またエリック・クラプトンの初公開ソースをリリースします!2作をラインナップしていますが、ますは1作目の本盤をご紹介致します。1975年7月1日のデトロイト公演を非常に良好なステレオ・オーディエンスで完全収録したクオリティの高いタイトルとなります。75年全米ツアーと言いますと、これまでに数々の名演、名音源がリリースされていますが、それらにも引けを取らないのが本盤です。なぜなら、あのJEMSが8トラックのレコーディング機材で録音したというものだからです。それだけにクリアには申し分はなく、奥行きの深さも感じられる何ともリアルな音像なのです。この日のクラプトンのパフォーマンスを解説する前に、この公演がこの全米ツアーにあって、どのような位置づけになっていたのかを時系列で見てみましょう。≪1975年4月1日:アルバム「THERE’S ONE IN EVERY CROWD」リリース≫・1975年4月:ハワイ&オセアニア・ツアー・1975年5月:翌月から始まる全米ツアーのリハーサル(この間、一旦イギリスに帰国した際、フェラーリを運転中にトラックと衝突事故を起こす。車は大破したものの、奇跡的にクラプトンは大した怪我は負わなかった)・1975年6月14日~8月30日:47日間に亘る全米ツアー ←★ココ★・1975年9月~:オフ 翌月からの長期ツアーを控えて、危うく大事故で命も失うかというような経験をしていたクラプトンでしたが、無事始まったツアーでは、前年の泥酔プレイとは見違えるばかりのキレッキレッのプレイを聴かせました。もちろん本盤のこの公演でもシャープに切り込み、畳みかけるスローハンド奏法が随所で炸裂しています。何よりも面白いのは、Laylaがオープニングだったと思われているこのツアーにあって、セットリストが「気紛れ」のように異なっていることです。頭は元マスターの上智からフェイドインですが、Motherless Childrenで始めるという意外な展開です。口コミでセットリストを聞いていた会場のファンは驚いたことでしょう。それは次曲でダメ押しされます。何とレイ・チャールズのI’ve Got A Womanをぶち込んでくるのです。このレアなセットは以降も続き、Laylaから間髪入れずに演奏されるのは、クリームのSunshine Of Your Love!。クラプトンが、オリジナル・バージョンのジャック・ブルースとのように、ジョージ・テリーとボーカルを分け合います。中間のソロも86年以降のイマイチキレのない構成ではなく、スリリングに弾き捲っています!そして何とCrossroadsへのメドレー。参りました。その上にLittle Wingまでやってくれるとは、まったく何て日だ!(What a day!)。アンコールには、オープニング・アクトに指名した親友カルロス・サンタナが飛入りし、クラプトンとギターバトルを展開しています(正確には、ジョージ・テリーのスライドも加わっての三つ巴戦です)。これも聴きものです。信頼の8トラックマスターのJEMS音源ですから、当店が施したマスタリングは必要最低限の範囲に留めました。音像をタイトにしてメリハリを付けました。.後半は左チャンネルがハイ落ちしていましたので、持ち上げて右チャンネルとバランスを取りました。そして微妙に左右バランスが行ったり来たりしていましたので、最適に調整。これらの結果、元々かなり良好だった音質が、さらに向上し、印象はかなり良くなっているはずです。75年のクラプトンの凄さがよく分かる名音源と言っていいでしょう。思えば、オープニング・アクトに指名したサンタナにも刺激を受けて、自由に、気の赴くまま雄大なパフォーマンスを展開したのがこの年。そして最も「ライブ・アーティスト」としての本領を発揮したのがこの年のクラプトンだったと言えるのではないでしょうか。Live at Olympia Stadium, Detroit, MI. USA 1st July 1975 TRULY AMAZING SOUND
Disc 1 (42:46) 1. Motherless Children 2. I've Got A Woman 3. Ramblin' On My Mind 4. Singin' The Blues 5. Layla 6. Sunshine of Your Love 7. Crossroads
Disc 2 (46:33) 1. Knockin' On Heaven's Door 2. Further On Up The Road 3. Little Wing 4. Tell The Truth 5. Eyesight To The Blind * Eric Clapton - Guitar / Vocals George Terry - Guitar Dicks Sims - Keyboards
Carl Radle - Bass Jamie Oldaker - Drums Yvonne Elliman - Backing Vocals Marcy Levy - Backing Vocals Carlos Santana - Guitar*