEW』の収録曲。他のメンツはボブ・キューリック(ギター)/ボブ・デイズリー(ベース)/エリック・シンガー(ドラム)/ポール・テイラー(キーボード)でMEGADETHではないのですが、マーティのギターとムステインの声が絡む聴き応えは完全にMEGADETHです。DISC 2:RUST IN PEACE/COUNTDOWN TO EXTINCTION時代の別バージョン集 続くDISC 2からは別バージョン集。各種コンピやシングル、ボーナス・トラック等に散らされた秘宝トラックがアルバム毎に再構成されています。デモが多いのですが、これも侮れない。例えば、METALLICAのデモは「単に作りかけ」という感じなのですが、MEGADETHはクリス・ポーランドがリードを弾く『RUST IN PEACE』ナンバーなど、オモシロ格好いいトラックが満載なのです。特に面白いのが「Countdown To Extinction」のデモ。正規版ではシンプルなアレンジで叙情メロディを大いにフィーチュアしていますが、本作では『RUST IN PEACE』ばりの凝ったリズムやギア・チェンジがたっぷり。シンプル化/メロディ化を狙いつつ、「やっぱ曲展開したい……」という魂の声が振り払えていない(笑)。それがカッコ良かったりするからMEGADETHなのです。また、DISC 2の最後はデモではなく「Symphony Of Destruction (Radio Mix)」。シングル収録バージョンなのですが、正規アルバム版と酷似。よくよく聴くと、アルバム版は歌詞「Actin' like a robot」の後で機械の駆動音がしますが、「Radio Mix」ではロボット風の一声が入っているのです(ぜひ、お手持ちのアルバム版と聴き比べください。「何の為にこんなバージョンを作った!?」と小一時間問いただしたくなる事請け合いです)。DISC 3:YOUTHANASIA/CRYPTIC WRITINGS/RISK時代の別バージョン集 DISC 3はバージョン違い集の後編。懐かしのインスト盤『CRYPTIC SOUNDS』も復刻されています(「Trust」のインスト版はよりレアなコンピ盤『ECW EXTREME MUSIC』から収録されていますが、基本的に『CRYPTIC SOUNDS』と同じものです)。ここで押さえたいのは、「実は別バージョンだった」というトラック達。まず、「Crown Of Worms」。1994年のシングルや『YOUTHANASIA』日本盤にも収録されていた「当時版」とリマスター盤『COUNTDOWN TO EXTINCTION』ボートラの「現行版」ではテイクが違う。特にヴォーカル・メロディが異なっており、「現行版」では「当時版」にはなかったギター・ソロもある。本作では「DISC 1=現行版」/「DISC 3=当時版」で収録されています。続く「New World Order」はさらに複雑。『TH1RT3EN』の再録版は無視するとしても「マーティ/ニック時代」だけでも2バージョンある。初出だったシングル『A Tout Le Monde』では「DEMO」とクレジットされ、サントラ盤『DUKE NUKEM』や『WARCHEST』『ANTHOLOGY』では特記がなかったのですが、これらは同じテイク(これも「当時版」とします)。ところが、現行リマスター盤『YOUTHANASIA』のボートラは「DEMO」とクレジットされつつ、「当時版」とはテイクが違うのです。「当時版」は冒頭のカウントが大きい一方で曲が始まると完成度は高い。「現行版」はカウントがなく完成版か?と思いきや、実はヴォーカルの相の手となるギター・フレーズやソロが未完成だったりする。本作では完成度が高い「当時版=DISC 1」、未完成な「現行版=DISC 3」で収録されています。さらに「Diadems」はノークレジットで別バージョンだったというコレクター泣かせ。ほとんどの場合はサントラ盤『DEMON KNIGHT』提供のオリジナル・バージョンと同じなのですが、ボックス『WARCHEST』だけは違う。尺も20秒以上長く、オカリナも大きくフィーチュアされた完全別テイクなのです。そしてトドメは「Duke Nukem Theme」。これはボートラやベスト盤はどれも同じで、オリジナルとされるサントラ提供盤だけが異なっており、被せられたスキャットや台詞が違っている。『WARCHEST』や『ANTHOLOGY』では「サントラから収録」と誤ったクレジットなだけにややこしいテイクなのです。DISC 4:エレクトロ系リミックス・アルバム 妙に細かい話が続いてしまいましたが、本作は基礎知識なしに聴いても面白いスタジオ作品。特に最後を締めるDISC 4は再生した瞬間から別世界な超娯楽リミックス集です。DISC 2/3にもミックス違いは収録されていますが、そちらはバンド内で「ちょっと試した」感じのもの。それに対し、このDISC 4は外部アーティストに依頼して換骨奪胎。エレクトロ・ミュージックに生まれ変わったリミックス・アルバムなのです。冒頭から超カッコイイ2連発「Holy Wars... The Punishment Due (General Schwarzkopf Mix)」と「Symphony Of Destruction (Gristle Mix)」が飛び出す。当時勃興し始めていたインダストリアル・サウンドをいち早く導入したリミックスなのですが、無慈悲で機械的なサウンドがMEGADETH本来の攻撃性とマッチ。特に「Symphony Of Destruction (Gristle Mix)」はトレント・レズナーが手掛けており、異様な緊張感がオリジナルを超えている大傑作です。また、レア度で言いますと「Almost Honest (Danny Saber Mix)」や「I'll Get Even (Part II)」が高ポイント。前者はゲーム『MORTAL KOMBAT: ANNIHILATION』のサントラ、後者はアメコミのイメージ・アルバム『SONGS OF THE WITCHBLADE』に収録されていたバージョン。MEGADETHのシングルやベスト盤をチェックしているだけでは出逢えない秘宝なのです。以上かいつまみましたが、総勢57トラック・4時間7分31秒に及ぶ秘宝集です。当店では黄金時代の超決定盤ライヴアルバム『COMPLETE LIVE TRAX 1990-1997』が大好評を賜っておりますが、本作はそのスタジオ・レアトラック篇とも言える。あるいは、IRON MAIDENの大ヒット作『ULTIMATE STUDIO WORKS: THE DICKINSON YEARS』のMEGADETH版と言っても良いでしょう。普通のバンドではコレクションの穴埋めになりがちなレア・トラックですが、MEGADETHはパッと聴いてカッコ良く、踏み込めば踏み込むほど面白い。アウトテイクやデモにまでムステインの美学とマーティ/ニック時代の充実感が滲んでいるのです。そんな黄金時代の秘宝を一大集成した超娯楽大作。黄金の「マーティ/ニック時代」の公式スタジオ・レアトラックを一大集成した4枚組。クオリティは当然オフィシャル級ですし、「DISC 1=アルバム未収録曲/カバー」「DISC 2/3=別バージョン集」「DISC 4=エレクトロ系REMIXアルバム」と分類されているため1枚1枚をスタジオ新作として楽しめる。普通はコレクションの穴埋めになりがちなレア・トラックですが、MEGADETHはパッと聴いてカッコ良く、踏み込めば踏み込むほど面白い。そんな秘宝をコンプリートした超娯楽大作です。
