新ラインナップを発表しつつ、新型コロナ・パンデミックで活動が凍結されていた新生TOTO。遂に開始された最新ツアー極上体験できるライヴアルバムが登場です。そんな本作に収められているのは2公演。「2022年2月28日ボストン公演」をDISC 1に、「2022年3月2日デトロイト公演」をDISC 2に配した2枚組です。新ラインナップを発表したのは2020年10月。その後は翌月にはストリーミング・ライヴ『WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS』を行ったものの、1年以上何の動きも見せなかった。結局、2022年になってようやくツアーが実現。JOURNEYの”FREEDOM Tour”のオープニング・アクトとしてライヴ活動が始まりました。本作は、そんな最新ツアーのライヴアルバム。まずは、そのスケジュールからショウのポジションを確かめてみましょう。・2月22日ー27日:北米(4公演)・2月28日:ボストン公演 ←★本作DISC 1★・3月2日:デトロイト公演 ←★本作DISC 2★・3月4日ー5月11日:北米(34公演)・7月11日ー8月27日:欧州(33公演)これが現在までに公表されている2022年のスケジュール。2月から5月まで全米を巡り、夏はヨーロッパという計画です。ただし、ご存知の通り現在のヨーロッパはいつ第三次世界大戦になってもおかしくない状況。このスケジュールが無事に遂行される事を祈らずにはいられません……。ともあれ、本作の2公演はツアーが始まったばかりの序盤。5公演目と6公演目にあたるコンサートでした。そんな2公演を収めた本作は、名録音家ガチンコ対決作でもある。その名録音家とは“Farve4”氏と“guitard”氏。両者はどちらも名録音を連発している「現代の名匠」でして、ボストン公演(DISC 1)を“Farve4”氏、デトロイト公演(DISC 2)を“guitard”氏が録音したのです。また、同時リリースとなるJOURNEY編も両者の作品で、他にも両者はニアミスの録音対決が多い。最近ではNIGHT RANGERで“Farve4”氏の『FOXBORO 2020』と、“guitard”氏の『HALLOWEEN 2020』がツアー最高傑作の座を巡って鎬を削っていました。そんな現代の両雄が真正面からぶつかり合っているのが本作。実際、どちらも「超」が付く極上品。芯は極太ですし、空気感は超クリア。距離感などまるでなく「FM放送です」と言われたら微塵も疑わずに信じてしまうところです。ただ、基準は両者とも超極上でも個性はかなり異なる。「ボストン公演(DISC 1:Farve4録音」は高音のヌケに特色があり、クリスタル・クリアな空気感を貫く演奏音はキラキラと輝き、同時にダイナミックでもあります。それに対して「デトロイト公演(DISC 2:guitard録音)」はリッチで濃厚、そして美麗。密度が高く、空気感もクリアと言うより大気が存在しないかのような激タイト感。そして、伸びよりもずっしりとした手応えが素晴らしく、艶やかな音色がトロけるように美しい。ボストン録音が「輝きの音」だとするなら、デトロイト録音は「手触りの音」とでも言えそうなビロード感覚のサウンドなのです。そんな個性豊かな極上サウンドで描かれるのは「今のTOTO」を伝えてくれる2公演。両者ともセットは同一ですので、ここでまとめて整理しておきましょう。ボビー・キンボール時代(6曲)・宇宙の騎士:Hold The Line/Georgy Porgy(★)・ハイドラ:White Sister・聖なる剣:I Won't Hold You Back/Rosanna/Africa(★)ジョセフ・ウィリアムズ時代(4曲)・ファーレンハイト:I'll Be Over You(★)・第7の剣:Pamela/Home Of The Brave・聖剣の絆:Orphan(★)※注:「★」印は公式『WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS』で聴けなかった曲。……と、このようになっています。メインアクトはJOURNEYなのでショート・セットではありますが、それでも1公演=約1時間の持ち時間を歴代の名曲群で埋め尽くしている。現ラインナップと言えば、ストリーミング・ライヴ『WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS』しかないわけですが、現在のツアーはそこで聴けなかった4曲も秘湯されている。オープニングを飾る「Orphan」以外はド定番だったりもするのですが、逆を言えば『WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS』には「Africa」や「Georgy Porgy」がなかったという事に今さら気づかされるのです。「オーディエンス録音」ほど技術の進歩をビビッド体感できる文化はそうそうありません。PAの進化、会場音響の進化、機材の進化、そして録音ノウハウの進化。その最先端を行く2人の達人録音家の技量をTOTOミュージックで味わえるライヴアルバムなのです。TOTOの最新レポートでありつつ、「2022年の最先端」も同時に体感できる新名盤。「2022年2月28日ボストン公演/3月2日デトロイト公演」の超極上オーディエンス録音セット。現代の名録音家と呼び声高いFarve4氏とguitard氏の名録音で、芯は極太ですし、空気感は超クリア。距離感などまるでなく「FM放送です」と言われたら微塵も疑わずに信じてしまうほど。ただし、個性はかなり異なり「ボストン(Farve4録音」は高音のヌケに特色があり、演奏音はキラキラと輝き、同時にダイナミック。対して「デトロイト(DISC 2:guitard録音)」はリッチで濃厚、そして美麗。密度が高く、伸びよりもずっしりとした手応えが素晴らしい。TOTOの最新レポートでありつつ、「2022年の最先端サウンド」も同時に体感できる新名盤です。TD Garden, Boston, MA, USA 28th February 2022 ULTIMATE SOUND Little Caesars Arena, Detroit, MI, USA 2nd March 2022 ULTIMATE SOUND
Disc 1(55:42) TD Garden, Boston, MA, USA 28th February 2022 01. Orphan 02. Hold the Line 03. I'll Be Over You 04. White Sister 05. Georgy Porgy 06. I Won't Hold You Back 07. Pamela 08. Home of the Brave 09. Rosanna 10. Africa
Disc 2(57:33) Little Caesars Arena, Detroit, MI, USA 2nd March 2022 1. Orphan 2. Hold The Line 3. I'll Be Over You 4. White Sister 5. Georgy Porgy 6. I Won't Hold You Back 7. Pamela 8. Home Of The Brave 9. Rosanna 10. Africa
Joseph Williams - Vocals Steve Lukather - Guitar John Pierce - Bass Dominique "Xavier" Taplin - Keyboards Steve Maggiora - Keyboards Warren Ham - Saxophone, Percussion Robert "Sput" Searlight - Drums