ボン・スコット晩年の傑作サウンドボードがアップグレード。究極ジェネのプレFMリール・サウンドで登場です。そんな本作に刻まれているのは「1979年11月12日アムステルダム公演」。ボン最後の“HIGHWAY TO HELL Tour”の一幕で記録されたステレオ・サウンドボード録音です。当時はブレイクスルーの真っ直中であり、ボンの悲劇に向かってカウントダウンが刻まれていた。あまりにも重要な時期でもありますので、まずは当時のスケジュールから振り返ってみましょう。1979年・5月8日ー7月21日:北米#1a(45公演)《7月27日『HIGHWAY TO HELL』発売》・7月28日ー8月5日:北米#1b(8公演)・8月17日ー9月1日:欧州#1(8公演)・9月5日ー10月21日:北米#2(37公演)・10月26日ー12月21日:欧州#2(45公演)←★ココ★ 1980年・1月16日ー27日:欧州#3(10公演)《2月19日:ボン・スコット死去》これが1979年からボン死去までの歩み。本作のアムステルダム公演は「欧州#2」の15公演目。1979年と言えば、パリ公演の公式映像『LET THERE BE ROCK: THE MOVIE』が象徴なわけですが、本作はその約1ヶ月前にあたるコンサートでもありました。このショウはFM放送された事でも知られ、古くから大定番として君臨してきました(ちなみに、この日の前座はデイブ・ホランド加入直後のJUDAS PRIEST。当日のFM音源が当店の『ON AIR 1979(Shades 900)』で3曲聴けます)。本作もその定番サウンドボードでありつつ、その最高峰となるものです。その正体は、プレFMマスター。それも放送原盤起こしなどではなく、プレFMのリール・マスターからダイレクトにデジタル化されている。まさに究極ジェネの銘品なのです。実際、そのサウンドは完全オフィシャル級でありつつ、極めてフレッシュでロウ。1ヶ月後の『LET THERE BE ROCK: THE MOVIE』にもまったく負けていないわけですが、比較すると個性は明らか。公式盤が全体バランスが整っている代わりにこぢんまりとまとまっていたのに対し、本作は荒削りのまんま丸出しなのです。極太な芯が遠慮会釈なく暴れ回り、ディテールの微細部まで暴飲に脳みそにねじ込んでくる。1音1音の輪郭の際立ち方がハンパではなく、力強い芯のパンチ力が絶大なのに艶やか。あのグルーヴがグリグリ・ゴリゴリと迫り、ビートに殴打されるのが気持ちイイ……という快感サウンドなのです。そのサウンドで描かれるのは、ボン絶頂期のショウ。古くからのFM音源よりも長くなっていますので、整理しながら確認しておきましょう。・ハイ・ヴォルテージ:Live Wire(★)/The Jack/High Voltage・悪事と地獄:Rocker(★)・ロック魂:Hell Ain't a Bad Place to Be/Bad Boy Boogie/Whole Lotta Rosie/Let There Be Rock(★)・パワーエイジ:Sin City・地獄のハイウェイ:Shot Down In Flames/Walk All Over You/Highway To Hell ※注:「★」印はエアチェック音源では聴けなかった曲。……と、このようになっています。従来マスターより3曲多くなっているものの、同日のオーディエンス録音では「Girls Got Rhythm」も確認されているのでフルではないようです。結果として『LET THERE BE ROCK: THE MOVIE』を圧縮したようなスタイルとなっているわけですが、その濃密感を発散しているのが演奏そのもの。ロウなミックスのせいもあるかも知れませんが、ゴツゴツとしたアンサンブルの突進力は公式ライヴアルバムを遙かに凌駕しており、躍動感もグルーヴも強烈。それに伴ってボンのブッちぎれたシャウトも超生。当時ある海外レビューに「AC/DCのアンプに頭を突っ込んで死にたい」と書かれたそうですが、そんな事は絶対したくないものの、「もしやったらこんな感じかも……」は十分に想像できる。そんなド級サウンドなのです。英雄ひしめくロック史にあっても「ボン時代のAC/DC」ほど強烈で、カリスマティックで、ロックンロールそのものなバンドは他になかったでしょう。その最盛期の生演奏を脳内に流し込んでくれる超リアル・サウンドボードの最高峰盤です。宇宙人に向けた探査機に、「This is Rock 'n' Roll」と付記した本作をぶっ込んで打ち上げたい。そんな次元の大決定盤。「1979年11月12日アムステルダム公演」の極上ステレオ・サウンドボード録音。定番サウンドボードながら最高峰となるプレFMのマスター・リールから起こされた銘品。公式作『LET THERE BE ROCK: THE MOVIE』にも負けないサウンドながら極めてフレッシュでロウ。荒削りのまんま丸出しなミックスは、極太な芯が遠慮会釈なく暴れ回り、ディテールの微細部まで暴飲に脳みそにねじ込んでくる。従来のエアチェック盤では聴けなかった「Live Wire」「Rocker」「Let There Be Rock」が美味しく、ゴツゴツとしたアンサンブルの突進力は公式ライヴアルバムも凌駕。ボン・スコット最晩年の絶対盤です。Live at Jaap Edenhal, Amsterdam, Holland 12th November 1979 (79:55)
1. Live Wire 2. Shot Down In Flames 3. Hell Ain't A Bad Place To Be 4. Sin City 5. Walk All Over You 6. Bad Boy Boogie 7. The Jack 8. Highway To Hell 9. High Voltage 10. Whole Lotta Rosie 11. Rocker 12. Let There Be Rock
Bon Scott - Lead Vocals Angus Young - Lead Guitar Malcolm Young - Rhythm Guitar Cliff Williams - Bass Phil Rudd - Drums STEREO SOUNDBOARD RECORDING