Disc 1: RARE SONGS/COVERS (62:45) RARE SONGS 1. My Creation 2. Breakpoint 3. Go To Hell 4. Crown Of Worms 5. Angry Again ←★代表曲 6. 99 Ways To Die 7. Diadems 8. New World Order 9. Millennium Of The Blind 10. Absolution 11. One Thing 12. Duke Nukem Theme
COVERS 13. No More Mr. Nice Guy ←★ニック初録音 14. Paranoid 15. Strange Ways 16. Problems 17. Never Say Die ←★マーティ最終録音 18. School's Out ←★盲点
Disc 2: ALTERNATE TRAX 1989-1992 (62:40) "RUST IN PEACE" TRAX 1. Holy Wars... The Punishment Due [Demo] ←★C.ポーランド 2. Take No Prisoners [Demo] ←★C.ポーランド 3. Rust In Peace... Polaris [Demo] ←★C.ポーランド 4. Holy Wars... The Punishment Due [Casey McMackin Demo] 5. Tornado Of Souls [Demo] 6. Five Magics [Demo] "COUNTDOWN TO EXTINCTION" TRAX 7. Countdown To Extinction [Demo] ←★傑作 8. Symphony Of Destruction [Demo] 9. Psychotron [Demo] 10. High Speed Dirt [Demo] 11. Architecture Of Aggression [Demo]
12. Breakpoint [Session Take] ←★傑作 13. Symphony Of Destruction [Radio Mix] ←★盲点
Disc 3: ALTERNATE TRAX 1993-1999 (63:31) "YOUTHANASIA" & THE OTHER TRAX 1. Crown Of Worms [Demo] 2. New World Order [Demo] ←★盲点 3. A Tout le Monde [Demo] 4. The Creed [Demo] 5. Diadems [Alternate Version] ←★盲点 "CRYPTIC WRITINGS" & THE OTHER TRAX
6. Vortex [Rough Mix] 7. Bullprick ["FFF" Rough Mix] 8. Evil That's Within ["Sin" Rough Mix] 9. Trust [Spanish Version] 10. Almost Honest [Instrumental Version] 11. Vortex [Instrumental Version] 12. A Secret Place [Instrumental Version] 13. She-Wolf [Instrumental Version] ←★傑作
14. Trust [ECW Instrumental Mix] 15. Duke Nukem Theme [O.S.T. Version] ←★レア!
Disc 4: ELECTRONIC REMIXES (58:35) 1. Holy Wars... The Punishment Due [General Schwarzkopf Mix] ←★傑作 2. Symphony Of Destruction [Gristle Mix] ←★傑作 3. Almost Honest [Danny Saber Mix] ←★レア! 4. Almost Honest [Environmental Mix] 5. Almost Honest [Supercharger Mix]
6. I'll Get Even [Part II] ←★レア! 7. Breadline [Jack Joseph Puig Mix] 8. Crush 'Em [Jock Mix] 9. Insomnia [Rhys Fulber Mix] 10. Insomnia [Jeff Balding Mix] 11. Capitol Punishment
STEREO SOUNDBOARD RECORDING Dave Mustaine – Guitar, Vocals Marty Friedman – Guitar, Backing Vocals (Except Disc 1 track 13/Disc 2 track 1-3) David Ellefson – Bass, Backing Vocals (Except Disc 1 track 18) Nick Menza – Drums (Except Disc 1 track 12,17,18/Disc 3 track 15/Disc 4 track 7-10) Chris Poland – Guitar (Disc 2 track 1-3) Jimmy DeGrasso – Drums (Disc 1 track 12,17/Disc 4 track 7-10) Bob Kulick - Guitar (Disc 1 track 18) Bob Daisley - Bass (Disc 1 track 18) Eric Singer - Drums (Disc 1 track 18) Paul Taylor - Keyboards (Disc 1 track 18)